Spock's Beard

'90s USバンドの代表格Spock's Beard。数々のセッションをこなしてきた「新人らしからぬ新人」と鳴り物入りでデヴューを飾った。現在は脱退したが、Vo.& Key.& g.のNeal MorseがTransatlanticに参加、また、Dream TheaterとTourを回ってますます注目されている中、彼らの歴史を簡単に追ってみようと思う。

最近の動きとしては初期3枚のSpecial Editionがリリースされる。コアなマニアの方はドーゾ。詳細は下記Webを参照。
http://www.radiantrecords.com
http://www.spocksbeard.com/

参考文献:ArchAngel Vol.8


☆The Light (Belle Antique MAR 95180) '95
       (Victor VICP-5806) '96再発
      (InsideOutMusic TACS 001) '04 The Artwork Collector's Series

 デビュー作にしてこの完成度。'70sのProgressive Rock全盛期のサウンドを思い切って導入。この大胆不敵さに失笑した人はいるだろうが、それだけではこれほど多くの人の心を打たないであろう。歌、演奏共にきかせ所を把握している。また、あっけらかんとして爽快で明るいパワーがアメリカのバンドらしさを感じさせてくれる。要の曲としてはTransatlanticのLiveでもやった"Go The Way You Go"と思う。彼らの今でもLiveの重要な位置づけになっている代表曲である。勿論のっけからのカウンターパンチ"The Light"の大作を感じさせない?組曲、イントロがGenesisのブロードウェイしている"On The Edge"などききどころ満載である。
 このアルバムには奥本亮は参加していないが、その理由がたまたま他のアーティストのサポートとしてヨーロッパのツアーに参加していたからだったという、いかにも彼ららしいエピソードが残されている。
 '96にVictorに配給が変わり、その際"The Doorway Part II"のLiveが収録されている。
 また、'04にSpecial Editionの他に、今回記載した10inchサイズのSpecial Edition Booklet盤がリリースされた。この盤にはアルバム・カバーのポスター、3枚のポスト・カードが封入された他にNeal Morseのライナーが付いており、コレクター向けであるのは確かであるが、リマスターにより音が立体的に、そして明確さが増しているためアートワークのみならず、実はきく価値としても充分ある。また、"The Light"のHome DemoをBonus Trackとして収録している。なお、3,000枚限定となっているが、「Roine Stolt / The Flower King」は何故かシリアル番号が3,000番を超えている物があったので、どこまで本当かは怪しい。ちなみに私が入手した「The Light」のシリアルNo.は2156であった。

☆Beware of Darkness (Victor VICP-5807) '96
 いきなりYesばりのベースで始まる2nd。この曲、今きくとTransatlanticの"All of The Above"のイントロに似ているところがあるなぁ、といいつつこれ、Geoge Harrisonの「All Thing Must Pass」収録のカヴァー"Beware of Darkness"。オリジナルと比べると歌メロを除き随分違う。続く"Thoughts"はまさにGentle Giant風のコーラスでニヤリとしてしまうが、楽曲のクオリティが高く完全に自分らで消化しているため印象がとても良く感じる。"Walking on The Wind"、大作の"Time Has Come"も強力な曲。
 なお、日本盤には"On The Edge"のLiveがボーナス・トラックとして収録されている。

☆The Kindness of Strangers (Victor VICP-60234) '97
 随分とコンパクトにまとめた3rd。1曲目"The Good Don't Last"が余りに普通のRock/Popsの展開から始まるので、あれ?と一瞬思うものの、ストリングス・アレンジが入ってくる辺りからSpock's Beardらしいと思う。2曲目"In The Mouth of Madness"のメロトロンにあのEnglandを感じてしまった自分にユーロ/プログレ中毒を感じた。(笑)
 なお、日本盤には"Into Fire"のボーナス・トラックあり。これはDeep Purpleを彷彿させてくれる。実際Purpleには"Into The Fire"という曲もあるしね。(^^;

