VOIVOD
Piggy (Denis D'Amour)
Sep.24.1959 - Aug. 26 2005
R.I.P.
カナダ・ケベック州Jonquiere出身の異彩メタルバンド。
甦ったKorgull。人間の闇を冷たいまでに見つめる実験者達。
自分の為にも「VOIVOD」ストーリーを整理してみよう。
VOIVODはAWAYことMichel Langevinが「子供の頃よく書いていた生き物で、ポスト原子核の吸血鬼のようなもの」と語っている。そのインタビューでは「ドラキュラと一緒にいる戦士の名前で、元々は『王子』という意味なんだ」と続けている。後に発行されたアートブック「Worlds Away」では、彼が13,4歳の頃に読んだ小説「Bob Morane: Le Talisman Des Voivodes」(Henri Vernes/著)や、ドラキュラの話に影響を受け、彼自身のVOIVODを創りだした、と書かれている。VOIVODはアルバムごとに成長し、姿を変えていく。
「War And Pain 」ではVOIVODは中世の伝説の戦士で、永い眠りを人間達の無謀な兵器(特に核)実験や戦争によって妨げられ、20世紀に甦ってしまう。それは大量死の恐怖であり、無知な行いに対しての反抗声明である。
「RRROOOAAARRR」はVOIVODの一人「Korgull」の殺人狂劇である。1stに比べ、殺人願望や暴力、闘争といったネガティヴな要素をグッと凝縮したような音楽と歌詞である。「Korgull」という狂戦士は、戦争を廃絶することができない人類の鏡として見ることができる。
「Killing Technology」で、VOIVODは宇宙に飛び、しょーもない人類を抑圧しようとする。「抑圧」と「歯止めが利かないこと」の愚かさを中心に歌詞はかかれている。宇宙の中に取り残される恐怖をえがいた"Forgotten In Space"、竜巻の驚異を歌った"Tornado"、チェルノブイリ原発事故を題材にした"Overreaction"など、前作まで見られなかった視点も見られる。優れたテクノロジーに翻弄され、破滅していく者達を描いた"Killing Technology"は白眉。
「Dimension Hatross 」ではVOIVODは次元移動をする。より良い土地を求め、「Chaos Mongers」は別の天体にたどり着いた。しかしそこの待っていたのは結局「支配する/される」の構図だけだった。良い人格とはコントロールされた人格。まるでRUSHの「2112」のような世界だが、「自我」の確立と言うよりは死守にと言った方がいいだろう。はじめ、本能のみで動き回っていたVOIVODが徐々に人格や自我を持ってきたのが面白い。
「Nothingface」は、この頃なぜか色んな雑誌でインタビューが読めたので、そこから引用する。
『Notheingfaceでは、VOIVODは自分の人格を眺めてみて、生き残るには弱すぎると思い、それを殺してしまう。新しく、強い人格に造り直すが、しばらくして新しい方は全て偽物だと分かるんだ。そして、最初の物を取り戻そうとするが見つからず、やがてかれのもともとも人格は大きな機械によって閉め出されていたことが分かるのさ。(後略)』(by AWAY)
自分を演じる自分、自分でない自分、他人が見る自分、理想の自分、そこに本当の自分が入る余地はない。テクノロジーが進み、スピードは墜ちることを知らないのに、人の魂は一向に変化していないのだ。そんな仮面を付けて生きている人間が大多数だと思う。ある挫折に直面したとき、もう本当の自分を取り戻せない自分が白い箱の隅でうずくまっている。
その後VOIVODはカタレプシーに陥り、再び永い眠りについたという。
ちなみに形容詞がもろサイバーパンクしていてほほえましい(^_^;。
「Angel Rat」はVOIVODストーリーと別れを告げ、普遍的なイマジネーションにカラフルな色彩を添えるような、サイケデリックHRに仕上がっている。VOIVODというバンド自身が個性を確立した時期と見てもいいか?
