大体8時頃起床。地図と資料をまとめたファイルを持って、朝食を食べにホテルに併設されたレストランに入った。すぐに「French Toast Break Fast」と書かれた黒板が目に入ったので、それに決めた。朝食だし、大した量じゃないだろう。
・・・・やっぱりここはアメリカだったよ。朝から容赦なくフレンチトースト(食パンにして)3枚にシナモンアップルのソースとバターがてんこ盛り。ぐえ。シナモンアップルが甘すぎなかったことが救いかな。コーヒーのお代わりをもらいつつ、今日のライブハウスへの道を検討した。地図で見ると大して複雑な道ではないが、昨日教訓として覚えたことは高速に乗ったら出口の番号を見逃すなであった。アメリカの道路を走ったことがある人は分かると思うが、1マイル前あたりから出口の番号が表示され始める。通りや土地の名前で見るよりよほどわかりやすい。地図に示された番号にわかりやすいように○を付けた。タンパ湾を渡ってしまえば、ほぼ直線道路だ。迷うことはないだろう。
身支度を終え、車に乗り込んだ。暑い。セミが鳴いている。車に乗り込むとちょっと息苦しくてドキドキする。手が震える。昨日の夜のドライブの緊張が甦ってきた。多分、軽いパニックになりかかってる。でもナビがない車なんだから、自分がナビをしなければいけないのだ。頑張れ、自分。
ホテルの前を通るWestshore Blvd.から湾を横断する275号線へはスムーズにはいることが出来たが、車線が4つくらいに分かれた辺りで、なんと別の道路に入ってしまった!これ、昨日間違えて通った60号線じゃないか!!早く降りないとまた有料道路に入っちゃうよ!・・・結局また空港の周りを一周して、よく分からない、私道みたいな道をグジャグジャと行ったり来たりしながら、どうにか275号線に乗り直すことが出来た。・・・すでに泣きそうなんですけど。
ちなみにTampa空港の東側を通るDale Marbry Hwyには、Tampa Devil Rays(野茂在籍)の球場Raymond James Studiamと、NY Yankees(松井(秀)在籍)のキャンプ地Legend Fieldがある。Shibuは野球好きなのでちょっと興味があるようだが、今はとてもそれどころじゃない。
タンパ湾を渡るHoward Frankland Bridgeを走る気分は、「十戒」のモーゼの気分!!
車から海を撮影 |
これは上空から。赤い矢印がHoward Frankland Bridge |
天気が良くて良かった・・・雨が降ってたら恐すぎる。
275号線から694号線に乗り換え、あとはひたすら直進。湖らしき場所が近づいたら、Seminole Blvdで左折するのみ。Seminole・・・あれ?今のがSeminole?えー?書いてあった??でも違う、絶対行き過ぎた。あ〜・・・どこかで引き返さないと・・・・ごめん、無理、もう無理。
無理矢理左折して入ってもらったショッピングモールの、ナチュラル(というか、キャンピング)テイストな雑貨店のおじさんに、昨日と同じく地図を見せて「ここに行きたいんですけど、今どこなんでしょう?」と質問。しばし地図を眺めて、おじさんは「今居るのはココ。君が行きたいところは、この前の道路を右に進んで、信号がある十字路を右折だよ。近くにCountry Kitchenがある」と教えてくれた。やはり行き過ぎていたが、それほど離れてはいなかった。曲がり損ねた十字路は覚えていたので、今度はSeminole Blvdに入ることに成功。Country Kitchenなるレストランを通り過ぎてすぐ、今回の会場となるBoomerz Boiler Roomを見つけることができた。
駐車場に車を止めて、会場の表示板には確かに「The Flower Kings」の文字が。ここなのね〜・・・。表示板の写真を撮った後、ももは疲れて息苦しくなり、少し車の中で休んだ。やばいなー、夕方走るときに発作が起きないといいけど。 来たついでなのでネットで予約したチケットを引き替えようと思い、事務所らしきところにはいると「5時にまた来て」と断られる。 |
TFKの前座がHIP HOPだったわけではない |
