Korean Rock

 韓国は侮れません。5〜6年前からSi-Wan Recordsを始め、プログレやHR/HMに熱心な人達がアンダーグラウンドで暗躍しているという噂は本当だった。ついに韓国焼き肉食い倒れ兼自爆ツアーを決行してしまった。

韓国伝統音楽はこちらに移動。
N・EX・T関連はこちらに移動。
Shin JoongHyunはこちらに移動。

韓国音楽やその他の韓国情報は下記が詳しい。
http://www7.ocn.ne.jp/~jabrec/ (佐藤行衛さんのHP)
http://www.koreanrock.com (Jeong Cheol氏のHP)
http://www.siwan.co.kr
http://www.altasia.org/
http://www.soundspace.co.jp/
http://www.innolife.net/index.htm
http://www.turboclub.net/
亜洲兄弟



EoEoBu Project Band

☆EoEoBu Project Band / BokSuNeun NaEuiGeot (DreamBeat DBKDD-0124) '02

 内ジャケなどを見てみると何か退廃的/暴力的で刹那的な香りがする映画"Sympathy for Mr.Vengeance"のサウンドトラック盤。監督はPak ChaNyokで音楽をEoEoBu Project Bandが担当している。後半は女性Vo.を含むFolk的、昭和30年代的なタンゴ歌謡、シンセPopなどが入り乱れる展開もあるが、全般的な音は寂しく悲しげでアヴァンギャルドな内容。強烈無比。


☆EoEoBu Project Band / SonIkBoonKiJum (Song Studio 番号無し) '97
 Faust, Henry CowのようなユニークなステージングをするEoEoBu Project Band、シニカルな歌詞も特徴らしい。このプロジェクトに参加しているメンバーはアンダーグラウンド界でのソロ活動が盛んらしい。「SonIkBoonKiJum」はそんな彼らのデヴュー・ミニCD。ジャケの高田純次みたいなオッサンがメンバーかどうかは不明だが、イメージキャラではあるらしい。
 EoEoBu Project参加メンバーは下記の通り:
Baek HyunJin [aka JuJa, MaBoo](意味は「馬夫」というそうだ): Lyricist, Stage Leading Performer
 ユニークなパフォーマンスをするArt Directorだそうな。
Jang YungGyoo : Main Performer, Multi Player
 コミック映画BanChikWang[反則王, Foul King] OSTもリリースしているらしい。
Won Il : Percussion[only in SonIkBoonGiJum(「損益分岐點」意味不明だ。(^^;))
 韓国では有名な前衛プレーヤー。ソロやサントラなどもある模様。


SonIkBoonKiJum

☆EoEoBu Project Band / Dog, Lucky Star (DMR DM309-2) '98
 1stフル。

☆EoEoBu Project Band / 21c New Hair (Polimedia CKC-0103)
 FaustやHenry CowというよりもNe ZhdaliのLeonid Soybelmanのソロ作の印象に近かった。

☆Won Il / Asura (E&E Media SCO-144WIN) '97
 
NamBu Terminal駅周辺にあった国立國學院(KukRibGuGaKwon)にて11,600Wonにて入手。新品でコレは安い!L.A.でレコーディングされた作品。

☆V.A. / DoSiRak TeukGongDae (VIP-20242) '97
 
韓国インディ/アヴァンギャルド音楽コンピレーションとジャム・セッション。日本だとGod Mauntainのオムニバスと言ったところか。Ex. EoEoBuのWon IlやEoEoBuが参加しているので興味深い。一番良かったのはやっぱりEoEoBuかな?(^^;

☆V.A. / DoSiRak TeukGongDae 2 (Doremi Records DRMCD-1646) '00
 
韓国インディ/アヴァンギャルド音楽コンピレーションVol.2。P96に及ぶ分厚いアートなブックレットが入った特殊盤。企画はSsamzieより。日本で言うところの下北沢の雰囲気に似ていた弘大入口(HongDaeIpGu)と日本で言うところの新宿の雰囲気に似ていた新村(ShinCheon)の中間に位置する所にあったSsamzieスタジオ&会場は韓国インディシーンの総本山であった。表ジャケは可愛いが、ブックレット内はとてもシュールである。収録されている中で注目アーティストとしては韓国インディシーンで暗躍するWon Il, Lee SangEun, Han DaeSoo, 姜泰煥であろう。Lee SangEunは日本にも来日した経験があるため一般的にはメジャーであるが...。日本ではEpoのような感じか?Won Ilは伝統音楽をモダン・テイスト溢れる斬新なアレンジが見事。姜泰煥は'99の静岡でのLive。得意の循環奏法が爆裂している。
詳細は下記:
http://www.ssamzie.co.kr
http://www.koreanavi.com/travel/museum/20000822-1.html

