くむーる&ぬむるすレイクサイド旅行記



(1日目)
8月12日


 今回ははじめてコンティネンタル航空を使う。Houston直行便が出ているからだ。日本出発時間が午後4時近く、と余裕の時刻も嬉しい。やたら寒い成田線に乗り、2時半頃に成田空港第2ターミナルのカウンターに行ってみると、なんか進行が遅い。どうもコンティネンタル航空の新人研修時期だったらしく、ことあるごとに先輩が指示しながら仕事をしているので遅かったようだ。

 チェックインを終えて、次は手荷物検査。去年9月の事件の影響で細かくチェックされていたのでここも少し混んでいたが、出国審査は比較的スムーズにすすみ、ゲートに着いてみたら搭乗開始寸前だった(^_^;)。急いでお菓子(絶対日本の味が恋しくなるので)やらのど飴、ガム、水などを買い飛行機に乗り込んだ。
 去年観光へ行ったときに利用したJALもそうだったが、今回の飛行機でも、一人ずつにTVモニターが付いていた。私たちの席はちょうどビジネスクラスとの境の壁がある場所で、脚が伸ばせるのが嬉しい。しかしモニターは?なんと椅子の下側からガッコンと立ち上げるのだ。私の席のモニターは何故かヒンジ固くて、なかなか立ち上がらず、一度立ててはみたものの結局しまってあまり使わなかった。どうせソリティアしかしないし(爆)。機内用に用意してきた「Echolyn / Cowboy Poemes Free」「Solid Blue / Vol.III」、しぶがまとめたRushライブ予習用MDなどを聴いて過ごす。

モニター。銀色のパイプが脚です

 機内のお楽しみ、食事とお酒(笑)。夕食にあたるメニューのシーフードのカッスーレは美味しく、量もユナイテッドほど多くなかったし、無理なく食べられた。しかしお酒が有料だった(-_-)。一杯何を頼んでも\500(もしくは$4)だった。お金を取られたのはしぶも私も初めて。タダだから、とここぞとばかりに飲んで暴れるバカでも居たのだろうか。ともあれしぶは現地に着いたら車の運転があるのであまり飲まず、わたしもハイネケン缶一杯で我慢した。
 コンティネンタルのアテンダントは外国人でも日本が流暢な人が多く、あとゴミをマメに回収しているのが印象的だった。私たちの席の列を担当していたジョンさん(仮名)のフランクだがアバウトな感じもよかった(笑)。

 約12時間にフライトを終え、HoustonのGeorge Bush 国際空港(やな名前だ)で一度荷物を取り上げてから入国審査を受けなければいけない。指定の手荷物受取所に行って、しばし自分のバッグを待つ・・・設備がぼろくて、荷物止めの立ち上がりが反り返っており、そこにトランクを締めるベルトが引っ掛かっては、アチコチで「パンッ」とベルトが切れる音が響く。ついには反りの部分にトランクがめり込んでしまい、多くの荷物を載せたベルトコンベアは止まってしまった(-_-;)。向こうで係員が叫んでいる。どうやら「今ある荷物をとりあえずベルトから降ろすので、自分の荷物は自分で探してくれ」ということらしい。オイオイ(-_-;;;;。バカでっかいトランクを投げるようにバタバタ取り除いていくとようやくベルトコンベアは動き出した。自分の荷物も見つかったし、さっさと通り抜けてしまおう。入国審査も激混みで、一時は通路の方まで溢れるほど混雑していた。これはテロ事件以後仕方あるまい(しかし明らかに混んでいるのにメシ食いに行く職員をどうにかしてくれ)。

 入国審査も無事通過し、一昨年のChicagoほど混乱せずに荷物を預けなおすことも出来た。さて手荷物検査。日本以上に細かい。とりあえず引っ掛かりそうな金属類は総てかごに入れ、検査機に通す。画面で入念にチェックしてからやっと手元に戻ってきた。そしてゲートでも。Nashvilleへ行く国内便へ乗る際、外国人は総て全身検査を受けた。靴を脱ぎ、バッグの中のお財布のも化粧ポーチも全部開けられた。本当に神経をとがらせていることが分かる。なにもやましいことがないのを確認されてから、やっと飛行機に乗り込むことが許された。さすがにコンサートの手荷物検査より緊張する(笑)。

