■ ■ ■
2004年暮れ頃から始まったUS〜Europeから最後日本へ巡る奥本亮World Tour、日本公演は12/15(横浜)〜16(東京)〜17(岡山)〜18(倉敷)〜19(大阪)〜20(神戸)〜21(京都)〜22(三重)〜23(君津)という過酷なスケジュール。参加メンバーは2002年のLiveでもゲスト参加していたPercussionのMari、 Bassが村上聖、DrumsがChaka KhanのバンドメンバーChad Wright、そしてSpock's BeardのAlan Morse。奥本亮のLiveは'02のクリスマス前に「Coming Through」リリース記念で一度見たきり。Spock's BeardのAlan Morse参加となれば是非見に行きたい!と思いつつもなかなか日程が合わず、結局休日と重なったTour最終日である君津のLiveしかなかった。しかし、君津といえば新日鉄ぐらいしか思い浮かばない...。千葉に住んでいながら君津には行ったことが無い。しかもTrickEyeというライヴ・ハウスはどこにあるかも分からず、サイトを見ても妙に凝っている割には肝心の地図が載っていなかった。(^^; しかも他に検索したところ住所が2種類あってもう何だか訳分からない状態。ついにスケジュール詳細は後日決定となっていたまま当日を迎えてしまう。分かっているのは開場は18:00、奥本亮は20:00から始まるということだけ。JR君津駅付近の地図、自宅へ帰ることが出来る最終電車時間割をiPodに入れて旅支度(^^; を始めた。
君津は遠いため、普段Liveへ行くよりも早めに自宅を出る。南船橋辺りから乗り換えの時間間隔が空くと思っていたが、電車が遅れていたためちょうど良いタイミングで蘇我まですんなり行くことが出来た。しかし周りの景色はどんどん暗くなっていく。漆黒の闇へ突入する感じだ。(^^; 乗り換えの蘇我駅へ降り立ったら突き刺すような風が冷たかった。蘇我から君津も遠い。電車で更に40分ぐらい。完全冬装備して行ったのがせめてもの救いだ。あんまり寒いので売店でコーヒーを買って飲む。周りは酒飲んでいるオヤジ多数。怪しげな人もちらほら。同じく電車待ちなんだろうなぁ。鉄道マニアらしき人が電車を撮影している場面に出くわしたり。うーむ、凄いところに来てしまった。(^^;
なんとか君津に辿り着く。蘇我以上に風が強い。強風が本当に冷たい。このままでは凍死してしまう。(^^; 18:00頃着いたのでまず会場を探す。あらかじめ準備していた地図のおかげで何とか場所を発見することが出来たが、元々のサイト案内では「JR君津駅よりイトーヨーカドー側徒歩5分」という余りにアバウトな書き方。それだけじゃ会場には辿り着けないぞ。(^^; 奥本亮の前に数バンド出演するようなのでひとまず会場を後にして腹ごしらえをすることにしたが、見事に店が少ない。PUBや飲み屋はあるがバブル崩壊のダメージからか閉店している所も多い。探してばかりいると生命の危機を感じたので、結局ファミリーレストランのジョナサンへ入ることにした。
禁煙席に案内されると隣の席に見覚えのある人を発見。何とAlan Morse本人ではないか(笑)。ずうずうしく同じテーブル席について一緒に食事をする事に。(^^; 英語力が殆ど無いが度胸だけはあるので、この際いろいろ伺ってみた。記憶している分を取り敢えず書いてみる。ヒアリングが適当だったので間違っているかもしれないが、お許し頂きたい。(^^;
←ナイスガイなAlan
・Alanはかなり疲れた顔していたので今回のTourは過酷であることを物語っていた。日本のTourは電車で移動したそうだ。私も2時間以上かけてここまで来た、しかも初めて君津に来たと言ったら驚いていた。
・会社の名刺(^^; を渡して名前を読み上げてもらったらやはり名前を言うのは苦労していた。外国人に私の名前を呼んでもらい苦労するのを見るのが好きな私。(^^; (^^; 「Kazでいいよ」と言ったら、簡単に憶えてくれた。(^^;
・ジョナサンはアメリカ風レストランだったので、気軽に入れたそうだ。24時間営業も素晴らしいと言っていた。彼は肉を好まずベーコン無しピザを注文。コーラは大好きらしくフリードリンクで3杯おかわりしていた。(^^;
・アメリカに行ったことがあるのか?と聞かれたのでNEARfestに行ってTransatlanticを見て来たと言ったら驚いていた。日本のマニア度を思い知らせるに充分なインパクトを与えたことを確信。(^^;
・今回初めて来日したAlanは日本とアメリカの文化がかなり違うことを実感したそうだ。注文したピザのサイズも日本サイズ。アメリカのピザは子供用自転車の車輪ぐらいありますからねぇ。Alanはあまり多くは食事を取らないようで気を配っていた様だが腹はちょっと出ていたかなぁ。(^^; アメリカ人は太りすぎで、アメリカに行けばどの椅子でもゆったり座れて楽だと言ったらウケていた。
・私の着ているTシャツを見て、誰のだ?と聞いてきたので「Dave MenikettiのTシャツだ」と言ったら知らないと言われた。「彼はサンホセに住んでいる優れたBlues & Hard Rockギタリストだ、Y & TというBandのメンバーだ」と説明しても全く知らないようだった。ちょっとショック。(^^; そう言えばサンホセには行った事がないとか言っていた気がする。本当か?