☆Lee SangEun / Asian Prescription (EMI VKPD-0284) '99
 彼女の最初の英語Versionによる作品。名前表記もLee-tzscheとなっている。このDiskは一応韓国製と書かれているが日本の東芝EMIの住所が掲載されている。彼女は日本でも名が知られており、確かに映画のサントラと思われる名曲"Ogiyodiora"はきいたことがある。この作品では多くの日本人がバックを務めている。いわばこのアルバムが国際的なデヴュー作と言って良いだろう。もともと原曲は韓国語で書かれていた模様。韓国伝統音楽をベースにエスニックな感覚のPopsである。"Reincarnation (vocal version)"のミステリアスな雰囲気が素晴らしい。"Chosungtal"におけるYui RanのEr Fu(二胡)とのコンビーネーションが絶妙で幻想的だ。なお、"Gongfuin", "Infinite Road", "Se"にWon Ilが参加している。また、この盤には"Ogiyodiora"のオリジナル韓国語Ver.を含んだ3曲のボーナス・トラックが収録されている。彼女を韓国でLiveを見たが、会場は満員御礼になる程の人気者であった。

Black Syndrome

 Black Syndromeは古くから活躍しているHM Bandであるが、メンバー交替が激しい。その理由はミュージシャンのみでやっていくだけの環境が揃っていないからだそうだ。というのも、殆どのメンバーは2〜3年の徴兵制度に行かなくてはならず、残念ながらミュージシャンとしてやっていくのを断念せざるを得ない状況であり過酷である。
☆Zarathustra (One Music KSC-6004 SA) '96
 本国ではかなりメジャーな存在らしい。なかなかスケールがあるMetal。演奏も安定しておりこれはお勧め。いきなりジミ・ヘンの"Purple Haze"がラジオからかかっている場面から始まる。そして吃驚、この作品はあのMuseo Rosenbachのカヴァーをやっている。残念ながら血管ブチ切れではなくって(笑)、たおやかなカヴァー。シンフォニックにまとめている。

☆Feel The Rock and Roll (One Music SMCD0040) '97
 7作目?MetalよりどちらかというとHard Rock'n'Rollになった印象。この作品では来日公演を1曲収録。しかしショボいLiveである。(笑)また、Kissの"Rock'n'Roll All Nite"のカヴァーをやっている。"Sorrow"と"Nan Do KoRaGaNwnGoYa"はおすすめ。「Zarathustra」のメンバークレジットと大きく異なり、改名したのかメンバーチェンジしたのか不明。(^_^; Kim Jae Man(Lead g)のみ同一。


Zarathustra

☆V.A. / Burning Myself... (One Music 0MCD-6001) '95
 Black Syndromeらが収録されているコンピレーション物。

☆BomYeoReumGaEulGyeoUl / ...NaEui AReumDaUn NoRaeGa DangSinEui MaEumEul GgaeGgeutHaGe Hal Su ItDaMyeon
                                        (SeoRaBul Record VIP-20086) '89

 2nd。アルバムタイトルは「もし私の美しい歌があなたの心をすっきりさせるなら」といった感じであろうか。確かにお洒落なフュージョン歌謡と言った印象。演奏は非常に安定しており、かなり韓国では売れたらしい。Herbie Hancockのようなファンキーな音に韓国語をのっけたようなアレンジがありとてもユニーク。ラストのインスト曲"MoTTaHan NeMaUMuel"のギターはまるでSantanaである。


☆SanUlRim / NaeMaEumE JuDanEul GgalGo (SeoRaBul Record VIP-20086) '78
 2nd。日本のGSに通じるサイケデリックでProgressiveなアルバムでこれまたユニークな作品。海外トレーダーの間ではかなり有名な作品らしい。GOLD WAX誌'97 No.44に掲載されている佐藤行衛さんの記事「レコード・あら・カルト」におけるSanUlRimライヴ・レポート&ソウル滞在記が楽しい。
 詳細は下記:
http://www.sanulim.com/