なんだよぷー。事務所を出て、店の看板の写真を撮ったりウロウロしていると、事務所にいた男性が出てきてた。「君たち日本から来たの?TFKを観に?それはすごい!」(<いえ、ヴァカというのです)と、握手を求められ、「5時までこの辺で時間を潰すなら、この通りをずっと行くとビーチがあるし、ランチを食べるならステーキハウスやスシ・バーがあるよ」と教えてくれた。ステーキなんか食える体調じゃないんですけど(^_^;)と心の中で呟きつつ、「Thank You ! またあとで!」とその男性と別れた。名前は確かDaveさんだったかな。自分たちの車に乗り込み、荷物の整理などをしていると、そのDaveさんはヴァンから会場の中にバスドラムを運び入れていた。スタッフさんだったのね。
帰りは比較的スムーズに走れたが、どうも275号線や60号線が重なる分岐部分が鬼門で、今度は走ったことのない道路に出てきてしまった。勘弁してください∵(つдT)∵。まだ昼間で明るいのが救い。
何とかホテルに戻り、自分たちがいつも迷う高速道路の分岐は一体どういう構造になっているのか、歩いて行けそうな距離だったので確認しようという話になった。ホテルのすぐ近くに275号線への入口はあるのだが、降りる道路がないことが分かり、早めに高速を降りて、迂回してWestshore Blvdに戻る道を検討。近くにショッピングモールが見えたので、トイレを借りたり、使い切ってしまったクレンジングクリームを買ったりプラプラ。ホテルに帰る途中にSUBWAYに寄って、小さめのパンを選んだサンドウィッチを作ってもらい持ち帰って、部屋で食べた。中途半端な時間に出入りしたものだから、ルームメイクされていないけど、まぁいいや。
4時過ぎて再びホテルを出発。Shibuの機転で今度は275号線に一発で乗ることが出来た。わーい、ここさえ越えれば楽勝ー!
5時少し前に会場に着いてしまったが、一応チケットの引き替えのために事務所に行ってみると「7時に裏の会場入口で引き替えるから、また来て」だって。先に言えよ!!裏に回ると、Jonasが一人で煙草を吸って立っていた(会場内は禁煙)。私たちはバンドがどんな経路でココまで来たのか気になっていたので「そうやってここまで来たの?飛行機?車?」と聞くと「飛行機だよ」という回答。「私たちも飛行機だよ。Denverで3時間も待たされたんでスゴイ疲れたよ」と話しをするが、あまり関心なさそう。(そりゃそうだよなぁ)Jonasも少し疲れている様子。
時間が余ったので、近くの小さいショッピングエリアの、イタリアン食堂に入った。今日はShibuは車の運転をするので、今くらいじゃないとビールが飲めない。外も暑いし、まずはビールで乾杯。そしてパスタ(ミートソース)とサラダを頼んだ。サラダはともかく、このスパゲティは・・・(汗)アメリカ人にアルデンテを期待するのは無理だとわかっているんだけど、それにしても伸びきってる。Shibuは「カップラーメンみたいだ」とぼやいていた。
会場に戻って駐車場をプラプラ。段々人が集まってきたが、やはり中年層が多く、子連れでやって来る人も少なくない。ランドクルーザーのような車が入ってきて、大音量で"The Flower King"を流していた。その次はGenesisトリビュート・・・大音量でTFKかぁ。生まれて初めて見ただ(爆)。会場に併設されたカフェで休んでも良かったのだが、タバコ臭いのと、お腹の方に余裕はなかった。事務所入口のソファに座って休んでいると、Christineがやって来た。驚いてた顔で「入口は裏よ、知ってる?」と言ってきたので「うん知ってるよ」と返事。
7時になったので、他のファンも入口の前で並び始めた。その時Daveさんが「日本から来てるファンが居るから、ってサインを貰ってきたよ!」とRoine、JonasとMarcusのサインが入った、今日のライブの宣伝ポストカードを私たちにくれた。いい人だ〜(T_T)。7時を30分くらいまわって、やっと入場のチェックが始まった。ネットの予約票とパスポートを見せて、また手首に紙バンドを巻いて貰う。今回普通の席ではなくVIPシートというのを購入したので、VIPと印刷された紙バンドも。入ってみるとずいぶん縦長の会場だ(Echolynの時の会場を思い出した)。ステージがとても高くて、150cm位上に作られていた。これなら遠くからでも観ることが出来るだろう。VIPシートはステージ前、左側に作られたバルコニー席。混みあうことなくお酒も注文できる。左側と言えばHasse側。階段の踊り場からステージを観ると、Hasseをほぼ同じ視線の高さからかぶりつきで観ることが出来る。ひゃっほー!!通常チケットの2倍以上の値段を払った甲斐があるってもんです!
The Flower Kings
http://www.flowerkings.se/
Hasse Froberg - vo. g. per.