☆Day for Night (InsideOutMusic IOMCD 034) '99
 4th。タイトル曲"Day for Night"はPop極まりないが、何げに7:34もあったり凝ったコーラスもあったりする。とても勇気づけられるような明るい曲調。しかもパワフル。"Gibberish"はGentle Giant風のコーラスが冴えまくる。リズムはシンプルだけど。バラード"Can't Get it Wrong"はフレンチ・ホルンとストリングスの調和が素晴らしい。その後"The Healing Colors of Sound (Part 1)"へ続いて後半に向かう部分はこの作品の一つの山場である。コンパクトにまとめられながらも一つの流れを作っている作品で"My Shoes (Revisited)"の感動的なエンディングが待ちかまえている。
 なお、限定パッケージ盤にはHRナンバーの"Hurt"のボーナストラック入り。

☆Skin (IndideOutMusic IOMCD 045) '99
 「Day for Night」からのシングルカット。"Skin"はヒットチャートに入ってもおかしくない曲と思うが如何か?その他"The Healing Colors of Sound - Edit", "Can't Get it Wrong"とNeal Morseのソロ"Lost Cause"が収録されている。

☆V (InsideOutMusic IOMCD 063) '00
 5th。これは現時点での彼らの最高傑作と言って良いほど強力な作品。とにかくポジティヴなパワーが素晴らしい。曲の展開も1st以上に大作嗜好になり、NealのTransatlantic参加による刺激がプラスに働いたのか、曲のドライヴ感も抜群である。Nick D'VirgilioのDs.もポーさんに近い叩きになってきているのは愛嬌か?(^^;
 16:00を超える冒頭の"At The End of The Day"、27:00を超えるラスト"The Great Nothing"(特に終わり方の幕の引き方は見事!)は曲の長さを感じさせない展開とメロディーの良さが冴えまくっている名曲。2ndの「Beware of a Darkness」に収録してあった"Thoughts"に続き今作では"Thoughts (Part II)"を収録。Gentle Giantを彷彿させるVocalハーモニーが美しく、更に力強さが増している。"Goodbye to Yesterday"は次に続く"The Great Nothing"への曲のつなぎが絶妙なVocal中心の美しいPopsで、思わず歌いたくなってしまうような優れた曲である。
 ブックレットには各メンバーのバイオグラフィーが掲載されておりとても楽しめる。まぁ、参加した作品が多すぎて書けなかった人もいるみたいだが。(笑) 奥本亮が密かにEarthshakerの「Passion」に参加していたのには驚いた。
 なお、限定デジブック盤にはCD-Extraとして映像が入っている。


Skin


V

☆The Official Live Bootleg (Radiant Records RA-002) '96
☆The Beard is Out There - Live (InsideOutMusic IOMCD 031) '98

 Progfest '95のLive。"The Water"にてMolly PasuttiとDibra Lynn RiceのBackground Vocalsがあるのが嬉しい。スタジオ盤ではMolly PasuttiとWanda Houstonが参加していた。「The Beard is Out There - Live」は「The Official Live Bootleg」に"Waste Away/Fire"のボーナストラックを追加したもの。2枚とも入手していない場合には「The Beard is Out There - Live」をどーぞ。

☆From The Vault (Radiant Records RA-005) '98
 未発表マテリアルやDemoなどを収録したマニア向けアイテム。画像ではわかりにくいが、結構アホなジャケである。(愛嬌)
収録曲は下記の通り:
Stratus (The Kindness of Strangers Session)
Into Fire (Bonus Track for Japan "Kindness of Strangers")
Fire/Wste Away (Live at Progfest '97)
The Light (Home Demo)
Excerpt from The Doorway (Bonus Track for Japan "The Light" - Progfest '95)
The Doorway (Home Demo)
Waste Away (Original Mix)
Walking on The Wind (Home Demo)
Go The Way You Go (Home Demo)


From The Vault

☆Live at The Whisky and NEARfest (Radiant Records RA-006) '99
 Recorded at The Whisky in Los Angeles, May 11, 1999. & at NEARfest, Moravian College Bethlehem PA, June 27, 1999.
2枚組Live。

☆Live at The Whisky (Radiant Records : Video) '99
 おそらくWhisky a Go-Goで行われた実況中継の完全版Videoと思われる。Neal Morseが実にパワフルかつ器用であることが手に取るように分かる。収録曲順は「Live at The Whisky and NEARfest」と同じ。但し、NEARfestでの収録はないため、マニアは両方持つことになる?(^^;