「The Outer Limits」は昔のSFへのオマージュ。 ・・・で終わらせてもいいのだが、大曲"Jack Luminous"はVOIVODストーリーの番外編と言ってしまおう。Planet Mogothに眠るVOIVODの一人が、もはや自分たちの分身である人類に、エイリアン、X-D大統領のTVによる洗脳と侵略を警告するが、人類は彼の言うことに耳を傾けない。(同じ'93年に出版された、サイバーパンクSFの元祖ウィリアム・ギブスンの小説「ヴァーチャル・ライト」にTV伝導師ファロンという男が出てくるが、『「ニューロマンサー」のサントラをやりたい』と言っていたAWAYのこと、キャラクターを拝借した可能性もある。)情報と流行、プロパガンダに頭を犯された人類は結局X-D大統領に身を委ね、自己を放棄する道を取ってしまう。VOIVODは失意とかすかな期待を胸に地球を離れていく。
VOIVODの安息の地はここにもなかった。このアルバムでさえレコード会社の理解を得られず、一部の熱狂的なファンと多少の好き者にしか好意的に迎え入れられなかった現実と重なって、Snakeは脱退してしまう。
「Negatron」は陰電子。鏡の向こうの世界。
VOIVODはもう人類にどうかしようとはしない。観察するだけだ。"Meteor"や"Bio-TV"は"Jack Luminous"の続編と言っていいだろう。問題の無視。コントロールと抑圧。操作。人が摂取「しなければならない」情報は加速度を付けて増大する。それを選択する意志など介入する隙などない。選択肢はあらかじめ決められている。AかBか。AかBを選んだのは自分だ、というだろうがAとBを選んだのはあなたではない。
「自己の意志」の喪失にさえ気づかない現代人を観察し続ける。あるいは眠り続けるVOIVODの悪夢か。
狂気の戦士VOIVODが甦った!AWAYの設定では「彼が眠ってる間にMogothの住人達は最終兵器を徒に作り出しては濫用していた。彼はそれを止めるために眠りから覚めた」という。「Mogoth」という土地は2ndの"Horror"の歌詞に出てくる地獄のような場所である。最近の説では「現在、VOIVODはMogothという天体を司る守護神だ」と言われている。
一昔前の「核戦争」の恐怖は冷戦終了によって収まったに見えるが、まだ核兵器が消滅したわけではない。自然破壊、大気汚染、飢饉、民族紛争、人間が作り出したにもかかわらず手に負えなくなってしまった化学物質。事態は好転などしていなかった。
Mogothはかくして死にゆく星となった。4千万年後に火星に衝突し、消えゆく運命にある火星第一衛星、フォボスにちなんで付けられたアルバムタイトル「Phobos」。人々の脳はワイヤード。生きる骸。プログラムされた理性と本能のみで生きる人間は、果たして理想の土地へ行けたのか?私はこの作品をVOIVODの黙示録じゃないかと思っている。
「観察する」行為が加わることによって、少しでも事態の進行が変更させられないかと、VOIVODは静かに待っている。
2005年8月26日、ギタリストでバンドのメインソングライターだったDenis "Piggy" D'Amourが大腸ガンのため死去。残されたメンバー達はPiggyの遺志を継いで、ニューアルバムの制作した。彼が昏睡する数時間前まで、PiggyはドラマーのMichel "Away" Langevinに、自分のパソコン内にある音楽ファイルを開くための操作を教えていたそうだ。
(追記:2008.09.28.)
2008年9月20・21日開催されたThrash Domination 08で奇跡の来日!!ベーシストにオリジナルメンバーのBlacky、ギタリストにはMartyrのDan Mongrainを迎えた編成。
詳細は下記:
http://www.myspace.com/voivodband(MySpace)
http://www.voivod.net/(Fansite)
http://www.voivodfan.com/(Fansite:結構気さくな人々)
AWAYのArt Galley
http://away-voivod.webs.com/(もも)
参考資料:
BURRN!のVOIVODの記事掲載の各号
METALLION Vol.3
Metal Gear '90 3月号
VOIVODの各アルバムの解説
TERRORIZER '95 NOV.
