いよいよッス |
試しにホテルに備え付けられたコーヒー「パック」を飲んでみたが、やっぱり「コーヒー?」みたいな、紅茶に苦みを足しただけのような薄い味。もしかして韓国人は苦い物が苦手なのか?首をひねりながら、カバンの荷物を整理してDream Theaterのコンサートに備える。携帯カイロも腰に張り直した。ホール内は問題ないと思うが、入場前に会場で並んでいる間の寒さが辛そうだ。Shibuはマーチャンを観たいので、5時過ぎにホテルを出た。
注意して地下鉄を乗り継ぎ、再びクワンナル駅に到着。髪がすこーし長めの若者達がゾクゾクと駅から出てきた。日本のファンよりは全体的に年齢が低く、女の子も多い。ホールに向かう途中、サリュームライト(パキッと折って光るあれ)を売り歩くおじさんおばさんがいてびっくりした。「DTにそれは似合わないだろ〜」と思っていたら、何人かライブに持ち込んでいる人が居た(^_^;)。韓国のコンサートではポピュラーなんだろうか。そして会場に着くと、朝はなかったテントが目に入った。マーチャン売り場だと思ったら、食べ物屋だった。うーむ、韓国では(略)。次々湧き出る韓国への疑問。とりあえず荷物の心配が無くなったので、ロッカーは使わず、コートを着たまま会場にはいることにした。
会場前の広場には、番号が書かれた札が立てられ、係員にチケットを見せると、自分が並ぶべき場所まで案内してくれた。韓国人は並ぶのが苦手、と言う先入観があったので、この仕切りの良さには感心。Shibuと話していると、横から「日本の方ですか?」と声を掛けられた。おお、他にも日本人が!よくよく話を伺うと、来韓直前にマイミクになった人だと判明。世間は狭いなぁ。彼は武道館公演の後、バンコク公演にも行った正真正銘筋金入りのファンだ。メンバーと撮った写真を色々見せてもらった。羨ましい・・・(とアメリカでデジカメをなくしたことを思い出しつつ(涙))。会場の準備をしているスタッフが入り口のガラス扉を開け閉めするたびに「おおぉぉ!」とどよめく位、韓国のロックファンはノリが良さそうだ。ライブフロアはクラブチッタと同じくらいで、後方4分の1くらいが一段高くなっている。その中央にはサウンドボードが置かれていた。ステージ前は既に人が一杯だったが、高くなっている部分にはまだ人が居なかったので、柵に寄りかかって見られる場所をキープすることが出来た。ステージ向かって右のPetrucci側。コートやカバンを置くことも出来るし、余程背が高い人が来なければ、ももでもステージがよく見える。Shibuはトイレに行くついでにマーチャンが売られているかを確認しに一旦会場の外へ。その間にも人ががどんどん入場してくる。最終的には満員状態だった。会場内ではマーチャンもなかったが、アルコール類も売られていなかった。韓国では公共の場でアルコールを飲むことに厳しいのかもしれない。
6時半に開演予定だったが、なかなか始まらない。そのせいかステージにテクニシャンが出てきてギターの調子を見に来るだけで、会場が「おおぉぉ!」と盛り上がる。なんかいい観客達だね♪
予定から15分ほど押して、ようやく会場が暗転。いよいよ2008年のDream Theater初めてのライブが始まる!!
ごごごごごごー(もも)
先にも書いたように、私は今回のライブに関しては何も用意をしていなくて、「Systematic Chaos」は2回ほど通して聴いただけ。曲名は殆ど覚えていないと言うていたらく。えぇ、罵倒は甘んじて受けますわ。前作「Octavarium」も好きではなかったけれど、「Train of Thought」までは本当に好きなバンドの一つだったので、ライブはそれなりに楽しめるだろうと踏み、リラックスしてライブを待っていた。一曲目から新譜の曲!(それくらいの判別は出来る)アルバムよりライブで映える曲だと思った。韓国のファンの熱狂的な声援に迎えられ、バンドのメンバーの表情も楽しそうだ。彼らは良く歌うし、Portnoyが何度も立って煽らなくても勝手に盛り上がる。昔の曲より新譜の曲の方が受けが良かった。何の曲だったか忘れたけれど、盛り上がった時にピョコピョコとジャンプするタテノリ(と言うのか?)を始めたのにはビックリした。逆にヘドバンする人は殆ど見られなかった。私は構わず頭を振って楽しんだけどね。翌日、チュルさんに「DTはヘドバンするには複雑な音楽ですから。Slayerとかならわかります。」と言われて一度は納得したものの、武道館公演では私と同じようにヘドバンする人は複数居た。これも国民性なのか?