☆Don't Try This at Home (InsideOutMusic IOMCD 060) '00
 '99/9/28にオランダで行われたLive。

☆All on a Sunday (InsideOutMusic IOMCD 076) '01
 シングル。収録曲は"All on a Sunday (New Recording 2001)", "The Truth", "All on a Sunday (Video)"。"All on a Sunday (New Recording 2001)"はアルバム収録曲より自然なPopsよりのアレンジで正にシングル向けのアレンジになっている。Key.の音色が良い効果を上げている。"The Truth"は未発曲と思われる。一方注目のVideo、曲はヒット・チャートを賑わしても決しておかしくはないが、何せNealを中心にやりたい放題の姿と濃い面構えで余り万人にはアピールできそうにない。更に穴あきソックスはまずいと思うぞ。(^^;

☆There & Here (Radiant Records RA-010) '01
 2000 & 2001の欧州&アメリカ「V」TourでのLive盤。音質は余り良くないが生々しい音でノリに乗っている状態が良く記録された充実した内容。


All on a Sunday


☆Snow (InsideOutMusic 6 93723 00142 5) '02
 デジブック+Box仕様の限定3枚組6th。その他「Day for Night」「V」「Snow」のステッカー入り。おナカいっぱいの作品である。従って最初にSpock's Beardをきく作品としてはちょっとしんどいのかも知れない。前作の傑作「V」から入ることを薦める。個人的にはCD 1の"Wind at My Back"やCD 2の冒頭を飾るTransatlanticのような"Second Overture"、Christopher Crossのような"Carie"、ド・プログレの"All is Vanity"、最後のポジティヴな盛り上がりが素晴らしい"Made Alive Again / Wind at My Back"が好きである。ボーナスCDではイントロが"Perpetual Change"のYesのカヴァー"Southside of The Sky"が収録されており、これは良いアレンジだと思う。ジャケットの人生ゲームのような矢印看板が今思うと意味深。というのも、このアルバムをリリース後突然Neal Morseが脱退したのである。このショックは大きい。全世界のファンに衝撃が走った。Spock's Beardは今後も続けていくらしいが、曲作りの中心がNeal Morseなだけにバンドとしても大変に違いない。あぁ、Neal Morse在籍中にLive見たかったなぁ...。

☆Don't Try This at Home - Live in Holland and The Making of V (Radiant Records 3984-34031-9) '02
 2 DVD Plus Bonus Audio CDの豪華盤。これを見る&きけばSpock's Beardの魅力が殆ど分かってしまうという大推薦盤である。まだSpock's Beard未体験者はむしろこれから入ったら良いかも。なお、Audio CDは「Snow」の限定盤Disc 3と同じなため上記CDを入手できなかった人でもこのDVDを買えばOKである。このDVDの魅力は沢山ある。Disk 1のDVDはカメラ・ワークも演奏内容も素晴らしい。このDisk 1での特に注目するべき見所は中盤の"Gibberish"〜"The Heaking Colors of Sound"であろうか。"Gibberish"はLiveで更に素晴らしいコーラスを堪能できる。また長大な"The Heaking Colors of Sound"をコンプリートに収録し非常に貴重な映像である。演奏内容も素晴らしくSpock's Beardの最大の魅力が発揮されていて感動してしまった。Disk 2では名作「V」の制作過程のVideo。完成された「V」の細かいアレンジとの違いを感じ取れてとても興味深い。しかし、EL&Pの"Tarkus"で踊りまくるMorse兄弟&親子はこの先の子供の成長に多大な影響を与えるだろう。(^^; おまけVideoの"June"のChicago公演ではKissのAce FrehleyのマスクをしたMike Portnoyがスペシャル・ゲストで参加している...!

☆Feel Euphoria (InsideOut Music 6 93723 00412 9 - Limited Edition Box) '03
 Neal Morse脱退後、全世界のファンが注目しているSpock's Beardの7th。当然ながらバンドの雰囲気は変化している。Pops的要素よりRock的にシフト、そして暑苦しさが若干減ったかも?といった印象。(^^; Ds.のNick D'VirgilioがLead Vo.となったが、彼も元々歌うことに関しては問題なかったし、Neal脱退がマイナスに働いておらず、逆にそれをバネにした復活を告げるに相応しい力作と言っていいだろう。のっけからストレートなHR調の"Onomatopeia"に驚く。何故か一瞬Steve Hogarth加入後のMarillionを思い出してしまった。どこか懐かしい香りがするThe Beatlesの"Don't Let Me Down"風の"The Bottom Line"、中盤の叙情的なギター&Key.から突如ドライヴィングしていく展開が見事な"East of Eden, West of Memphis"、しみじみとしたNick D'VirgilioのVo.が心地良い"Ghosts of Autumn"、Spock's節全開の組曲"A Guy Named Sid"、ゲスト多数参加の"Carry On"が注目だ。
 Bonus Tracksは"Moth Of Many Flames"、"From The Messenger"。
 なお、限定Box仕様にはInsideOut MusicのSamplerが入っておりプロモーション活動に一役買っている。"California Guitar Trio / Melrose Avenue"、"Dead Soul Tribe / Some Things You Can't Return"が素晴らしい出来。このサンプラー、よりによって長い曲"The Flower Kings / Silent Inferno"を収録しているのが笑える。サンプラー収録アーティスト/曲は下記の通り。

