今日は特に予定というものはないのでゆっくり起きて朝食をとろう。はて、食堂はどこだろうか?7時から10時半までと書いてあるのだが・・・。料金内でルームサービスをしてくれるが、レストランでは金を払う??えーと???あれ??あ・・・・
がああぃぃ〜〜〜ん(T_T) これはしぶ&もも初めてのシステムで分からなかったのだが、注文書に記入の上 、寝る前にノブにぶらさげておくと、翌朝の指定時間に持ってきてくれるというものだったのだ。コンチネンタル・ブレックファストだから大した注文はできないのだけど「ルームサービス」といった時点で舞い上がってしまった。さすが最高級ホテルだ。
でも今日の朝食は外で食べないとね。アウウ
ももの希望でガイドブックに載っていた「モカフェ」(Mocafe)に行くことにする。グラン・プラスに一度出てからレストランだらけの小路を通る。ほんとうに見る限りレストランかカフェ、ワッフル屋やスウィート・ショップ(駄菓子専門。とても色が可愛い)ばかり。グルメの国とは聞いていたがここまで一色だと圧巻である。 探索途中でサイレンや人の騒ぐ声が聞こえるので、そちらに寄り道。煙しか見えなかったが火事があったらしい。昨日の夜とこの騒ぎとで、南方ほどではないにしろ「あまり治安は良くない」という噂に頷いてしまった。昨日の夜は、W杯期間の最中のためか、勝った国の移民や旅行者が国旗をはためかせながら道路を爆走してたし、取り締まりのパトカーも毎晩走っていた。 町中の空きビル。アールヌーヴォーの香りが漂う。 |
以前、ベルギー旅行経験者の方からベルギー旅行のアドヴァイスを貰い、一応仏語の旅行用語録のような本を持ってきていたのだが、発音が良く分からないまま来てしまった。日本と違い精算はテーブルで行うので、なんと言って事を済ますか?しぶに言ってもらった。
「ラ、ラディシオ〜ン」(L'addition:お勘定!)
・・・・・。通じたようだ。(ほっ)
以来「メルシ〜」と「ラディシオ〜ン」を駆使できるようになった。
明日以降の予定は目的地がちゃんと決まっているので、今日はその他の名所をかする程度に見て歩くことにした。まずは王宮(Palais Royal)方面に向かう。考えてみると今回の旅行は2国とも王国なんだなぁ。
グラン・プラスからブラバン公爵の家(Maison des Ducs des Brabant)の横を抜けて東へとにかく真っすぐ。どこかのホテルの駐車場通用口のような道もかまわず直進。するとぽっかりと駐車場のような広場に出る。特にガイドマップには名称が載っていなかったがバルトークの本当に寒そうな銅像が建っていて、団体観光客も見に来ていた。市内は意外に坂が多く、この広場から市庁舎の尖塔や中心部の町並みが一望できた。
さらに東に進むとフェンスと木立ちに囲まれた広〜い芝生の広場に行き当たる。ここがブリュッセル公園(Parc de Bruxelles)だ。国会議事堂(Palais de la Nation)と王宮に挟まれた、実に計画されたヨーロッパらしい公園だ。日本の北の丸公園と同じくジョギングしている人が多い。それと並んで多いのは犬のフン。犬が苦手な私が安心して脇を歩けるくらい躾は良くされているのだが、日本のように「フンは持ち帰りましょう」という心使いは全く無いようだ。まぁ土に還るけどねぇ。
歩き疲れたのでひと休みすることにする。売店の近くに座り、飲むのは勿論ビールである。お馴染みシメイ・ビール(Chimay Beer)で一杯(推定\500)。売店の近くには噴水があり、周りに意味有りげに胸像が飾られていた。「順番に押すと秘密の地下への階段が出てくるんじゃないか?」などと連想してしまうのは私達だけでは無いはずだ(^_^;)。スウェーデン程ではないが、汗が引き陽が雲に隠れてしまうとやはり肌寒い。また散歩にでよう。王宮を通り過ぎロワイヤル広場(Pl.Royale)を経てレジャンス通り(R.de la Regence)を南西方向に歩くと王立古典美術館がある。今マグリット展を開催しており、勿論後日立ち寄る予定。石炭と排ガスと酸性雨で洗われた建物の気合いのは入り方がハンパではない。入り口の彫刻の荘厳さと相俟ってとてもゴスな雰囲気をかもし出している。
さらに進むと古典美術館と負けず劣らずのボロい教会が建っていた。ちょっと覗いてみると、ステンドグラスが素晴らしく美しい。ついフラフラッと入ってしまった。
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大変美しいステンドグラス |
レジャンス通りの突き当たりにそそり建つ最高裁判所(Place de Justice)は「トゥー・マッチ」の一言。装飾もそうだが、大きさもハンパではなく、後で本を見たら「19世紀最大の建造物」と書いてあった。ここも工事中だった。
しぶがパソコン通信のNIFTY、FEUROのベネルクス3国会議室のログを印刷したのを持参。ここからルイーズ通り(Av.Louise)が近いこともあって、ゴディバでもノイハウスでもない第3のチョコ「ピエール・マルコリーニ」を買いに行くことにする。ルイーズにあるコンラッド・ブリュッセル(Conrad Buruxelles)に店が入っているという。ちなみにこの通り、銀座の様なところでブランドショップがいっぱいある。 また道に迷い(これはマップが悪いのだ!)、やっと到着する。スバラシクいいホテルだ。中庭に面した店を見つけたが昼休みだったらしく中には誰もいなかった。しばらく待ってはみたが、時間がもったいないので第4のチョコ(^_^;)ヴィッタメーアを買いうことにして、先程のサブロン教会のほうまで戻った。