ワタクシ的ハイライトは"Dark Eternal Light"のアニメと"Misunderstood"。特に後者は、「私、このバンドが好きなんだなぁ」と思い出させるほどの説得力。アルバムとは、その時々のバンドの状況や空気を凝縮した結晶で、各アルバムがそれぞれ違うカラーを持っていて当然だ。しかしライブという場は、違う時間ステージに作られた曲を、同じカラーで演奏する場で、アルバムでは隠れていた意外な面を引き出してくれる。私が今回思ったのは、DTがやっていることは、実はあんまり変わってないかも、ということ。正直近作2作のメロディは弱いと今でも思っている。でもインストや曲全体が持つ雰囲気、Dream Theater節と言い換えてもいいけど、そんなものがずっと残っているんだ、と感じた。
ちなみに、今回のライブ構成はRushを手本にしていると思う。それとは関係ないだろうが、ちょこっとだけ"Xanadu"を演奏して、LaBrie以外のメンバーで盛り上がっていた(^_^;)。80分ほどのステージの後に中休みが15分。ももの足はむくんで靴がきつくなってきた。痛いよぅ(T_T)。寒さ対策に厚手の靴下をはいてきたのが徒だったか。いっそのこと、靴に入れていた低反発発熱中敷きを抜いてしまおうか・・・。一端列から抜け出して、靴ひもをゆるめ、屈伸をしてから後半に挑んだ。
(Shibu)
(DREAM THEATERページ・新規ページが開きます)
3時間近いステージが終わり、感嘆と賞賛に包まれた会場から人が次々と吐き出される。良いライブだった。日本公演も楽しみだ。夕飯は明洞まで戻って豚の焼き肉を堪能することにした。韓国では牛より豚の方が人気があるらしい。
世宗ホテルの裏手の路地に、焼肉店が並んでいる。時間は11時。既に店じまいを始めている店舗もある。目当ての「豚豚村炭火カルビ」も床掃除をしていた。同じビルの1階の店も、表に出していた看板をしまおうとしていたが、「営業は12時までです」と店員が言ったので、その店にはいることにした。メニューを見て素早くサンギョッサル(豚の三枚肉)2皿とマンドゥ(蒸し餃子)とビールを注文。今日のライブに乾杯&お疲れさま!そして肉が来てビックリ。長さ20センチ、幅10センチ、厚さ3センチくらいの肉のブロックが4枚、どーんとやってきて、使い込んで真ん中が凹んだまな板の上で、店員が肉を食べやすく切ってから、鉄板に乗せていった。これ、全部食べられるかな(汗)。内心「失敗したー!」と思ったけど、肉はとても軟らかくて美味しいし、エゴマの葉、サンチュ、ナムルなどを駆使しつつなんとか完食できた。後でガイドブックで調べると、この店は「トゥンナムチッ」という、サンギョッサルでは有名店だったらしい。薬味にきなこが出てきたのが面白かった。お薦めのお店だが、女の子二人の食事なら、肉は一皿分だけで十分満腹になれると思うので、注文しすぎに注意。
いい気分で明洞駅に戻ったら、終電が終わっていたので、タクシーでホテルまで帰った。深夜料金だったけどすごく安かったなぁ。
疲れた身体をお風呂でほぐし、日本から持ってきた湿布を足や首にベタベタ張り合って、おやすみなさい・・・。
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