☆Kim MinGi / sama (現代音盤株式会社 EU 716) '71
 韓国フォーク界では重要なアーティストと言われているKim MinGi。'71録音の'87再発盤。時代が時代だけに残念ながら音質はこもっていて良くない。しみじみとした温かさが魅力だ。なお、"PaRamGwa Na (風と私)"にはHan DaeSuの作詞・作曲である。恐らくHan DaeSuの初の音楽活動のマテリアルと思われる。"A! TeHanMinGuk (嗚呼!大韓民国)"は女性Vo.とのデュエットの明るい曲でGood。

☆Han DaeSu / Eternal Sorrow (Cream Records CKC-0118) '00
 Han DaeSuの8th。イントロからショック・ロック的な要素が感じされるが、ファンキーな"MongDwl Mawm SoNe DwlGo"、アコースティック・ギターの爪弾きが美しい"To Oxana", "GwDe (あなた)"が心地よい。"MyolMangI Pam (滅亡の夜) (For Over 19)"や"MyolMangI Pam (For Under 19)"でのストリングスアレンジもふんだんに使用されており、なんか吹っ切れたような開放感がある。彼の新たな新境地の第一歩なのかも知れない。韓国界のバッティアートと言って良いだろう。(^^;


Han DaeSu / Eternal Sorrow

☆Han DaeSu / Loss of Memory/Angels' Talkin' (Doremi Records DRMCD1681) '90〜'91

 Han DaeSuの4th/5thをカップリングしたCD。彼は軍事権力に反対を唱えたため韓国で働くことが出来ずアメリカに渡った。4thアルバムの前に彼は離婚。これまでの人生を失ったと感じてしまう程かなりのショックを受けていたらしい。従ってタイトルは「記憶喪失」と題された。彼はJack Leeとの共同作業の中でJazzを学んでいった。マルチプレイヤーのEd McGuireがPat Metheneyばりの演奏を繰り広げている。この作品のラストの曲"AMuRi BwaDo AnBoYeo"はフォークシンガーYang HuiEunが素晴らしい歌をきかせてくれる。この作品は苦しみの中で生まれた傑作と思う。なお、Yang HuiEunは癌の闘病生活を克服。(前回間違い記述についてJeong Cheol氏より指摘していただいた。Thanks a lot!)
 5thはAvant-garde Jazz/Folk/民族音楽が渾然一体となった圧倒的作品であった。凄まじい。(2003.6.30.修正)
 Han DaeSuの詳細は下記:
http://hahndaesoo.co.kr

☆BuHwal (Born Again) / Born Again Vol.1 (Seoul Records,Inc. SRD-5-077) '86
 記念すべき1st。Vo.は歌謡曲の雰囲気を残しているため、完全なHRとは言えないかも知れないが、なんと言ってもギターの泣きが凄い。チョーキングが深いと言うか。リーダーのKim TeaWonのギターのメロディアスな演奏を中心に湿ったHRであり、当時としては貴重な存在。UFOやMSGやGary Mooreが好きな世代にはアピールするサウンドだと思う。裏ジャケに記されたクレジットには日本のLoudnessに宣戦布告をしているが、テクニック的にもLoudnessの方が圧倒的に上だし、Rock度に関してもLoudnessの方が勝っているため、個人的にはLoudnessに軍配を挙げたい。(^^; 彼らは現在40歳を過ぎていると思うのでこのクレジットは赤面モノで後悔しているだろうな。(^^; なお、韓国では初期3枚のLPはKorean Rockの傑作として歴史に刻まれているそうだ。

☆BuHwal (Born Again) / Remember (Seoul Records,Inc. SRD-096) '87
 2nd。3つのパートに分かれた組曲形式HeSangが最大のききどころか。特にIIIの泣きバラードはN.EX.Tにも通じるものがある。Novelaが好きなJap's Prog.マニアも必聴かもね。 BuHwal(復活, Born Again)もBlack Syndrome同様、徴兵制度により多くのメンバーが交替している。このアルバムではVo.とKim TeaWon以外のメンバーが既に交替している。


Born Again Vol.1

☆BuHwal (Born Again) / The Best of Born Again (Seoul Records,Inc. SRCD-3017)
 タイトルに示すとおりBest Album。初期2枚の作品からセレクト。1stからは1〜4、2ndからは5〜9を収録している。それ程気になるわけではないが盤起こしである。