VOIVON/MAGIE NOIRE 刊
Encyclopaedia Metallum
☆War And Pain (PONY CANYON PCCY-00104) '84
「おらおら〜〜〜っ!」とばかりに突進する、まごう事なきSlayer直系サウンド。意外とメロディーはキャッチーだったりします。
☆RRROOOAAARRR (COMBAT MX-8103 : LP) '86
(COMBAT 88561-8103-2 : CD)
前作より重量・密度共に増した、狂気のアルバム。狂戦士Korgullの爆進が絶好調。しかしユニークなギターリフや、一筋縄ではいかないドラムに、今後の進路の片鱗が見えます。
☆Killing Technology (Vap 35181-25 : LP:国内盤) '87
(FUTURIST 9086-11045-2 : CD)
コンセプトメーカーのAWAYことMichel Langevinは小さい頃「錬金術師になりたい」という夢を持っていて、その流れで科学オタクだったことから、ブラックメタルにありがちな歌詞から徐々に科学や最新技術への興味を織り交ぜたものに変化していきました。緩急自在な楽曲、不協和音、当時のスラッシュメタルでここまでの完成度を持ったコンセプトアルバムを作ったのはほんの数バンドでした。
旧西独盤は名(迷)曲"Cocckroaches"を収録。
☆Dimension Hatross (FUTURIST 9086-11048-2) '88
「Dimension Hatross」は物理学の用語で「つじつまの合わない場所」と調べましたが、間違っていたらご指摘下さい。ノイジィではありますが、もうスラッシュの枠では括りきれないサウンドです。プログレというよりサイケデリックの要素が入った感じ。"Tribal
Convictions"は名曲!!どこ、というよりロックとしてかっこいいA面の構成は完璧。
旧西独盤はボーナストラック"Batman"を収録。
☆Nothingface (WEA MUSIC WMC5-15) '89 完全にスラッシュの「ス」の字もない異次元サウンドに変貌。Vo.のSNAKE(Denis Belanger)は吠えることを極力抑えて歌っています。ヘタウマと言ってはいけない、雰囲気があると言ってくれ(^_^;。いわゆる「プログレメタル」の完全5歩先は行ってました。Watchtowerを平気で聴ける人なら楽勝でしょう。 ☆Astronomy Domine / The Unknown Knows (MCA Records Promo) '89 当時シングルカットされていた"Astronomy Domine"のラジオエディット(ギターソロをカットしている)とイントロがちょっと短い"The Unknown Knows"を収録したプロモCD。 |
Promo CD |
☆Phobos (HYPNOTIC HYPSD 1057) '97 ☆Kronik (HYPNOTIC HYP-1065) '98 |
Phobos Lives |
☆Katorz (Victor Entertainment VICP-63447:国内盤)
'06 (Nuclear Blast NB 1654-2:欧州盤) '06 Piggyが亡くなってから約1年。まずはこの作品を完成させたメンバー達の熱意と忍耐に感謝したい。音楽の中でPIGGYに再び生命を与えてくれたのだから! 前作「Voivod」でストレ−トなサウンドを提示されて戸惑った人は、今作でも少し戸惑うかもしれない。基本的には前作の延長上にあり、スラッシュ時代のスピードチューンを望んではいけない。しかし異次元を感じさせるオーラは断然こちらの方が上。「Nothing Face」以降(Eric在籍時の作品を含めて)のサウンドをよりヘヴィに突き詰めている。楽曲はシンプルながらアイデアが光っていて、単なる過去の模倣に陥っていない。曲の間に挿入されているアコースティックギターは、PIGGYが闘病中に録音されたものだそうで、今までのVOIVODのイメージからはかけ離れている分、新鮮だ。"Silly Clones"の妙な躁状態や"No Angel"のやけっぱちなハミングがいい感じ。個人的には嘲笑的な雰囲気溢れるヴォーカルとソリッドなリズムが冴える"Polaroids"がお気に入り。 SNAKEの歌詞は社会を冷たく突き放し、怒り、嘆いている。そして閉塞感と不条理につきまとわれた世界を、PIGGYの異様なコードが赤黒く彩っていく。VOIVODが誕生した頃から、人間の社会は一つでも好転したものはあっただろうか?ラストのもの悲しい爪弾きは、地上を見放してPlanet Morgothへ還る天使の嘆きか、一筋の希望か。 |
Katorz |
☆Metal Massacre V (Metal Blade 3984-14045-2) '84
スラッシャーはよけて通れないMetal Bladeのコンピレーションアルバム。VOIVODは"Condemned