・日本のProgressive Rockに関しても全く知らないようだった。Kensoも知らなかった。Progfest 2000でSpock's Beardが前夜祭で出演、しかも拍手喝采だったと言われるKensoも出演していたのにもかかわらずだ。彼って無頓着なのかも。(^^; Kensoの説明は困ったあげく、Happy The Manのようなテクニカルなインスト・バンドだと適当な事を言ったら頷いていた。Happy The Manは知っていた。でも私の発音とイントネーションの仕方が悪くて最初Happy The Manと言っても通じなかったのがかなりショック。(^^;
・AlanはSpock's Beardだけで生計を立てている訳ではないらしく、小さな会社勤めをしているらしい。もっとSpock's Beardに貢献しないといけないなぁと思った次第。(^^;
・Alanは子煩悩のようで、早く子供達に会いたがっているようだった。明日帰国するらしく、クリスマスにぎりぎり間に合って良かったねといったら嬉しそうだった。そう言えばSpock's BeardのDVD「Don't Try This at Home and The Making of V」で子供がEL&PのTarkusで踊っていたねぇ、と言ったらウケていた。将来のProgressive Rockerか?と聞いたらそれは分からないと言っていた。(^^;
・iPodは私の常備品なのでついでにSpock's Beardの好きな曲のリストを見せた。アルバムは今のところVが一番好きだと言ったら、Vはいろいろな人から人気があると言われているとの事。たまたま表示した"Carry on"は良いバラード・ソングだとか"Go The Way You Go"が好きだといったら喜んでくれた。Go〜については今日楽しみにしてくれ!と何やら期待が持てる回答を得た。(^^)
ジョナサンの店員もAlanがミュージシャンであることを気付いたらしく、次から次へと入れ替わり立ち替わりサインを貰いに。嫌な顔をせずに丁寧にサイン(しかもレジ紙の裏だ。(^^;)していた彼の優しさを感じた。店員はTrickEyeを知っているらしく、最近場所変わったんですよ〜なんて言っていた。あぁ、そう言うわけで住所が2種類あったんだなと納得。彼女らは一体いつSpock's Beardをきく機会があるのか…?ないだろうなぁ。(^^; Alanはその後準備のためにまた後で会おう!ということで先に会場に向かった。食事は私が奢る事にした。まさか私が今日Alanに食事を奢ることを一体誰が予想できたであろうか。(^^; 今日は何時からやるの?と聞いたら20:30頃だそう。だんだんスケジュールが遅くなっているなぁ、最後まで見られるかちょっと不安をかかえてしまった。結局Spock's Beardについてあんまり聞かなかったなぁ。そういうものか。(^^;
記念写真も撮ったよ>>>
20:00ちょっと前に会場に再び行く。入場料は格安の¥2,000。往復の電車賃より安いぞ。(^^;
関係者らしき人たちにTシャツのマーチャン無いの?て聞いたらあります、って段ボールから取り出してきた。売れるとは思わなかったって、あれま。(^^; ドイツ製TシャツらしかったのでLサイズでも大きいか確認した。やっぱり大きかったのでMサイズを購入。CDやDVDなど販売していたが、奥本亮の最新DVD以外は持っていたのでそのDVDのみ購入。「他のいかがですかぁ?}て聞いてきた子供がいたので「全部持っているよ」と答えたら「凄ぉい!」って、言っていたアナタは奥本亮の息子さんのSage君だった。(^^; この日のために「Makin' Rock」のLPを持って行ったので関係者にサインをいただけるようお願いしたら、Sage君は「コレ知らない」。親戚の方が「これは懐かしい、Sageが生まれる前の作品だから知らないはずだよ。」と説明していた。Sage君に「オレより詳しいね」と言われてしまった。(^^; (^^; Sage君は日本語は片言ながらなかなか上手だった。スタッフに今日は22:30頃の電車で帰らないと自宅に帰れないので最後まで見ることが出来ないかもしれないと説明してその前までにサインしていただきたいとワガママなお願いを了解頂いた。感謝。m(__)m
奥本亮のLiveが始まるまで会場をウロウロしていたらAlanに再会しDs.のChadを紹介してもらう。Chadはかなり小柄で、握手の際革手袋をわざわざ外してにこやかに握手してくれた彼にも優しさを感じた。物腰柔らかなGentle manだった。
20:30過ぎてもなかなか他のバンドの演奏が終わらず、スタッフに聞くと時間がどんどん遅くなっていっているようだった。これじゃ、2曲ぐらいきいて帰宅かなぁ?と思っていた矢先Kenso国際宣伝部長のU田夫妻に会う。こんな所でお会いするなんて等々少々お話し。「私最終電車のために途中で帰るかもしれません。」と言ったら「最後まで見ましょうよ、帰りは送りますから。」と非常にありがたいお言葉。甘えさせてもらうことにした。m(__)mそんなこんなで話していたら、世界のプログレ・マスターのM田さんもいらっしゃって、こんな遠いところで会うなんて、と呆れられてしまう。(^^;