☆Jo HaMun / Magma (Jigu Record JG-1) '87
 韓国アンダーグラウンド・サイケのMagma(フランスやアルゼンチンのMagmaとは同名異バンド。)のリーダーJo HaMunのソロ。Magma時代の"HaeYa"を収録している。全般的に歌謡曲であるが歌は上手い。


Jo HaMun / Magma

☆Crash / Terminal Dream Flow (Rock Records RMLD-003) '00
 韓国旅行した際に空港などでもSMAPのごとくバンバンOn Airされていた韓国Thrash Metalの雄Crash。現地では完全にメジャーなアーティストである。これは4thアルバム。彼らの今のところ最高傑作と言われているものである。韓国独特のリズム感覚でのテクノ・スラッシュ。演奏も実にしっかりしている。新手のThrash Metalといっていいだろう。(^^; この作品もプロデュースは数々のDeath Metal, モダンHMを手がけてきたColin Richardson。
 詳細は下記:
http://www1.odn.ne.jp/~cbc61360/holycrash/
http://www.nukesonline.com/artists/atst_crash.html

☆Asiana / Out on The Street (Jave Music & Red Castle Music TE35-01) '90
 
Korean Metal Legend Seriesとして特殊パッケージでリリース。Unionにも入荷しているので目にされた方はいるであろう。Im JaeBumとBaekdoosanのKim DoGyunが在籍していたこのAsianaは全編英語で歌われており、海外進出を狙っていることが分かる。当時の韓国スーパー・バンドとして話題になっていたそうで、レコーディングもLondonのMatrix Studioと力の入れよう。"Struggle"なんかLed Zeppelinの"Heartbreaker"を完全に意識したリフでニヤリとしてしまう。サウンドはBluesベースとした'80s NWOBHM風のHeavy Metalといったことろか。正直言って当時の日本のLoudness程の気迫/凄さが残念ながら伝わってこない。B級だなぁ。(^^;

☆V.A. / Project - Rock in Korea (Jave Music & Red Castle Music TE048-01) '89
 これもAsiana同様Korean Metal Legend Seriesとして特殊パッケージでリリース。AsianaのKim DoGyun, Im JaeBeom、 KaRiSuMaのKim JongSeo、SiNaWeのKim SongHyong, Son KyongHo、H2OのKang KiYongらが参加した歴史的セッションアルバム。東海岸US Metal(The Rods風?)、欧州HM風である。ファンタジックな曲は様式美Jap's Prog./Metalに通じるかも?でもやっぱりB級だなぁ。極端な曲風/展開を並べたりするあたり韓国独特で個人的には気に入ったもののMetalマニア以外には薦めない。やはり世界に通用するHR/HMはN・EX・Tまで待たなければならなかったようだ。

☆Kim DooSoo / JaYuHon (自由魂) (DreamBeat DBKUD-0111) '02

 韓国アンダーグラウンドFolk/Bluesシンガーの重鎮Kim DooSooが11年の歳月を経てリリースされた作品。韓国では彼に影響を受けたアーティストが多く本国では正に待望の復活作としてかなりの話題になっている模様。彼独特のタオイズムが現在失われつつある韓国Folk界では唯一無二の貴重な存在であるらしい。デジパック盤と相俟って芸術的なジャケットも美しく、見かけた際には是非とも手にとっていただきたい。どこかで見たことのある絵画('96作、Pak HangRyul / JeongOI MyongSang)である。内容も勿論素晴らしい心に染み渡るFolkの傑作。このCDには"放浪賊"、"野原には、たんぽぽ"のBonus Tracks入り。なお、日本語歌詞訳(訳も秀逸)があり、歌詞の面でも我々日本人も楽しめる内容となっている。


☆Victor Choi / КИНО (The Last Hero) (ene Media SCP-002PBK) '01
☆Victor Choi / PyongHwa (Change) (ene Media SCP-003PBK) '01

 本来はロシアのロックの部類に入っても良いかも知れないVictor Choiは韓国系ロシア人。既に故人である。反体制Rock/Folkミュージシャンであったが故に当時のロシア政府に暗殺されたのではないかとのもっぱらの噂。この2枚の作品はコンピレーションアルバムである。カンタウトーレ風で安めのKey.&打ち込みドラム中心に弾き語りといった趣でバッティアートを思い起こさせるようなソング集であった。「Change」の方がサウンド的にまとまりがありお薦めであるが、「КИНО」に収録されていた暗めの声が印象的な"Good Night"はDavid Bowie風の名曲である。
 