To The Gallows"を提供。アルバム未収録曲なのでそれなりに貴重なんですが、SNAKEが全然歌えてなくて超笑える。どんなバンドでも初めがあるんです(汗)。お友達に借りて聴いて下さい。
収録バンドはOmen/VOIVOD/Attacker/Future Tense/Overkill/Fates Warning/Metal
Church/Lethyl Synn/Final Warning/Hellhammer/Mace/Jesters Of Destiny
☆The Best Of Metal Massacre (Victor Enternational VICP-60420)
'98
日本企画盤。上記のコンピレーションシリーズの、さらに美味しいとこ取りのBest盤。ただし権利の関係でMetallicaやSlayerは含まれていません。よくVOIVODが選ばれたものだ(大汗)。目玉は故Clif
Burton在籍時のTraumaでしょう。
☆THE BEST OF METAL BLADE vol.1 (METAL BLADE MBR1061) '86
Slayer、Celtic Frost、Fates Warning、Trouble、その他を収録。VOIVODは1stから"Blower"を提供。
☆Visible Wind/Emergence (SOCAN MZ-7001) '94
(PONY CANYON PCCY-00671) '94?
ケベック仲間のシンフォニック・バンド。この作品のプロデューサーを元VOIVODのBLACKY(Jean-Yves Theriault)が務めています。VOIVODのような音を期待すると完全に裏切られますが、穏やかだけではない、ひねりの利いたシンフォニック・アルバムに仕上がっています。The
Flower Kings好きな方、結構イケますよ。
因みに彼らの2ndアルバムのサンクスリストでもBlackyの名前が見られます。
☆Heaven's Cry/Food For Thought Substitute (TEICHIKU TECW-25323)
'96
「The Outer Limits」でベースを弾いていたPierre St-Jeanがギターとヴォーカルを担当しているテクニカルなHMバンド。メロディアスなハードプログレが好きな人に推薦。
☆Heaven's Cry / Primal Power Addicyion (DVS Records DVS5007)
'02
カナダはモントリオールのバンド、Heaven's Cry6年ぶりのアルバム。嫌味なくテクニカルでメロディアス。ヴォーカルハーモニーもなかなか凝っている。アレンジも丁寧で、いい曲を書くバンドです。時々Piggy風の不協和音ギターが聞こえてきたり。私は少しEcholynに近い叙情性を感じるのだけど、気のせいかもしれない(^_^;)。
詳しくはこちら:http://www.heavenscry.com/
☆V.A. / Converd In Metal 15 Rock & Heavy Metal Classics
(Deadline CLP 0917-2) '00
かなり謎なアルバム。どうもここのレーベル、トリビュート物ばっかり出してるみたいで、その上にトリビュートのコンピレーションアルバムを作りやがったようです。下の曲表を見てもらえば分かりますが、80年代のHR/HM界の大物揃いです(今は何する人ぞ?って方も・・・)。9.は泣けるなぁ(^_^;)。VOIVODはVenomの"In
League With Satan"を提供しています。
うちのあるのは限定盤で「Glam Goldmine」というこれまた謎なおまけCDがついています。Iggy PopとかNew
York DollsとかSigue Sigue Sputnikとか入ってます。こちらはカヴァー集にあらず。カルフォ〜ルニアな人達が考えることは分からん。
【曲順/曲名/オリジナルプレイヤー(カヴァープレイヤー)(Mix)】
1.Falling in Love / Scorpions (Marq Torien & George
Lynch)
2.Welcome to The Jungle / Guns & Roses (Kevin Dubrow)(Interface Mix)
3.Rag Doll /Aerosmith (Ted Nugent)
4.Unchained /Van Halen (Jack Russell & Dweezil Zappa)(KMFDM Mix)
5.Still in The Night / Whitesnake (Steve Grimmett)
6.I Want You to Want Me / Cheap Trick (Jani Lane)(Mission
UK Mix)
7.Rock Brigade / Def Leppard (Joe Leste)