←Houstonの空港にあったフードコーナーの看板。
TBSの某番組に送ってやろうかと思った。

 国内線の飛行機は2×2の4列で、通路を挟んだしぶの隣の人は、かなりお太りになった人だった(^_^;)。ちゃんと椅子に座れるのか心配になったが、何とか座っているようだ。(でもお腹が邪魔で、食事用のテーブルが倒せなかった模様)。お尻はどういう状態で収まっているんだろう?こういう人を見ると「アメリカに来たな」と思う。いや本当に。

 2時間ほどで南部アメリカから中部、Nashvilleへ到着。自分達のバッグをピックアップして、到着ロビーに入ると、目立つところにレスポールギターが飾られていた。さすが音楽の街である。Allentownの痛い経験から、今回は空港からレンタカーを借りて移動することにしていた。まずNashvilleの地図を手に入れようと土産物屋を探した。詳しい地図が見つかり、早速レジに向かう。アメリカは日本の消費税のように外税なので、精算したら思っていた値段と違って慌ててしまった。急いで小銭を出すが、たまたま手に出した小銭では足りなかったようで、レジのオバサンが親切にも彼女の懐から不足分を出してくれた。ううぅ、お金はあったんだよぅ。アメリカの通貨に馴れてなかっただけなんだよぅぅ、ごめんなさいぃ(T_T)。←こども兄妹の貧乏旅行と思われていたらしい。

 反省しつつ下に降りていくと、レンタカーのカウンターがずらりと並んだ階に出た。日本で予約を入れて置いたHertzのカウンターにまっすぐ向かうと、先ほどのフライトで見た人と負けず劣らずの巨体の人が迎えてくれた。事故にでも遭ったのか、目や頬に傷が痛々しい。しゃべり方がモゴモゴしていてよく聞き取れなくて、たださえヒアリングが苦手なので大変困ってしまった。保険は日本語の説明シートがあるのでまだマシだが、ガソリンを買い取るか、満タンにして返すのかを決めるのに四苦八苦。最初は満タン返しの予定だったのだが、どう説明したらよいのか分からず、結局ポスターも貼ってある「アレ(買い取り)にしてください」と言ってしまった。なんとか契約成立、車のナンバーを貰うことが出来た。はぁ・・・。
 ISUZUの深緑のセダン。いい車だ。まずは日本でcitysearchを使って調べてきた道順と、先ほど買った地図でホテルまでの道を検討。道程はそれほど長くないが、幹線道路から別の幹線道路に入る出口には気を付けなければいけない。そしてGW以来運転をまったくしていないしぶの腕前も・・・・。

ん・・・・・・空港内からは出られたけど、今はどこを走っているんだろう(爆)。

 やはり空港内から伸びるDonelson Pikeから40号に入り損なったらしい(笑、笑ってる場合じゃない)。とにかく一度どこかに車を止めて確認しなければ・・・。アメリカの道路は(多分)私道ではない限り名前が付いている。地図に通りの名前を求めると、やっと現在の位置が確認できた。大回りをしてホテルがあるはずの155号に入り、ついにホテルの看板も発見。暗くならない内に発見できてよかった〜。

 
Citysearchのオンライン予約で、えらい安くて選んだここ、Ramada Inn。初めて聞く名前だったが、Holiday InnやDays Innみたいなチェーンホテルらしい。まるでアパートのように外廊下づたいにドアが並んでいる。ホテルとしてどうなのよ。
 なかには従業員らしき黒人のおいちゃん一人。「ネットで予約をしたよ」と確認の書類を渡すと、ネット関係は別の人が担当らしく呼びに行ったが、誰も来ない。結局おいちゃんが一から「ベッドは2つ?煙草吸う?」と聞いてきた。あのー書類に全部書いてあるんですけどー(笑)。挙げ句の果てに「中国語で一はなんて言うんだ?」とか聞いてくるし(^_^;)。「日本語と中国語は全然違う言葉だ」と説明してみたが、あのおいちゃんには多分どーでもいーことだろう。


