くむーる&ぬむるす米国漫遊記



(6日目)
6月8日(水)
 曇りのち晴れ

 6:30起床。やはり喉が痛い。咳も出始めて、声がかれてきた。日本から持ってきたパブロンを飲む。朝食は空港で食べることにして、身支度を整えて速やかにチェックアウト。

 散々迷った60号線をならべく避けるようなルートを辿って空港へ進入、無事Hertzの返却エリアへ到着できた。この先車に乗る用事はないのでホッとできた。(Shibuも同様かも)Tampa空港でもe-checkマシンを利用。今度はShibuだけがチェックインの操作をしたら、うまく発券された。よしよし。普段はバーベキュー料理を出していそうなレストランで、私が朝食メニューを1皿とコーヒーを注文。注文を取りに来たおばちゃんが「あんたはいいの?」とShibuに向いて聞くので、ジェスチャーで「分けるのです」とやると「あぁ、Sharingするのね」と納得して帰っていった。そうか「シェアリング」と言えば不審な顔をされなくて済むのか。やって来たお皿にはこんもりしたオムレツとポテトフライがゴロゴロ。同じような料理を、隣の老夫婦は一人で一皿食べている(^_^;)。

 TampaからChicagoへのフライトもTedだったが、こちらは大したトラブルはなく、順調に飛行機は離陸。またタイムゾーンが変わるので、時計を1時間戻す。

 ほぼ定刻通りにChicagoへ到着した。市街地に出るには地下鉄CTAのブルーラインに乗るのが便利、と友人から聞いていたので、CTAを探して空港内を下がっていく。しかし今日はWrigley Fieldで大リーグ観戦をするので、Washingtonという駅でレッドラインに乗り換えてAddison駅に向かわなければいけない。まずCTAトランジットカードというプリペイドカードのような物を買う。(画像左)
初乗りが$1.75で、それ以上のお金をあらかじめVentしておけば、後々いちいち切符を買わずに改札を通れるので楽だ。とりあえず$5チャージしたカードを買った。自動販売機で残高確認や追加チャージも出来る。

 さてCTAにも乗ったし、球場で写真を撮りたいからデジカメの用意・・・デジカ・・・デ・・・



ありません!!!



 えーどこに置いて来ちゃったんだろう!?ホテルでちゃんと鞄に入れたと思ったのに!車の中?レストラン?手荷物検査所?まったく思い出せない。
Shibuに「デジカメなくしちゃったみたい・・・」と言うと「えーーー!!」と、Chicago市民もおののくような声を挙げた。私だって一緒に叫びたいですよぅ。∵(つдT)∵とにかく今は球場に行って観戦だ。幸い(?)インスタントカメラは手元に残っている。この間の車窓の景色なんか全然覚えてない。

 Washington駅でレッドラインに乗り換えると、電車が日本のラッシュ並みに込んでいた。みんなWrigley Field目指しているらしい。今日平日、しかもデーゲームなんですけど??とにかくキュウキュウだ。空港から直行してきて、大荷物を抱えてる身にはちょっと辛い。
 Addison駅を降りてすぐに球場が見えた。外は蒸し暑い。誰だよ、Chicagoは涼しいっていったのは?球場には大きい荷物が持ち込みできないようなことを看板に書かれてていたので、どこかロッカーがないか球場をひとまわり。探してる間、誰かがShibuのTシャツを観て「Oh! Devil Rays!!」と叫んでいた。外側にはロッカーはないが、(日本みたいに無防備にそんな物を置いたら、さっそく壊されて中身は盗まれてしまうだろうな)FゲートにのみAll Bagage Entranceというのがあって、そこを通って中のCustamer Relationsに預ければいい。係員から荷物の引換券を貰うので、絶対なくさないこと。ようやく重い荷物から解放されて、汗だくになって自分の席を目指す。

 おおお!なかなかいい席じゃないか!バックネット裏やや3塁より。Wrigley Field名物の1つである鉄柱に邪魔することなく、広々とフィールドを見渡すことができた。スコアボードの見方がよく分からない。液晶ではなくシンプルな電光掲示板には、今日Chicago Cubsが勝ったら近所のダンキン・ドーナッツのコーヒーが無料になる、とか、チケットに印字された番号のスロットクジなどが表示されていた。暑いし、とりあえずビールでも・・・とShibuが買いに行くと、ID表示を要求されてしまった(^_^;)。もう37才なのにー。
Cubsのキャラクターには熊が使われていて、熊の顔をあしらったビール/お菓子売りのスタッフユニフォームがとても可愛かった。すごいのは、Wrigley Fieldの周りのビルには屋上に観客席があって、球場の外から勝手に(?)試合を観戦をしているのだ。日本じゃ考えられない(^_^;)。