  1. Conspiracy / Conspiracy (Chris SquireとBilly Sherwood (ex-Yes)のプロジェクト)
  2. Steve Hackett / Brand New
  3. Enchant / Sinking Sand
  4. California Guitar Trio / Melrose Avenue
  5. O.S.I. / Head
  6. Dead Soul Tribe / Some Things You Can't Return
  7. Derek Sherinian / Starcycle
  8. Jadis / I Never Noticed
  9. Ray Wilson / Change
  10. Steve Howe / Small Acts Of Human Kindness
  11. The Flower Kings / Silent Inferno

☆Octane (InsideOutMusic 6 93723 01302 2 : Special Edition) '05
 8th。Special Editionはデジブック形式のBonus CD + Multimedia Section入りである。30分以上収録されているVideoは画像が暗いものの(^^; 全編に渡ってNick D'Virgilioがカウベルに発狂している様が克明に捉えられていて楽しい。(^^; 犬もいいよ。(^^; 但しMacではOS X以上の環境でなければ見られないので注意の事。Bonus CDでは"Follow Me to Sleep"の打ち込み系サウンドが新境地でお薦め。
 本作は「Feel Euphoria」から第5のメンバーと言っていい巨漢のJohn Boegeholdがコンセプト/作曲面で大活躍。また、Dave Merosの活躍も著しい。中でも"A Flash Before My Eyes"と題されたコンセプト組曲は最大のハイライトだ。Part 1の"The Ballet of The Impact"ではメロトロン・アレンジと妙なテルミンが絡みながらドライヴしたと思いきや、その後静寂のピアノ/ホルン/ベースの引きのアレンジから厳かにVo.が入ってくる辺りは流石Spock's Beardだなと唸ってしまう。Part 2の"I wouldn't Let it Go"はNick D'VirgilioのVo.の表現力とストリングス、そしてRyo Okumotoの暖かいオルガン・アレンジが素晴らしい。物憂げなPart 4の"She is Everything"のNick D'VirgilioのVo.と泣きのギターソロが凄く良い。Part 7の"Of The Beauty of it All"は一瞬DTの"Finally Free"を思い起こさせるような展開だ。
 インストの"NWC"はNick D'VirgilioのDs./Perc.とRyo Okumotoのバトルがエラく格好良く、この作品中ではテクニカルな展開をする曲である。アコースティック・ギターが良い味を出している"There was a Time"はSpock's Beardが得意とする明るいPopsで和める曲。ギターソロはどっかできいた事があるのは気のせいか?クリアなVo.が美しい"Watching The Tide"などききどころ満載だ。前作に比べるとHR色は影を引き、歌/メロディの良さと温かさが感じられる作品。次ステップへの新たなる第一歩の力作がここに完成したと言っていいだろう。



