くむーる&ぬむるす欧州旅行記


(2日目)
6月18日


 ゆっくり起床。外は雨と風。
 1階のレストランでアメリカン・ビュッフェスタイルの朝食を取る。パンがおいしい。コーヒーがおいしい。なぜか野菜が無い。この手のスタイルの例に漏れず、やっぱり食べ過ぎて既に腹が膨れてしまった。
 一旦部屋へ帰って身支度を済ませて再び1階のフロントへ換金しにいった。「Japan・0.050」とは何のことだろうと思ったら「\10,000→500SEK」のことだった。円安が身に染みる(--;)。出発する1週間くらい前からいきなり下落し始めるんだもんなぁ。

ガムラ・スタン

 メロトロネン・レコードへは店主のStefan君(*1)から事前に行き方を聞いていた。中央駅から地下鉄にのって1つ目のガムラ・スタン(GAMLA STAN)駅で降りる。しかし地図でみるとガムラ・スタンまで歩いていけそうだ。多少の雨なら構わないだろうと思って威勢良く飛び出してみたものの・・・。
 やっぱり寒い。とにかく寒い。昨晩の事態があったので重ね着をしていたのに寒い。日本の3月くらいの気候だろうか。しかも傘はももが持ってきた1本だけ。馴れない土地で、道の案内板と自分で持ってきた地図を睨みつつ歩いたが、今ガムラ・スタンの中にいるのかさえ怪しい。「一旦戻って地下鉄に乗ろうか」とメゲかけたその時、目の前に地下鉄の駅らしき建造物が!助かった!
 ガムラ・スタン駅は地下というよりは半地下で、地下鉄がガムラ・スタンを擁するリッダルホルメン(RIDDARHOLMEN)島が浮かんでいるメーラレン(MALAREN)湖の湖畔をぎりぎりに走って潜っていくので、湖底に沈んでいくような感じがスリリング。増水したらこわそう。
 本座村さん(*2)から「メタルのTシャツとか売ってる店が隣にある」と聞いていたのでそれを目印に探したら、あったぞ。手作りの「Mellotoronen」の可愛い旗が掲げられている。ちなみに目印にした隣の店は「Frizzle」といい、なぜ覚えているかというと、PRIMUSの2nd、「FRIZZLE FRY」のアルバムジャケットが飾ってあったからだ。(^_^)

ガムラ・スタン。落ち着いた町です。


 Stefan君と店員のPeterさん(*3)とぎこちない英語の挨拶を交わして、まずは店内の案内をして貰った。入ったすぐの部屋がメジャー系と新譜のコーナーとレジ。左方に6帖より少し細長い部屋がメタル系の新譜/中古コーナー。レジの部屋から奥に8帖くらいのプログレやら50.60.70年代のロックやらのコーナー。ジャズやロカビリーが少し。さらに在庫の部屋。意外と広い。(メロトロネンの見取り図はここをクリック

プログレ3人衆














昼間からマニアが集う明るいお店。
左からPeter、しぶ、Stefan

とりあえず私は
MAX WEBSTER/UNIVERSAL JUVENILES(ジャケット、恥ずかしい ^_^;)
RUSH&MAX WEBSTERのよく分からない企画盤。A面がRUSH、B面がMW。(Rushの項参照)
PRIMUS/RHINOPLASTY(カヴァー集。「こんや の おばあしちゆう」とナゾの平仮名が
書かれている)  

をしぶのトレードアイテムの中に混ぜてもらった。

 あまりに拙すぎる英語を駆使してなんとか場を凌ぎ店を出た。3時間ほどいたらしい。お腹がすいたので近くのカフェで昼食。一応スウェーデン語は勉強していったのだが、食べ物の名前までは(^_^;)なので、「コレとコレ2つ」みたいな会話で注文。コーヒーのお代わりが有料だが5SEK(250円位)。天井が高く、建物が口の字なので中庭からの採光のあり、意外と明るい。BGMもなく落ち着いた雰囲気のカフェだった。 帰りは、行きでメゲたので地下鉄に乗ることにした。

 いまだに地下鉄のシステムがよく分からないのだが多分こうだろう。入場料(?)1クーポン7SEKと、1ゾーンごとにまた7SEK払い、1時間以内なら乗り降り自由。市内ならだいたい14SEKで周れることになるらしい。

 ホテルに帰って戦利品を吟味したところ、しぶがトレードで手にいれたAUNT MARYの中身が入っていない!明日からお店が休みにはいってしまうと言っていたので今日中に貰いに行かなければ!と、ホテル1FのKERSTIN ADOLPHSON(セーターや帽子、民族衣装で有名、らしいお店)で傘を買い(^_^;)、再び雨の中メロトロネンへ向かった。Stefan君「よく気づいたね、君はラッキーだ」だと。おいっ!?

 その帰りの足でやっとストックホルム市内の見学に入った。街の中心セルゲル広場(SERGELSTORG)を拠点に国会議事堂や王宮(の裏側^_^;)、オペラ・ハウスなどなど。とても瀟洒な建物が多く、時代がかったお姫様やタイツをはいた王子様が出てきてもおかしくないような装飾がなされているにもかかわらず、とてもモダンな街だと思った。勘違いモダニズムのビルが林立するどこぞの国の都市にはない、伝統と自信。うらやましい。

銅像

グスタフ・アドルフ広場の
アドルフ王像
オペラハウスがあります

ライオン坂を登り切って王宮の、
文字通り裏側に出ました

王宮裏

 面白いのは信号。歩行者の信号は全て押しボタン式。日本と違って道路が広いこともあり、道を渡る途中にはたいていシマがある。シマごとに信号があるので、その辺が信号だらけなのだ。タイマー仕掛けになっているのか、ずっと

「カッチッカッチッカッチッ」

と音がしている。歩行者側の信号が青に変わると突然

「カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ」

と猛スピードで鳴り出すのだ。その豹変ぶりとアナクロさがしぶとももは大変気に入った。録音機材があったら絶対録音していたはずだ。(^_^)

 7時くらいにホテルへ戻る。昼間と空の明るさがあまり変わらない。「8時位になったら夕食を食べにいこうね。」といつの間にかうたたねしてしまったしぶとももだった。

 明日は市庁舎見学。


(*1)メロトロネン・レコードへは店主のStefan君
  スウェーデンのロマン派シンフォニックバンド、LANDBERKのベーシスト。メロトロン大好き。メロトロネン・レコードは彼が経営するレコード屋さん。

(*2)本座村さん
  北欧きっての変態巨人バンド(体がでかい訳ではない)SAMLA MAMMAS MANNAのバンド公認ファン日本代表。現地では「Mr.VonZamla」と呼ばれている。

(*3)店員のPeterさん
  ANEKDOTENのドラマー。Stefan君と一緒に「みんなメロトロン」MORTE MACABREをやらかす。

日本 ストックホルム ブリュッセル
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