平日のデーゲームなのに何故か満員


勝手に観戦してる周りのビルの人々

 まず、Wayne Messmerという有名な歌手がアメリカ国歌と何かわからない歌を歌って、Chicago Cubs対Tronto Blue Jaysの試合が始まった。

(Shibuの感想)伝統のリグリー・フィールドでのトロント・ブルージェイズとシカゴ・カブスとの交流戦を観戦。今となっては誰も信じてくれないが、私は野球大好き少年だったのだ。今も親父と意見が合う話題は野球ぐらい。(^^; 私達は時間の関係上タンパからホテルへは行かず直接球場に向かったが、何せファンで溢れる満員電車の中での荷物は大変だった。しかも暑いし。球場近くの駅に降り立つとカブスTシャツやユニフォーム上着姿のファンだらけ。しかもいろんな種類があって(多分100種類以上はあるだろう)試合前からすっかりお祭りムード満点。地元ファンの熱狂は凄まじく、平日にもかかわらずデイ・ゲーム。これもファンの要望だというから恐ろしいものだ。そんな群衆を掻き分けながら球場に向かったのであるが、球場入り口には「大きな荷物持っている人はここから入れません」と書かれていてどこから入って良いか分からず、重い荷物を持って球場一周してしまう。結局分からなかったので係員に聞いたら最初に見つけた入り口でOKであった。力が抜けた。流石に荷物を持って席には行けないので手荷物預かり所に預けた。ここの係員は懇切丁寧でとても気持ち良かった事をここに明記しておこう。
 やっとこさ球場入りして席に着いたのは試合開始10分ぐらい前だったと思う。ナイト・ゲームが殆ど行われないのは球場外のビルの屋上から只見(ビルから日比谷野外音楽堂の客席を見るイメージで想像して頂きたい)するためじゃないかって気がするが。しかもチケット予約する際に笑ったのは外野の芝生席が内野席よりも料金が高かった事だ。私達は支柱により視界が邪魔になるという名物球場のリスク覚悟でバックネット裏近くチケットをゲットしたが支柱が邪魔になる事は無く、非常にロケーションの良い場所で観戦する事が出来た。球場の緑の美しさも絶品で開放的な雰囲気で、確かにナイターで観戦せず昼間ビールを飲みながら見るのが正しい見方だと納得する。案の定、ビール買うときは未成年だと思われてしまったのでパスポートを提示。(^^;
 スコアボードは交流戦だったためか知らないが、カブスvs.ヴィジターと書かれており、ブルージェイズのブの字も見あたらなかった。(^^; 勿論、観衆の殆どは地元カブスのファンだらけでブルージェイズのファンは見つける事が出来なかった。私は最近野茂が解雇された球団のタンパ・デビルレイズのTシャツを着ていた。そう言えば、球場外で違法マーチャン?を売っていたおっさんが、私のTシャツを見て「タンパ・ベイ...。」と哀れみの表情をしながら呟いたのが印象的だった。何せカブスと違って弱いんでねぇ。お陰で地元のファンにド突かれる事が無かったのが良かったのか悪かったのか。(甲子園球場の阪神タイガースの試合に楽天Tシャツを着て行く姿を想像して頂きたい)
 日本のプロ野球と違って応援団などという存在は無いため鳴り物が無く、素直に拍手と歓声のみというのが凄く良い。ベースボールのプレーそのものに集中できる。ピッチャーから投げられる速球にキャッチャーのミットに収まる心地良い音が響き渡るなんて最高ではないか。打ち返すバットからの快音もしっかり聞こえるし。このシンプルさがベースボールの醍醐味だな。
 さて、肝心の試合の方であるが、ブルージェイズの先発はエースのハラデー投手。その後の調査でハラデー投手はメジャー8年目にして初めてのリグリー・フィールド登板だったらしい。ハラデー投手はそんなに悪いピッチング内容ではなく、むしろ好投していたが、序盤の下位打線(確かピッチャーに打たれたような気がするぞ。(^^; )で集中長短打を浴びて2点奪われた。私はこの時、序盤で下位打線だったので、店が空いている内にマーチャン買ってこようかなぁと思っていた矢先での出来事だった。(^^; 結局この序盤の2点のみがこの試合の全てであった。ブルージェイズは打線がダメダメで完封負け。正直、客観的に見ても盛り上がりに欠け内容が乏しい試合だったと思う。(苦笑) カブスの打撃の中心リー選手は後半1安打を放ちファンの期待に応えていた。

