Thrash Domination 08 Live report
(2008/09/20 at Club Citta Kawasaki)

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Thrash Domination 08、第1日目を観てきました。(もも)

 なんと、某ラジオ番組(一つしかないが)の「ホスピタリティ・エリア&"Meet & Greet"ご招待」に当選してしまった。普通に入場した後、招待券とパスを引き替え、早速ホスピタリティ・エリアへ向かってみる。・・・・・・なるほど。ホスピタリティ・ルームじゃなかった。クーラーボックスからビールをいただきリラーックス。Shibuと私以外の当選者は場慣れしている感じだったなぁ。



今更名前を隠しても意味がない気もするが、とりあえずモザイクを施すのは好きだ。
右はゲストパス。2日目は青色だったらしい。


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<Forbidden>
 殆ど予習も情報収集もせずライブに挑んだので、コール&レスポンスに殆ど答えられなくて申し訳なかった。遠い昔に聴いた"Step by Step"だけはなんとか。しかし、そんな予備知識ほぼゼロの私でも「ウチに帰ったらCD聴き直してみよう」と思わせる物があったよ。基本的に疾走型の曲の中に、小技を効かせた展開が楽しかった。一番感銘を受けたのはRuss Andersonのパフォーマンスで、パワフルな歌唱とよく通るロングトーンのコントラストが面白かった。時々ベースの音がグワングワンとハウリングのようになってしまったのが残念だったけど、けっこう楽しめたよ。21日も行ったShibuの話では、日曜日の方が調子が良かったようだ。

Setlists:
1.Infinite
2.Forbidden Evil
3.Off The Edge
4.Follow Me
5.Step by Step
6.Feel No Pain
7.Out of Body
8.Through Eyes of Glass
9.March Into Fire
10.Twisted Into Form (w/ Paul Bostaph(ds.))
11.Chalice of Blood (w/ Paul Bostaph(ds.))

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<Voivod>
 私にとって、今日のメインアクト。年甲斐もなく前方に突っ込んで人に揉まれていたので、あまりステージの細かい事柄は覚えてない。ファーストアルバム「Voivod」からのタイトルトラック"Voivod"でライブがスタート。まず私は、ステージ上より周りのファンの反応に驚いた。よく歌詞を覚えていて、一緒にずっと歌い続けていたのだよ。ライブが始まるまでは、「このバンドにどれだけのファンが居るんだろう?真ん中だけ盛り下がったら寂しいなぁ・・・」と思っていたので、スゲー嬉しかった。比較的ノリのいい"Voivod"に続いて、「Angel Rat」からの曲"The Prow"でも、ファンの反応は変わらず。曲の間には度々「Voivod」コールまで起こり、Voivodのメンバーたちも、ファンに反応の良さにとても機嫌を良くしていたようだった。
 バンドの演奏はとてもタイトだった。前方にいて、アンプからの音はあまり耳に入ってこなかったので、少し引っ込んだ印象を受けた。でもバランスはとても良かったと思う。シンプルなドラムセットながら、曲の土台をしっかり支えているAwayと、ギターでは埋めきれない空間をバキバキと埋めていく、Blackyの硬質で太いベースの息はピッタリだ。亡きPiggyの代役として一緒に来たDan Mongrainは、しっかりと大役を果たしていた。時々、長くて量の多い髪の毛を振り乱しながら、変態的なコードをかき鳴らし、Voivod独特のスペーシーなイメージを作り上げていく。彼の起用はおおむね好意的に受け入れられているんじゃないかな。Voivodは、一般的な「テクニカル」のイメージとはちょっと違うバンドだけど、複雑な曲展開でも一糸乱れぬ演奏は、並の技量では出来ないだろうし、良くリハーサルしてるんだろうなぁ。そして独特なのは、フロントマンのSnake。身振り・手振り・顔つき、全てが面白すぎる。"Ravenous Medicine"のビデオのように、本当に口が三角にパカッと開いて感心。ファニーな立ち振る舞いをするのは、ブー×ビデオ等を観て知っていたけど、実際に観ると、フラフラというかウネウネというか、変。昔のMetallionに掲載されていた記事で、彼は「芝居とかパフォーミングアートに興味がある」と話していたので、Metalの様式から外れた身のこなしも、ロック以外の所から身につけたのかもしれないね。"Tornado"を「タツマキー!」と歌ったのには笑いつつ大合唱。
 ネットや人づてに聞く話では、人や観た場所によって全く印象が違うようで、Voivodは「変なバンドだった」の一言ですまされてしまうこともあるみたいで。リズムチェンジが激しい"Nothing Face"や"Brain Scan"みたいな曲は、よくバンドを知らない人にとっては確かに乗りにくく、ポカーンと傍観するしかないのよなぁ、とファンながら分かるような気がするけど。でも、自分の周りはかなりノリノリだったよ。"Panorama"で大暴れしていたマイミクさんの勇姿が目に焼き付いている。私もこの曲は嬉しかったよ。
 最後はPink Floydのカヴァー"Astronomy Domine"。MCで、SnakeがPiggyのことに触れたので、そこで少し涙が・・・。重厚なリズムと、不思議な浮遊感を生み出すヴォーカル、時々耳を鋭く刺すギターの音。少し夢心地に、Danの後ろにPiggyが立っているのではないだろうか、なんて思いながらステージを見届けた。「Angel Rat」までのアルバムからほぼまんべんなく選曲されたセットリスト、タイトな演奏、目を惹くパフォーマンス、Voivodはライブバンドとしても最高だった。
 この先、Voivodはアルバムを作り続けるのか?バンドはどうなるのか?先行き不明だけど、Danを含めたこの編成のまま、単独で再来日して欲しいと思う。マジで。