8.No More Mr.Nice Guy /Alice Cooper (Roger Daltrey & Slash)
9.Iron Maiden / Iron Maiden (Paul Dianno)
10.Tie Your Mother Down / Queen (Lemmy & ted Nugent)(Die Krupps Mix)
11.Walk All Over You / AC/DC (Dee Snider & Scott Ian)(Synical Mix)
12.Misty Mountain Hop / Led Zeppelin (Taime Downe)(Sigue
Sigue Sputnik Mix)
13.Live Wire / Motley Crue (Steve Summers)(Die Krupps
Mix)
14.In League With Satan / Venom (VOIVOD)
15.Creeping Death / Metallica (Physical Attraction)(Filter
Section Mix)
☆E-Force / Evil Forces (Season of Mist SOM 079) '03
「Negatron」「Phobos」期のVo.&B.だったEric Forrestが参加。音の感触こそは現代風だが、80年代のスラッシュに馴染んだ世代なら楽しめる音だろう。EricのVo.は時々Snakeの若い頃の歌い方に似ることもあって、初期VOIVODを彷彿させたりするが、それほど複雑/変態的な音ではない。
☆Probot / same (Southern Lord SUNN30.5 : 7inch EP) '04
Ex. Nirvana、Foo Fighters、最近ではQueens of The Stone Ageの3rd「Songs
for The Deaf」にも参加していたDave Grohlがリスペクトするアンダーグラウンド・シーンの猛者が集結したプロジェクトProbotの先行シングル666枚限定盤。Awayフォントが冴えまくる。Side
AはVenomのCronosが参加した"Centuries of Sin"。下品さが際だっている。(^^;
Side BはSt. Vitus, The Obsessed, Spirit Caravan, Place of SkullsのScott
"Wino" Weinrichが参加した"The Emerald Law"。これが凄まじく激カッコイイTuneでマニア必聴だ。
見開きEPではないため中に描かれている絵が隙間からしか見られないのは企画検討不足と言っていいだろう。(^^; 蛇足であるが、Power
Rock Todayの番組内で伊藤政則氏がジャケットを担当したのはSnakeとおっしゃっていたがAwayですからね、アルバムで歌っているのはSnakeですが、そこんとこヨロシク哀愁。(^^;
アルバムは2004/3/24にBMGより国内盤が出る予定。これは珍しく発売後すぐ新譜でゲット予定。
詳細は下記:
http://www.probotmusic.com
http://www.southernlord.com
☆Probot / same (BMGファンハウス BVCP 21369) '04
Dave Grohlというだけで、こんなマニアックなアルバムがメジャーなCD屋で平積みになっていたのが痛快だった。Dave
Grohlは正しいお金の使い方を知っている。自身のライナーも必読だ。正直そんなにメタル・マニアだと思わなかったので驚いた。
Lemmyの"Shake Your Blood"のロケンローはワル&下品でよろし。Leeの"Ice
Cold Man"はCathedralの1st〜2ndの流れを汲む曲で個人的にヒット。Snakeの"Dictatosaurus"は普通の出来かなぁ。TroubleのEric
Wagnerの"My Tortured Soul"は美しい哀愁のメロディーがリピートしたくなる程クセになる素晴らしい曲だ。
☆Aut'Chose / Chansons D'epouvante (Disque Artic ART CD 494)
'05
モントリオール出身のサイケバンド。主な活動は70年代で、このアルバムは2005年にPIGGYとAWAYが参加してレコーディングされたもの。サイトやCDの解説は全部フランス語なので詳細不明。どうもこのバンドのベーシストVincent
Peakeが一時期VOIVODに在籍してたらしいので、その繋がりで参加したと思われる。(時期的には2002年、Snakeが戻りJasonicが加入する前の短期間)
音楽的には、私はHawkwindを思い浮かべたんだけど、ShibuはAngeだと言う。メタルするEtron Fou Leloublanとも言えなくもない(強引)。みょ〜に明るいロケンローの上に、あくの強いオヤジがフランス語で始終まくし立ててるという感じ。PIGGYの変態コードとサイケの相性はとても良い。しかし二人ともサポートに徹しているのでVOIVOD的サウンドは求めないこと。ベスト盤的なアルバムっぽいので、曲のクォリティは高いと思う。