☆V.A. / Progfest '94 (Musea FGBG 4154.AR) '95
 '94/11/5〜6の2日間に渡ってL.A.のVariety Arts Centerで行われたProgfestのLiveダイジェスト盤。5日がHalloween(France), Kalaban(U.S.A.), Echolyn(U.S.A.), Anglagard(Sweden)。6日がEpisode(U.S.A.), Anekdoten(Sweden), Giraffe(U.S.A.), Minimum Vital(France), Sebastian Hardie(Australia)。現在に至るまで大盛況のU.S.A. Prog. Fes.の口火を切ったイヴェントとして後世に語り継がれるべきものである。Prog. RockのLiveは滅多に観られるものではないため日本からもマニアが多数渡米した模様。結局全世界のプログレッシャーが集結した。どのバンドも興味深かったが、当時日本で特に注目されたのはAnglagard, Anekdotenそして18年ぶりの復活を果たしたSebastian Hardieであった。
 Kalabanのきびきびしたプレイは好印象。Liveで本領発揮のはずのEcholynはなぜかパワーが感じられなく正直言ってこの日の出来は悪い。参考までにこのCDに収録されている曲は"The Cheese Stands Alone", "A Little Nonsense", "Here I am"。AnekdotenはJohn Daversaのトランペットが好サポートでLiveの印象はかなり良し。そして驚きのGiraffeはGenesisのブロードウェイの完全再現。で、このGiraffeにSpock's BeardのNick D'virgilioが素晴らしいドラミングを披露している。Vo.はピーガブちゃんをちょっと弱くして若干John Wetton節を絡めたような声質でCDできく限りは良い。Liveショットを見ると被り物をしていた。彼らのLive完全再現盤ききたい。(^^; Minimum Vitalは的確でシャープな演奏でスタジオ盤を軽く凌駕する出来。フランスらしい上品さが魅力。で最終日のトリであるSebastian Hardie。後に「Live in L.A.」として完全版(但し雑誌のプレイリストと異なっている)がリリースされているので今となっては参考作品となったが、コレ目当てでこのCDを買った人は多いはず。Mario Miroはインタヴューにて「'95にはNew Albumをレコーディングしたい。アイデアもいくつかある」とファンの多くに希望を与えてくれたものの結局その後の音沙汰無し。あぁ、生で見たかった...。
 このLive模様の詳細はMarquee Vol.058に掲載されている。

☆V.A. / Progfest '95 (Belle Antique MAR 97344〜5) '96
 昨年に続き'95/11に開催されたL.A.のVariety Arts Centerで行われたProgfestのLiveダイジェスト盤。日本からはArs Novaが参加、SwedenからLandberk、ItalyからDeus ex Machina、NorwayからWhite Willow、本国アメリカからSpock's Beard、HungaryからはSolarisが参加。かなり盛り上がったLiveとして語り継がれている。特に普段Liveを行える機会に恵まれていないSolarisはメンバーが夢中になり演奏時間を大幅に延長してしまって大変だったという逸話が残されている。(^^; Solarisのほぼ完全盤をききたい方は彼ら自身のレーベルからリリースされた「Live in Los Angeles」をどーぞ。(^^;
 Spock's Beardは"The Light"を収録。改めて長髪時代のNeal Morseのフォトを見ると懐かしい感じがする。もう10年前の出来事なんだなぁ...。
 ジャケットはPaul Whitehead。なお、このCDはFes.に尽力していた故Kevin Gilbertに捧げられている。

☆V.A. / Progfest '97(Pony Canyon PCCY-01187) '98

 Progfest '00はKenso, Transatlantic, Banco, Super Sisterが参加して盛況だったらしいが、これは'97のProgfestの熱いLiveを伝えてくれるアルバムである。Spock's Beardは"Thoughts", "Go The Way You Go"を収録。その他The Flower Kings, The John Wetton Band, Le Orme, Arena, Big Elf, Sinkadusが収録されている。Progfestはカタカナ読みで「プロッグフェスト」と言うらしい。(^^;

☆V.A. / Progfest 2000 (FGBG 4379.AR) '01
 契約の関係のためかBancoは収録されていないがこのCDの目玉としてはKenso、Super Sisterであろうか。Kensoは決して恵まれたコンディションでなかったのは音からして判断できるが熱狂的な盛り上がりが手に取るように分かって嬉しい。Spock's Beardは"Gibberish"の1曲のみが収録されている。コーラスと小気味良いDs.がGood。

☆V.A. / Frontiers Vol.8 (Issue #14) (Promotional CD 番号無し)
 Progressive Hard, アダルト系HR/HMなど中心の雑誌Frontiersの#14に添付されていたCD。Spock's Beardは"Waste Away"を収録。その他印象に残ったバンドは現在既に活動停止してしまったShotgun Symphony、初期Bon Jovi風のWraith、Enuff Z'nuff、Crystal Maze、King's X風のGold Tooth Displayであろうか。