КИНО

PyongHwa

☆V.A. / One Day Tours (Gang A G 番号無し) '97
 Gang A Gは韓国の先鋭的インディペント・レーベルらしい。このオムニバスはまさにいろいろなジャンルを網羅した音がきける。韓国のインディーシーンを知るには最適の1枚。
 オリエンタルな・ムードの"NaReul BeoRiGo SipEo"はChoi HeuiGyeong。彼女はモデルだそうだ。
 GiWanの"RaMyeonEul GgeulIMyeo"はファンキーでドライな感触は現在の韓国におけるイケテル代表的な音。彼は99のリーダーだった人で現在は3 HoSeon Butterflyのリーダーだそうだ。
 Yellow Kitchenの"Twn KuRiMil SengGaGanDa"。浮遊感がある4AD or My Bloody Valentineに近い。これは素晴らしいサウンドである。彼らは1stをGang A Gよりリリースしているらしい。
 Bad Tasteの"Neon ANya"はアヴァンギャルドでギターがヘヴィなPop。Won JongUのワンマンバンドだそうだ。これもなかなかユニークなサウンドで気に入った。
 Park HyeonJunの"GuTo"。彼はH20やPiPi Bandのリーダーで現在は99と3 HoSeon Butterflyに参加している。彼のギターは韓国で一目置かれているそうだ。刹那的なギターが心地よい。英国のギター・ポップの影響が大きいか?
 Hong CheolGiをリーダとするAstro Noiseの"The World"。これは苦痛を強いるノイズ・アヴァンギャルドで灰野敬二のような音だ。芸術的な掠れ具合がいい感じだ。

☆Choi Sori / Dudlim I (Shilla Records SUC-1743) '97

 Choi SoRiはBaekdoosanのDrummerとしてミュージック・シーンに登場したが、'90s半ばに自分自身の音を追求すべく脱退。以後、金大煥を師と仰ぎ韓国独自の民族/伝統音楽を取り入れたサウンドをリリース。ジャケットからも伺えるとおり、金大煥の両手6本スティックに対してChoi Soriは8本である。(^^; なお、Cheol氏の協力によりサイン入りCDを入手する事が出来た。


Choi Sori


☆AnGwaISa / HyonGiJwon (Si-Wan Records SRMK 0007) '00
 
Si-Wan直販店Mythosで入手。Si-WanのカタログにはCrossover Progressive Rockと書かれていたが、その看板に偽り有り。(^^; イタリアン・ロックへの想いが感じられるところ等は応援したいが、音がチープなのである。数曲訳の分からないThrash Death Metal Level D(笑)があったりして凄い。(^^; Jeong Cheol氏によると韓国のプログレ・シーンは海外輸入物で一番盛り上がっていたのは'90s半ば頃であり、現在は殆ど姿を消しているとのこと。'00の作品である本作はまず男性Vo.が辛い。AC/DCのVo.を思いっきりか弱くした声で萎えてしまう。CDはOculist Vertigoと言うことであのマークのパロディでニヤリとさせてくれるが、結局はそれまで。'70sのアングラC級日本プログレ・レベルか?(^^; かなり期待していただけに残念。

☆Sad Legend / same (Hammerheart Productions HAMMER 6)
 Emperor風シンフォニック・ブラック・メタルで幕開けるが、Vo.が入ると韓国独特の雰囲気が漂う悲しげなBlack Metal。メロディーがしっかりしている上に演奏力もなかなかなのでききやすく、初心者にもお勧め。恐らくOatheanとともに韓国を代表するBlack Metalであろう。なお、Thanksリストの中にアンダーグラウンド・シーンでは有名な日本のDefiledがクレジットされている。

☆Mystery / My Rock'n'Roll & My God (Asia Records ACD-676) '93
 音はN・EX・T, Black Syndromeと共に一番洗練されている。テクニックも非常に安定しており、Mr.Big的な曲もあったりで地元ではかなりの実力者か?