煙草が嫌いらしいAlanが「煙いぜ」と言いつつメンバー全員がステージへ。おお、やっぱりMellotronと書かれたギター持って来たんだなぁ(^^; と思っているうちに、ようやくステージの幕があがった。結局22:00過ぎに始まったのかな?炸裂するChadのDs.が見事な「Coming Through」に収録されている"Free Fall"から始まった。間髪入れず「Makin' Rock」から"L.A. Express"の演奏後、奥本氏のMCで「Makin' Rock」について語り、ってオレのLP持っているではないか。(^^; この時にサインして貰う。ここまでして頂かなくても良かったんですが...。スタッフの粋な計らいに感謝!m(__)m なお「Makin' Rock」は有名なミュージシャンが参加しすぎているためか、権利上なかなかCD化が難しいようである。なんだかなぁ。(^^; 中古屋でLP見つけたら即ゲットしてね。
続いてAlan MorseのVo.で"The Farther He Goes, The Farther He Falls"が演奏され、その後、あの小柄な体格のどこから湧き出るのか全く想像できないぐらいに後半の爆発したDs.がもの凄かった"Shiba"で客が完全圧倒される。一流の演奏の前に感動の嵐である。
そしていよいよSpock's Beardの曲が!!"Second Overture"から流れるように"The Light"が演奏された。"The Light"は"One Man"からGenesis風の"Garden People"へ繋ぎエンディングは"The Return of The Horrible Catfish Man"という構成。Alanの指弾きギター、いやぁ良かったです、ハイ。(^^)
一呼吸置き"Coming Through"へ。このAlanのVo.は正直今一歩だったかな。やっぱりNealのVo.の方が良いかも。(^^; その後奥本亮の代表曲"Godzilla vs. King Ghidarah"へ続きBass SoloとDrum Soloタイムへ。こんな破格なチケット料で見てしまって良いものかと思ってしまうぐらいの実力の高さをまざまざと見せつけられる。いよいよ後半に差し掛かりAlanがアイコンタクトで私を一瞬見てSpock's Beardの"Go The Way You Go"が演奏された!いやぁ感動もんでしたよ。最高!
アンコールはTrickEyeのニューオープン記念と言うことで尽力を注いだらしい大学の国分先生(^^; がVo.で登場しPurpleの"Smoke on The Water"を演奏。容姿はいかにもという感じであったが(^^; 意外にもVo.上手かったぞ。
MCの後Sage君がDs.&Vo.で1曲。まだ13歳だそうでChadのDs.をきいてしまっては比較するのは野暮であるがHard Rockerしていて微笑ましかったね。MCではSage君は生まれながらにして足の病気を患っており今度最後の手術を行うとの事。この状態でのDs.プレイは頑張り屋さんだなと思った。手術の成功を祈りつつカンパは忘れずにしておこう。またスタッフをステージに上げ、U田氏が同時通訳する場面も。この会場が最後に選ばれたのはスタッフ野口氏の甥の鳥飼氏がオーナーだったかららしい。なかなかここまで来ることは難しいが今後の発展を祈りたい。また今回参加のメンバーはギャラ度外視だったことに驚く...。m(__)m 微笑ましい光景の後、最後は名曲"Original View plus"でLiveは締めくくった。素晴らしいLiveをありがとう!結局Live終了は翌日に突入し0:30を回っていたと思う。(^^; Alanや奥本氏に次はSpock's Beardで来てください!と言って別れの挨拶をして帰ることに。
ライブの写真>>>
帰りはU田夫妻の車でM田さんとKaloのVo.の人(すみません。未聴です(^^;)と5人で帰った。車内は勿論濃い話題。Camelの'01年音源、National Healthの'76年音源をききながら帰路に。(^^; 中でも堀家さんの「ロンドン1975 プログレ日記」に関する話は非常に興味深かったなぁ。(^^)
はるばる松戸まで送ってもらい、感謝しきれないです。m(__)m で、結局家に着いたのがAM 3:00頃でした。殆ど徹夜状態のままの次の日の仕事は辛かった。(^^;<演奏曲目>
1. Free Fall
2. L.A. Express
3. The Farther He Goes, The Farther He Falls
4. Shiba
5. Second Overture
6. The Light (One Man〜Garden People〜The Return of The Horrible Catfish Man)
7. Coming Through
8. Godzilla vs. King Ghidarah
9. Bass Solo
10. Drum Solo
11. Go The Way You Go
<encore>
12. Smoke on The Water
13. Sage's Song (奥本星司 : Ds.&Vo.)
14. Original View plus