Progfest '97

Frontiers Vol.8

Ryo Okumoto

Ryo Okumoto Live in Japan 2004

☆Ryo Okumoto / Makin' Rock (Canyon Records C28R0053) '80
 奥本亮のソロ第2弾。1stソロ「Solid Gold」から半年も経たずにリリースしたものらしい。レコーディングはL.A.にて行われ(一部東京録音含む)、参加ミュージシャンはTotoのJeffrey Porcaro, Steve Lukather、それからDavid Forster等凄いメンツが揃っている。A面トップを飾る"Keep on Rockin'"は骨太ドライヴィンHRを堪能できる。個人的にはB面のFusion一歩手前の"Freedom"、"Original View +"がSpock's Beardの方向性が近く、お薦め。


☆Ryo Okumoto Project / Winners of The Heart (Ear Candy Records ECRCD 003) '01
 奥本亮の2曲入りシングル。タイトル曲は完全AOR。一転して"Free Fall"はスリリングな曲で素晴らしい出来だ。
 詳細は下記(日本語ページ有り):
http://www.ryookumoto.com/


Makin' Rock

☆Kuni / Masque (Polydor 28MM 0520) '86
 KuniがLos Angelesにて行ったHeavy Metal Project作。参加ミュージシャンも凄まじく、Billy Sheehan, Frankie Banali, Chuck Wright, Mark Edwards, Kal Swanなどなど'80s HR/HMマニアは狂喜乱舞する顔ぶれ。そんな中密かに奥本亮が"Victory of Dreams", "Desert Sunset"のそれぞれインストの曲で参加している。

☆Sasha Sitkovetsky / Empty Arena (Sit Done Music : 番号無し) '99
 Garden Shed List Vol.89によるとロシアの有名なRock Band、Autographのギタリストのソロとのこと。Autographは1stしか所有していないため定かではないが、クレジットはSashaではなくAlexanderであった。(@_@)? このアルバムにNick D'Virgilioが参加している。音は'80s初期のインストHRで懐かしい香りがする。各人のテクニックは安心できる内容なので、ハード・コアなSpock's Beardファンは一聴の価値有り。

☆Ryo Okumoto / Sampler (番号無し)
 '02/12/22に奥本亮のLiveで会場でCD買った際に要求すると貰えたサンプラー。アルバム「Coming Through」からの曲の一部を収録したCD-R。
 再びLive情報!!!
 '02/12/22の際かなり好評だったためその場で3度目の公演が決定!(^^; 日時は'03/1/28、場所は同じくMORPH TOKYO、開場18:00、開演19:00。オレ行けない。(;_;)

☆Ryo Okumoto / Coming Through (Cool Sound Inc. COAP 503) '02
 先行シングルの"Free Fall"含む22年ぶりのソロ。Steve Lukather(g), Simon Phillips(ds.), Glenn Hughes(Vo.), Nick D'Virgrillo(Vo.,ds), Neal Morse(Vo.), Dave Meros(b)など豪華ゲストにも注目だ。中盤からラストにかけては素晴らしい曲が続く。特にタイトル曲"Coming Through"はNeal MorseのVo.が光る名曲だ。なお、外盤とはジャケットが異なり、日本盤のみ"Godzilla vs. King Ghidarah"のAlternate Versionのボーナス・トラック入り。また、CD2はMultimedia盤となっている。Slideshow Videoはとても楽しめる。Making ofの方は奥本亮の作品なのに最後はNeal Morseが仕切って終わっている。(^^;
 なお、Keyboard Magazine 1999/6に奥本亮のInterview記事があるので熱心なファンはバックナンバーを探してみてね。


Kuni / Masque

Sasha Sitkovetsky / Empty Arena

Coming Through

☆Ryo Okumoto / Treasured Moments Volume III (Syner-Chi Music International SMI888890) '96
☆Ryo Okumoto / A Christmas Collection (Syner-Chi Music International SMI888893) '96
☆Ryo Okumoto / Treasured Moments Volume IV (Syner-Chi Music International SMI 888891) '97
☆Ryo Okumoto / Treasured Moments Volume V (Syner-Chi Music International SMI888 892) '97
 '02/12/22の奥本亮のSolo Liveの会場にて入手。これらのCDは一般発売はされていないため貴重な音源かも知れない。クレジットもあからさまに記載されていないため、本人の口からおっしゃっていただかないと気づかない。(^^; いずれの作品もPiano&エレピのカヴァー曲集である。ホテルのレストランでさり気なくかかっているような音であり、日曜朝や就寝前のBGMとして最適。