(ももの感想)
・球場の観客席につけられた簡易スコアボードの、Cubsではないチーム名は「Visiter」と表示されていた。Cubs以外はどうでもいいらしい。
・3回裏にCubsが2塁打を3本放ち、2点を入れた他は、殆ど動きがないゲームだった。Cubsもクリーンナップではなく下位打者が売って得点してるんですもん(しかもピッチャー)。Derek Leeは何とか仕事をしたが、4番打者のPerezはまったくいいところなし。
・Blue JaysのHalladay投手は防御率が良い選手だったが、味方の援護がなく、6回辺りで降板。
・7回に入ると、Cubsファンは起立してCubsの球団ソング(タイガースの「六甲おろし」みたいなものだと思う)を歌い始めた。私らも歌は唄えないが、一応起立してみる。多分、立たなきゃ袋叩きだろうから。
・9回表。これでJaysを押さえればCubsの勝利は決定。みんな立ち上がってピッチャーに声援を送る。ストライクを取れば拍手。ファーボールを出せば味方にもブーイングが起きる。厳しい(^_^;)。しかし敵のファインプレーにも惜しみない拍手を送るのは清々しかった。

結論:ゲームより観客が面白かった。

 試合が終わって下に降り、お土産用やShibu用のTシャツを見繕う。私のようなアジア系女性・中肉中背の体型に合うモノはない。大きいか、キッズサイズで小さすぎるかどちらかだ。Shibuは背は高いけど細身なので、アメリカンサイズの服ならMサイズで十分。気に入ったデザインがあっても、サイズがなかったりで、結局3店ハシゴをして買い揃えた。露店のようなところではなく、ちゃんとガラスの壁が付いている店の方が、自分で手にとって見れるのでお勧め。季節はずれのモノや在庫処分のアイテムが半額で買えてお得だった。


Wrigley Fieldとぷー

 帰りは東京ドームでのコンサートが終わった水道橋状態。駅周辺では何故かDef Leppardの"Pour Some Sugar on Me"がアチコチで流れていた。それにしてもなかなか駅構内にはいることが出来ない。CTAカードに余分にチャージをしておいて良かったよ。切符を買うのも一苦労しただろう。球場付近のバーで一杯やっている観客が多いのだろう、来た時より電車は空いていて、座ることも出来た。

 このままレッドラインに乗り続けて、ホテル付近のHarrison駅で下車。ガイドブックに従って歩いていくと、何やら高級そうなホテルが。おお、Congress Plaza Hotel。今までで一番良いホテルかもよ!チェックインを済ませて、エレベーターで7階へ。スゴイ広い部屋だし、窓からミシガン湖が眺められて最高!なんだけど・・・このドア何?開かずの間?ソファ2脚のうち、1脚の脚が折れてるし、ユニットバスのドアに鍵はないし、洗面台の水栓はブッ壊れてるし(いちいち屈んで配管近くのレバーをいじらないと水栓が動かない)・・・(滝汗)。見た目だけは良い部屋だ(汗)。

 とりあえず、TampaのホテルとHertz、空港にデジカメの問い合わせをしようと、文面を考える。どこかでネットが出来るところを探しに行かないとなぁ・・・。このホテルにもネットコーナーがあったのだが、Tampaと違い有料で、15分30秒で$7.50。た、高い。しかし使わなくてはいけない。TampaのBest Westernホテルの問い合わせページを探すだけでアッと言う間に時間が無くなっていく。ダメだ、これじゃお金が幾らあっても足りない(>_<)。もう少しちゃんとした文面を考えて、ホテルのフロントの人に代わりに電話してもらうことにした。・・・スムーズに交渉できたわけではないが、何とか「Tampaに忘れ物をして、困ってるらしい」 ことは通じたらしく、Best Westernに電話を掛けてくれたが、忘れ物センターらしき部署の受付はもう終わってるとのことで、「また明日の朝来てね」と言われてしまった。はぁ、しかたないか・・・。手伝ってもらった女性の名前を聞いて、今日はもう何も出来ないと思って諦めた。Hertzの方にはJapanese Deskがあるので、そちらに捜索をお願いした。関西訛りの外国人だったらしい(^_^;)。咳や喉の痛みもストレスになって、疲れたせいか、珍しくうたた寝などしてしまった。

 夕食は近くのカフェでベジタリアンバーガーを一皿。ももはChicagoの名物料理「ディープディッシュ・ピザ」を食べることを楽しみにしていた。でも心配事があるとモロに胃に来て、ものが食べられなくなってしまう精神性虚弱体質ゆえ、とてもじゃないがピザなんか食べる気になれない。「コンニチワ」と日本語を喋ってくれたウェイトレスが可愛い。といっても、ベジタリアンバーガーが特別美味しかったわけでもなく、時々戻しそうになりながら、何とか完食した。しょんぼり。

今日のビール:Miller Lite、Anchor Steam (<でも飲むのは忘れない)




Los Angeles

Tampa

Chicago

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6/3

6/3(夜)

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