ちなみにこのインナースリーブでもAWAYアートが幅を利かせている。AWAYフォントをインストールしたい。
詳細は下記:(やっぱりフランス語)
http://www.lucienfrancoeur.com/
☆Project: Failing Flesh / The Conjoined (Burning Star Records
BSRCD018) '07
Ex.VOIVOD、E-ForceのEric Forrestが在籍するProject: Failing Fleshの2ndデジパック盤。モダン・エクストリーム・スラッシュ・メタルの力作である。取り敢えずタイトル・トラックの"The
Conjoined"のジャンクなトランペットのアヴァンギャルドさが良い。このトランペット奏者、Fletch Wileyという人はJazz界でソロ作品をリリースしているようである。
詳細は下記:
http://www.projectfailingflesh.com/
E-Force / Evil Forces |
Probot(7inch) |
Aut'Chose / Chansons D'epouvante |
Project: Failing Flesh / The Conjoined |
☆Kosmos / same (The End Records TER085) "07
Michel "Away" Langevinと、Aut'Chose(上記参照)のベーシストVincent
Peakefが参加している、新しいサイケロックバンド。Aut'Choseのヴォーカルも1曲ゲスト参加。そのAut'Choseよりも更に突き抜けた、ジャーマンサイケ/コスミックな音になっている。New
York Gongの"Much Too Old"のカヴァーあり。唯一ハードロックな"Messe
Noire"のハモンドオルガンと、たまに入るツーバスが嬉しい(^_^;)。ちなみに"this record
is dedicated to Piggy with all our love"という一文が添えられている。
詳細は下記:
http://www.myspace.com/kosmostheband(MySpace)
Killing Technology Overreaction Ravenous Medicine Tornado Korgull The Exterminator Ripping Headaches |
Warrious Of Ice Live For Violence Order Of The Blackguards Voivod Bat Man |
Killing Technology Overreaction Ravenous Medicine Tornado Korgull The Exterminator Ripping Headaches |
Warriors Of Ice Live For Violence Tribal Convictions Cockroaches To The Death! Voivod |
The Unknown Knows Nothingface Traival Convictions X-Ray Mirror Tornado Pre-Ignition |
Missing Sequences Brain Scan Into My Hypercube Astronomy Domine Inner Combustion |
Fix My Heart The Unknown Knows The Lost Machine Tribal Convictions Astronomy Domine Warriors Of Ice |
Voivod Black Metal (Venom) Struck My Lightning (Tank) Eye of the Storm (Sweet Savage) Angel Dust (Venom) Ace of Spades(Motorhead) Witching Hour (Venom) Chainsaw (Raven) Condemned To The Gallows Rapid Fire (Judas Priest) Heart of Stone (Motorhead) |
Leave me in Hell (Venom) Treason (A II Z) Killing Time (Sweet Savage) Stay Clean (Motorhead) Welcome to Hell (Venom) Blower Steeler (Judas Priest) Gunslinger (Budgie) Stone Dead Forever (Motorhead) Voivod Anomalies |