Treasured Moments Volume III

A Christmas Collection


Treasured Moments Volume IV


Treasured Moments Volume V


Nick D'Virgilio

☆Nick 'n Neal / Live in Europe (Radiant Records RA-007) '00
 Nick D'VirgilioとNeal MorseのアコースティックLive。2枚組。Dream Theaterのメンバーも参加。"Papa was a Rolling Stone", "Baby O'Riley"では各メンバーが、"Strawberry Fields"ではMike PortnoyがVo.で参加している。

☆NDV / Karma (Ear Candy Record ECRCD 004) '01
 Nick D'Virgilioのソロ作品。Spock's BeardのVo.は彼になるのかも?とのもっぱらの噂。冒頭は重厚な曲が入るがアメリカンな爽やかなPopsとサンバやアフリカンでパーカッシヴな曲が全体的に占めるが、何げに凝った曲があって嬉しい。"The Water's Edge"、バラードの"Come What May"は素晴らしい出来だ。"Will it be Me"なんか初期のTodd Rundgrenのようだ。このアルバムは'96に他界したKevin Gilbert (Giraffe)に捧げられており、"The Game"という曲で彼のPianoと12 string electric guitarをきく事が出来る。Steve VaiやMullmuzzlerの参加で注目を浴びているMike Keneally、彼のバンドに参加しているRick Mussallam、Spock's BeardからはAlan Morse, Ryo Okumotoが参加。

Nick 'n Neal / Live in Europe

☆NDV / Live & Acoustic (NDVMusic 番号無し : DVD) '04
 OaklandのImusicastで'03/9/14に行われたRick MusallamとのAcoustic Live。Spock's Beardの曲やBonus footageではMike KeneallyとYesの"Long Distance Runaround"のカヴァーを収録。

☆NDV / Live & Acoustic (NDVMusic 番号無し : CD) '04
 で、こちらがCD盤。こちらには'02/7/10に収録されたNYCのThe Bottom Lineでの4曲のBonus tracks、Led Zeppelinのカヴァー"10 Years Gone", "The Waters Edge", "The Water/Time Has Come", Peter Gabrielのカヴァー"Here Comes The Flood"を収録。但し、DVDで収録されていた"Carry on", "Long Distance Runaround"は収録されていない。

☆Kevin Gilbert & Thud / Live at The Troubadour (KMG 002) '99
 '95/6/1のTroubadourのLive音源。Ds.はNick DiVirgilioである。アンビエントなタブラから突然HRへ変貌するLed Zeppelinの"Kashmir"のカヴァーが新鮮。
 Kevin Gilbertについての詳細は下記:
http://www.kevingilbert.com
http://www006.upp.so-net.ne.jp/shiva/


Neal Morse

 詳細はこちら:http://www.nealmorse.com

☆Neal Morse / same (Belle Antique MAR 99536) '99

 Neal Morseのソロ。しかし、このジャケットはまるでグラハム・ボネットか木幡東介である。(^^;

☆Neal Morse / Merry Christmas (Radiant Records) '00
 Neal Morseファミリーの家庭レコーディング。タイトルもそのものズバリ「Merry Christmas」とベタである。これによりNealの2人の子供がレコード・デヴューを果たしたことになった。(笑) 勿論プログレとは無縁の世界なのであしからず。しかも6曲目に参加した少女の名前は忘れたなんてクレジットしてあるぞ。
 なお、このCDと「Nick 'n Neal / Live in Europe」はWebから購入。入手まで4〜6週間と書かれてあったが10日くらいで届いた。送り主はNeal Morse自らであった。これは直筆サイン色紙と同じくらいの価値があるのか?(^^; (下の画像参照)

☆Neal Morse / It's not Too Late (Ear Candy Records ECRCD 005) '01
 まさかSpock's Beardを脱退するとは思わなかったNeal Morse。このソロは予想通りPopソングがずらりと並ぶ。Ds.はNick D'Virgilioが協力している。インナーには彼の小さい頃からの写真が満載で楽しい。なお、A million thanks toのクレジットの筆頭にGod and Jesus Christがあるので、今思えば脱退する伏線があったのかも?

Neal Morse / Merry Christmas


Neal Morse自ら送付!