値段の割にはナイスなお部屋

 蛇足だが「What's your name?」が聞き取れなかったのが、もも的に大変ショックだった・・・・。

 部屋は102号。泥棒入り放題の1階角部屋であった。すぐ隣の建物は日本でもお馴染み
デニーズだ。しかし部屋自体は広く清潔で、一応エアコンの付いていたので、値段の割には悪くないと思った。時差や迷子のおかげでかなり疲れてしまい、食欲があるのかないのかもよく分からない。機内食で出されて手を付けなかったクッキーを少し食べて、シャワーを浴びた後はしぶももはベッドへ倒れ込んだ・・・。

 二人してうたた寝して、起きたのが夜の11時頃。しぶが「お腹空いたかも」というので、隣のデニーズへ夜食を食べに行った。ドアを出ると店舗の中が見えるくらい近いので、夜中でも安心だ。

 店舗に入ってすぐ、しぶがCradle Of FilthのTシャツを着た少年をめざとく発見。そのときしぶはSpiritual BeggardsのTシャツを着ていたので「勝った」と悦に入っていた(^_^;)。
 太めで眼鏡を掛けたウェイトレスさんが出てきて、「Smokin'? No Smokin'?」と聞いてきたので禁煙席を頼むと、店の奥の方の席へ案内してくれた。テーブルはまだ前の客が散らかしたと思われる塩やなんやらの汚れが残っていて汚い。やだなぁ・・・。自分でティッシュを出してテーブルを拭いていると、先ほどのウェイトレスが「飲み物は?」と聞きに来た。まだメニューも見ていません(^_^;)。寝る前に一杯・・・とビールを探したが、ファミリーレストランではアルコール類は出さないようだ。「構内禁煙」とかいって駅のキオスクでタバコを売っている日本に比べると、子供もやってくるファミレスにはアルコールを置かないという配慮はエライと思う。とりあえずコーヒーを2つ頼むと、「OK.また来るわね」と彼女は去っていった。

 コーヒーを持ってメアリさん(面倒なので仮名をつけた)が来た。ももはあまりお腹が空いていないので「スープはあるか?」と聞くと「10時で終わっちゃったの、ごめんなさいねぇ」との答え。じゃあどうしようと悩んで黙っていると、メアリさんはちょっと戸惑った感じで別のテーブルの方へ行ってしまった。今思うと、この時「ちょっと待って」とか一言言えば良かったのだなぁ。
 仕方がないので、サラダと、ハッシュドポテトとサンドウィッチのセットを二人で分けて食べることにした。アメリカの食事は大体の日本人にとって量が多すぎるので、シェアして丁度いいと経験しているからだ。決まったのでメアリさんを呼ぶ。
 「サラダと○○セットを1つずつ」と注文。メアリさんは「ちょっと待って、サラダ1つだと$3だけど、2つにすると$5になって安いわよ」みたいなことを言われ、ついサラダは2つにしてしまった。その後も早口でこちらに何かを話しかけてきた。日本のファミレスのウェイトレスならば、こんなおしゃべりは個人の友達や家族でもなければ絶対しない。その態度と、会話に戸惑い「も、も、もうちょっとゆっくり話してくれませんか?」というと、われわれがアメリカに馴れていない外国人だとやっと分かってくれたらしく、本当にゆっくり喋ってくれた。
 「ごめんなさい、私も経験があったのに。私がメキシコへ行ったときも、周りの人の言っていることが分からなかったのよ。」
(そういうが、メアリさんは結構流暢にスペイン語も喋っていた)。
 その会話でメアリさんとうち解けたかのように思えたが、「じゃぁ、また来るわね。」という言葉にはどう返したらいいか分からず、また異星人同士の会話に戻ってしまった。だ、だってオーダーは全部来てるんだもん。
 チップ制が確立しているアメリカでは、お客さんにサービスすることによってウェイター/ウェイトレスはチップを得ているわけで、日本のように注文や、足りないモノがあったときにいちいち人を呼ばなくていいように「また来るわね」といって、本当にテーブルにやって来る。後日、アメリカで暮らしていた人の話を聞いたところでは、「OK」とか「Thank You」とか言っておけば良かったみたいだ。

 頼んでもないのに〜♪(by Sex Machineguns) メアリさんがコーヒーのお代わりを持ってきたし、サラダはやはり多かったが何とか胃袋に納め、アメリカ式サービスはなんたるかを考えながらホテルへ戻っていった。
 あ、チップってどうだったんだろう(汗)。


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入国 Nashville Picnic RUSH !! Rainy Houston RUSH !! 帰国