Jonas Reingold - b. basspedal
Roine Stolt - g. vo. sleighbell
Marcus Liliequist - ds. per.
Tomas Bodin - key. vo.
1.Compassion (Stardust We Are)
2.Last Minute on Earth (The Rainmaker) 〜In the Eyes of the World(Stardust We Are)
3.Love Supreme (Adam & Eve)
4.Cosmic Circus (Adam & Eve) 〜Drum Solo〜Babylon (Adam & Eve)
5.A Vampire's View〜Days Gone By (Adam & Eve)
6.Church of Your Heart (Stardust We Are)
7.The Blade of Cain (Adam & Eve)
8.The Truth Will Set You Free (Unfold the Future)
--- encore 1 ---
9.Nora
10.Stardust We Are Pt.3 (Stardust We Are)
--- encore 2 ---
11.I Am the Sun (Space Revolver)
(感想はこちら)
客のノリがCalProgとは大分違ってはいたが、ツアーの最後を飾るのにふさわしいお祭り気分なライブだったと思う。特にRoineのギターが素晴らしかったので、4日に買ったKaipaの新譜のブックレットにサインを貰うとき「今日のあなたのギターは信じられないくらい素晴らしかったです!」と思わず言ってしまった。その際に「また日本に戻って来ることを願っています」と言うと彼は「I will」と短く答えた。その答えを信じたい。ステージ写真を見ると、Roineは眉間にしわを寄せている表情が多いのだけど、ステージを降りると、・・・形容しがたいな・・・うん、子供みたいな眼をしていた。 |
かろうじてサルベージされた写真 |
開演前にDaveさんにもらったポストカードにはHasseとTomasのサインがなかったので、まずHasseにサインを貰いに行った。「いつまでアメリカにいるの?」と聞かれたので「後4日。明日までTampaにいて、その後Chicagoで大リーグを観るんだよ」と答えると「良いヴァカンスになるといいね!」だって。いい人だー、アンタ本当にいい人だ−(T_T)。Tomasにもサインを貰いに行って「あなたの新譜が買えなかったよー!」と文句を言ってみたが、売り切れって事は良いことですよねぇ。「27日にリリースされるから大丈夫だよ」と返事をされたけど、それはヨーロッパでの話。日本盤は7月末に発売された。
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その後やっとビールを一杯。テーブルに座ってボーっとしてると、Christineが話しかけてきた。「LAと今日とどっちがよかった?」と聞かれたので「今日の方が良かったよ」というと「アリガト」と日本語で感謝されてしまった。多分彼女がブッキングやらなんやらを取り仕切っていたんだろう。(彼女はMusic
News NetworkというProg/Classic Rock系のニュースペーパーを主催していて、Transatlanticの結成にも関わっている人物。リンクしたHPは更新停止中っぽい。)私の方からChristineに「私はあなたと5年前に会ったことがあるんですよ。2000年のNEARfestの時。あとChicagoの空港。その時あなたはPorcupine
TreeのLPを見せてくれたよ」と聞いてみたが、「ウーン、ゴメンなさい、覚えてないわ。アジア系の人って見分けがつかないから」と言われてしまった。まぁいいや。あのとき私の髪はエセ金髪だったしな(^_^;)。で、この後Chicagoへ行くというと「Porcupine
Treeを観るの?」と逆に聞かれた。(その情報は知らなかった)「違うよ、大リーグのゲームを観るんだ」と答えると「私は野球よりTFKの方が好きだわ」と言うので「私も」と答えておいた。それは本当だもんね(笑)。 (画像左:当日のセットリスト表) |
スウェーデンの時の悔しさが忘れられず、最後にどうしてもHasseに挨拶をしてから会場を去りたかったのだけど、次々とファンが彼にサインや写真を求めに来るのでなかなか話しかけられない。特に子供に一番人気だったと思う(^_^;)。だって、歌は上手いし、ステージアクションが一番かっこいいもんな。どうにか隙をついてHasseに「もうホテルに戻ります。もう一度日本に戻って、歌いに来て欲しいです!難しい状況だけれど・・・」と言うと「また行くからね、そんなに時間はかからないと思うよ」(<推定)と言ってくれた。「また会おうね!」と再会を願う握手をして別れた。絶対だよ!
帰りのドライブも道に少し迷ったけど、にわかパニック障害なんか吹っ飛んでしまった。
The Flower Kings Rules !!
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