字は殴り書きに近い。iの上に点がない。
意味不明のローマ字を書くのは辛いというのが字から滲み出ていた。

☆Neal Morse / The Transatlantic Demos (Belle Antique MAR 03816) '03
 Demoを超えたほぼ完成形といっていい感じのものが多く、TransatlanticはNealのアイディアの占める割合が大きかったことが窺える。ホントNealはいい曲書いていることが良く分かる。"Stranger in Your Soul"の原曲にあたる"Hanging in The Balance"の途中カントリーフレーズになるところや"We All Need Some Light"なんか大変に興味深い。それにしても裏ジャケはNealの作品なのに番長が目立っている気が...。(^^;

☆Neal Morse / Testimony (Radiant 3984-14457-2 Special Edition 3CD) '03
 Spock's Beard脱退後の本格的ソロ作品。曲名を見ると宗教的なイメージがあるが、意外にもSpock's Beardの傑作「V」に近いような("Colder in The Sun"、"Power in The Air"なんかモロ)バンド形態の作品である。参加したメンバーによる影響も大きいと思われる。Dream TheaterのMike Portnoyが全面に渡って参加、アラビック風な"Long Story"では元KansasのKerry Livgrenがギターソロでゲスト参加、番長との掛け合いが興味深い。更にViolinなどのストリングスが曲の幅を広げ、ソロはきっとPopsだろうと思って油断していたファンをよそに(^^;、大きく分けて5つのパートで構成された誰も予想しなかった完成度の高い大作となった。
 言うなればSepultula/Soulfly、Zyklon/Peccatumじゃないが(例えがひどいな(^^;)、Spock's Beard/Neal Morseと楽しみが倍増したと考えて良いかも。
 "Wasted Life"や"I am Willing"はソング・ライティングの才能を充分発揮したNeal Morse節全開のバラード。"Ready to Try"のメロディアスなPop Rockも素晴らしい。
 Bonus CDに収録された13分を超える"Tuesday Afternoon / Find My Way Back Home"もきき応え充分。
 なお正直盤質は良くない。私のCDは"Long Story"、"It's All I Can Do"では運悪いと音飛びする。(^^;('03/12/4にCD 1のディスクが再送されてきた。盤質は相変わらずであったがRadiant、流石のサポートである。)

☆Neal Morse / Testimony Live (Radiant Records 3984-34039-9) '03
 「Testimony」リリースに伴うTourの、お馴染みオランダのTilburgで17th/Nov./'03に行われたLiveを収録した2DVD。(ちなみにアメリカのLiveか否かは客の体格で分かりますね。(^^;)ボーナス・マテリアルを入れると約5時間と物凄く濃い内容だ。一気に見たら半日終わってしまった。オランダのスタッフ?のプログレに賭ける魂は凄まじく、DVD撮影に数台カメラを用意するなど機材も充実。Neal Morseは四十肩無縁モードの手を挙げまくり&楽器持ち替え&歌いまくり&説教?含みで多忙。(^^; ポー番長とのコンビネーションをはじめ、他のメンバーの力量も素晴らしく、8人豪華編成で安心して楽しめる、くどくも(^^; 充実したLiveである。このDVDを見て改めて感じたのだが、所々入ってくるスパニッシュギターやらパーカッション、アラビックな展開など結構ワールド・ミュージックのエッセンスを盛り込んでいるのだなと思った。Eric Brentonのいろいろな楽器を操る器用さも見所十分。楽譜は殆ど見ていないため、リハーサルも結構やっていたのでは?多分2部構成で行われたと思われるが、各メンバー、前半は黒系の衣装、後半は白系の衣装で統一感があって興味深い。"I am Willing"は感動的で感極まる。アンコールのTransatlanticの"Stranger in Your Soul"の生ストリングスもLiveで映える。しかしオールスタンディングの客も長時間のLive、立ちっぱなしで大変だったろうな。
 ボーナス・マテリアルはヨーロッパでのバス移動Tourの模様が凄い。彼ら呆れるほどThe Beatles歌いっぱなし。番長はNashville空港でYellow Matter CustardのTシャツ着ているし。その他、神妙なお祈りの時間などいろいろ大変だ。(^^;
 これを見ればNeal Morseの魅力の殆どが分かるという必見のDVDである。(でも見終わったときにはぐったり疲れるよ。(^^;)