☆Power Together / same (FOR・M by Oricom FMICD-0002) '93
 Stranger, Baekdoosan, Black Syndrome, Black Holeのメンバーが集結して作成された作品だと思われます。韓国版Metal Aid?クラシックの引用から続くたおやかな展開は、ちと臭い感じがあるのですが、HelloweenがOKであればトライする価値あり。極めて韓国的プログレ・ハードといったところ。秀作です。

☆Chon Iusik / Chon Iusik Vol.1 (Pyungwha Record PWCD-9394) '94
 これはBandというよりも一人のRockerです。一部歌謡曲しているのですが本人が目指しているのはプログレ・ハードと思います。声質もなかなかGood。注目株と思われます。帯付きです。

なかなか美形です
Chon Iusik


☆Turbo / same (Garak MFGR-1) '94
 トリオ編成。最初の曲はラヴェルのボレロから。基本的にはOutrageを髣髴させてくれるようなPower Metalだが、ギターソロなどはかなりイケルBand。Vo.はちと弱い。意外にファンキーなノリがあって、Mindfunkぽい。Scorpionsの"Can't Get Enough"とAlice Cooperの"Desperado"のカヴァーをやっている。
☆Black Hole / Survive (EMI EKLD-0004) '91
 '80s初期のJap's HM or NWOBHM? 歌謡曲みたいなバラードは韓国らしいと言えば韓国らしい。Vo.は例によって弱いが今後成長するかも。

☆Baekdoosan / KolDuNelBom (オアシス・レコード社 ORC-1158) '92 

 これも何故か日本盤。大御所。安定した演奏で安心してきける典型的なHM。'80s Jap's Metalに通じるところも。初期の方がHeavyらしい。

☆SiNaWe / Set My Fire (オアシス・レコード社 ORC-1134) '91
 Sin JoongHyun[The Godfather of Korean Rock]の息子Sin DaeChulがリーダーのバンド。
多分4th。これも日本製。'80初期のJap's HMのような感じ。キャッチーなメロディーがあるが、基本はHeavy。Vo.は線が細い。しかしながら、韓国では大御所。Sinaweもどういう言う訳かラヴェルのボレロをやっている。(@_@)5thが最高傑作と言われているらしい。 

Baekdoosan
Baekdoosan

☆SiNaWe / Psychedelos (Doremi Records Co. DRMCD 1490) '98
 近作のSiNaWeの作品は良いらしいと言うことで試しに血液バッグのジャケットが印象的な7thを頂いた。(^^;
 驚いたことに強力なサイケデリックRockであった。初期のSiNaWeと全く別と考えても良いくらいの変貌ぶり。現在のDoom/Heavy Rockマニアは是非ともトライする価値が充分ある作品だ。キャッチーでありながらも浮遊感のある"NalGae"、Shin DaeChulのファズギターが強烈な"BulgEun JangMiBat"、Kim BaDaの青臭いVo.の叫びがちょっとクセになる不思議な魅力を秘めた"SunJongEui Byeok"、初期Hard Core Punk的なShin DongHyounのあおりDs.が印象的な"GaeYa JitJeoRa"、ダウナーなVo.と不協和音的なギターが面白い"YuSeo"、12分を超えるZep/Kingston Wallファンへお薦めの大作"HaeRangSa II"など興味深い内容が満載。初期のSiNaWeで見くびっていたあなた(私含む(^^;)是非お試しを。
 しかし、蛇足であるが手書きのハングルは読みにくいなぁ。(^^;

☆Oathean / The Eyes of Tremendous Sorrow (IND-0006)
 民族楽器(弦)を巧みに取り入れたBlack Metal。
初期のEmperorを超える音質のチープさ(こういう表現って正しいのかしら?(笑))でてっきりインストと思っていたら陰でうっすらとVo.がきこえてきました。(^^; 音質が最大の課題ですが、これはめっけもんです。Black Metalマニアは必聴ですね。「Demo '97」というのもあるみたいです。興味あります。
詳細は下記。
http://www.shinbiro.com/~oathean

☆東・西・南・北(N.E.W.S.) / same (Si-Wan Records SRKR 1001) '80
 '70s後半のプログレって触れ込みできいてみたのですが、どう考えても二昔前の歌謡曲という感じで、このフレーズはシンフォニック・タッチであろうと思い込まないと?そうきこえませんでした。いいアルバムでしたけど...。

☆Sahara / Self Ego (LG Media LGM-VT001) '96
 Power Heavy Metal。正統派。