Setlists:
1.Voivod
2.The Prow
3.The Unknown Knows
4.Ravenous Medicine
5.Overreaction
6.Tribal Convictions
7.Tornado (竜巻(笑))
8.Panorama
9.Nuclear War
10.Nothingface
11.Brain Scan
12.Astronomy Domine (Cover of Pink Floyd)

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 歌うは跳ねるは押すはのハードな1時間を過ごしたので、かなりヨレヨレ。ホスピタリティ・エリアへは、喫煙所を通過しなければならないのがきつい。タバコの煙が苦手なんだよ。でもイスがあって、タダでジュースやビールが飲めて、というのは大変ありがたい。Voivod前にはぐれたShibuとも合流し、「Voivo-----d!!」とバンドを讃え合った。

<Testament>

 のんびりライブスペースへ入ったので、さすがに、ステージがよく見えない位置しか空いてなかった。背の高いShibuは良いけど、私は巨大なChuck Billy以外のメンバーを、人の間からチラチラと観るくらいしかできなかった。Forbidden同様、なにも予習していなかったのだけど、ライブ前日にやっと「The Formation of Damnation」を聴いた。ライブ映えしそうな曲が多く、特に"For The Gloy Of..."から"More Than Meets The Eyes"の流れはライブのオープニングにピッタリではないか、と思っていたのだが・・・。イントロやSEなどのミスや機材のトラブルがあり、観客側はそれなりに盛り上がっていたものの、アンコールなしでライブが終わってしまったのは予定外だったみたい。自分の位置からはドラムとヴォーカルは良く聞こえたものの、他の楽器が良く分からなかったので、個人的には、Paul Bothtaphのドラムを堪能する会、みたいな。相変わらず安定したパワフルなドラムで、音が身体にドスドスと響き、刺さってきた。Shibuによれば、Testamentも21日の演奏は絶好調で、音のバランスも良かったらしい。

Setlists:
1.Over The Wall
2.Into The Pit
3.Practice What You Preach
4.The New Order
5.Electric Crown
6.More Than Meets The Eye
7.Henchman Ride
8.The Legacy
9.Apocalyptic City
10.D.N.R.
11.3 Days in Darkness
12.Diciples of The Watch

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 さて、Meet & Greet。始めにForbidden、すぐ後にVoivodのメンバー達が登場。初参加なのでどう対応したらいいか分からず、Forbiddenのサインはもらい損ねた。しかしVoivodのメンバーからは大量のサインをゲット。Shibuは、ギターのDanのバンド、MartyrのCDを持ってきていたので、Danは結構嬉しそうだった。写真撮影会ではBlackyのお茶目さ全開。それにSnakeが絡んできて、Danが控えめにノってくる、と言う感じ。Awayは物静かでマイペース。Blackyは写真を撮る時にジャンプして、空調に頭をぶつけたり、ファンが持参してきたギターを同じ空調にぶつけたり、百面相したり、「ウルトラマーン!」と叫んだり、ステージ同様大暴れ。それを見てみんな笑いっぱなしだった。AwayとShibuが並んで撮った記念写真が、「生き別れの兄弟、○年振りの再会!」と見出しを付けたくなるくらいのソックリっぷりで、なかなか微笑ましい仕上がりになった。載せないけど。ここでも「Voivod!」コールに送られてメンバー達が退場。


帯付きLP「Killing Technology」と共に

 最後にTestamentが登場。ライブが終わってからそれ程時間が経っていないのに、メンバー達は疲れを見せず、参加者達とフレンドリーにMeet&Greet。プロだなぁ。ShibuはAlex Skolnickのジャズトリオのアルバムに、でまかせを言いながらサインをもらっていた(^_^;)。せっかくメンバーと間近に会えるのだから、ここでしかできないことをしよう、と数日前から考えていたことをこわごわ実行。Paul Bothtaphに、「もしよろしければ、脚を触らせてもらえませんか?」と頼んでみた。怪訝そうな顔をされたけど、ふくらはぎをムニムニ。「きっと筋肉が詰まっていてガチガチなんだろう」と想像していたのだけど、意外と柔らかく、弾力があった。でも脂肪のタプタプとは違う感触だったので、やはり筋肉なんだろうな。足が攣ったりなんかしないだろうな。Shibuと二人で、「あなたの足技、大好きなんです!音がとってもパワフルで、フッ飛ばされちゃうっスよ!」とPaulに言うと、この奇行も納得していただけたようだ。

 もう少し段取りを考えて参加すれば良かったと思ったけど、チッタ側のスタッフが率先して場を仕切り、写真も撮ってくれたので、収穫も多く、おおむね楽しく過ごすことが出来た。
いや〜よかったです、Meet & Greet(^_^)。


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もらいすぎだ、と注意された
全部分かった人は相当なマニア