サブロン教会からグラン・プラスへ戻るような感じで道を下っていくとグラン・サブロン広場(Pl. du GrandSablon)に出る。アンティークショップが多く、ルイーズとはまた違ったハイソな感じだ。ここにも「ピエール・マルコリーニ」の店が出ていたのだがこちらは完全にクローズ。「縁が無かった(--;)」と思い、向かいのヴィッタメーア(Wittamer)に入った。袋入りのトリュフが\3,000弱。あうぅ、高い。しぶだけお土産に買い、私は第5(幾つあるのだ(苦笑))のチョコ、チェーン店のレオニダス(Leonidas)で買うことにした。
ホテルに帰る途中でそのレオニダスに寄る。W杯特別パッケージの、サッカーをしている人物がプリントされたリボンが可愛かった。3cm四方の薄いチョコが45枚くらい入って\1,800位でまぁまあの値段。日本に帰ってから食べたけどおいしかった〜。
しぶが「今朝のCD屋に行こう」と提案。その名もMusic Mania
ショーウインドウには新譜を出したばかりのSLAYER、話題のSOULFRY、RANCID、MONSTER MAGNETなどなど、かなりハードコアなバンドのジャケットが飾られていた。しぶの期待は高まる。いざ中には行ってみるとむしろテクノやドラムンベースのLPが多かった。CDは日本盤の値段と余りかわらず、ももが買ったものなどは749BF(1BF約3.8円)であった。メタルのコーナーはしぶに任せた。(^_^;)
欧州一イカシていたバンド、X-LEGGED SALLYを生んだ国だもの!私はアヴァンギャルド音楽コーナーへ直行。ちなみにプログレッシヴ・ロックというコーナーはなく、ただのロックかハードロック、またはアヴァンギャルドへと振り分けられていた様子。
面白いことにRUINSや吉田達也関係が結構あった(John Zornがらみか?)り、ZENIGEVAや灰野敬二などどう考えても日本ではメジャーでは扱ってくれないような日本のミュージシャンのCDがかなり置いてあった。音楽(聴くこと/作ること)に人生賭けてるような人々が国境も越えて地下で根を張っていく。オソロシイ、いや頼もしい限り。
そんなお馴染みのCD、「なんじゃこりゃ?」というCDの中で買ってきたのは
THE PLASTIC PEOPLE OF THE UNIVERS/IX (Hovezi porazka)
チェコのレコメン系(?)バンド。タイトルや曲名が読めない(^_^;)。バウハウスがハイ・タイドしてローテクのレイヤーを掛けた、という感じだろうか。ジャケットのグロテスクさの割にユーモアが感じられる。後で話を聞いたところ、チェコの政治犯たちが中心になって作ったバンドだそうです。うみゅ〜。
その後ホテルで飲むための水やビールを買い出しに行った。
ブリュッセルでの水は発泡水である。BRUとSPAの二種類を確認。どっちも飲んだがBRUの方にちょっとクセがあるかな。コッテリした料理の後に飲むと、口がさっぱりする。ももは大変気に入ってしまい、ベルギー滞在中はずっと発泡水を飲んでいた。風呂上がりに、ビールは飲みたくないが「ゴクゴクッ、プハーッ」とやりたい人にとてもいいのではないだろうか。飲料とCDをホテルに置いてから、夕食へ出かけた。今朝見つけられなかった「モカフェ」に再挑戦。グラン・プラスの王の家の左側の小路を真っすぐ歩き、Dominicans通りの右側の、周りの煉瓦積みの壁とはちょっと雰囲気が違う小路を抜ける、と。正面にモカフェ(Mocafe)の看板を発見。後でマップで確認するとモカフェはギャルリー・サン・テュベール(Galeries St-Hudert)にある。老舗や高級ブティック、映画館などが並ぶ、歴史あるアーケードらしい。グラン・プラスから別のルートで行くと、入り口は列柱で区切られているので、分かりやすい。
お店に入って窓際の席に付くと、横で猫が寝てた(^_^)。非常に絵になる。今朝の食事でめげたのでしぶが主食、ももがサラダと注文、分けて食べることにする。ビールは勿論一人1本(笑)。ここで飲んだのがクリーク(Kriek)ビールという、サクランボが添加された甘いビール。日本でも比較的入手しやすく、ビールが苦手な人でも飲み易いビール。あと入り口に「食え、食ってくれ」と言わんばかりに置いてあるケーキも注文。レアチーズケーキの表面をカラメルでコーティングしたような、見た目はあまり良くないのだが、食べてみてビックリ。なんというか・・・「ほっぺたが落ちる」というのはこういうことなんだなぁ。おいしくて顔が勝手にほころんでしまう。幸せな気分になってくる。
外国で、言葉も不自由で、いっぱい歩いたから足も痛い。でもヨーロッパのゆっくりと流れる時間は、疲れた頭と体をほぐすには心地良い。すっかりももはブリュッセルに惚れ込んでしまった。
明日は教会&アールヌーヴォ名所巡りの予定(はやっぱり未定だった)。
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