2012 My Best 20


Album部門:


しぶ
1 Farmers Market / Slav To The Rhythm (Norway)
2 Flying Colors / same (USA)
3 It Bites / Map of The Past (UK)
4 Magma / Felicite Thosz (France)
5 Hasse Froberg & Musical Companion / Powerplay (Sweden)
6 Sigh / In Somniphobia (Japan)
7 Motorpsycho & Stale Storlokken / The Death Defying Unicorn (Norway)
8 Michael Riessler / Big Circle (Germany)
9 Ange / Moyen-Age (France)
10 Soulfly / Enslaved (Brazil)

11
Marillion / Sounds That Can't Be Made (UK)

12
Adrenaline Mob / Omerta (USA)

13
Diablo Swing Orchestra / Pandora's Pinata (Sweden)

14
Meshuggah / Koloss (Sweden)

15
The Flower Kings / Banks of Eden (Sweden)

16
Sebastian Hardie / Blueprint (Australia)

17
Coheed and Cambria / The Afterman: Ascension (USA)

18
Jeff Loomis / Plains of Oblivion (USA)

19
Godspeed You! Black Emperor / 'Allelujah! Don't Bend! Ascend! (Canada)

20
Dragged Into Sunlight / Widowmaker (UK)

寸評

 2012年も10枚に絞れず。素晴らしいアルバム沢山リリースされた。みんな、ちゃんとリアルタイムな音聴いているか〜?(^^;

(Farmers Market)
 アルバムリリース前に東京国際フォーラムの広場無料ステージで"Slav To The Rhythm"を初めて聴いて、その超弩級プログレ/Fusion/Jazz Rockな音に度肝を抜かれた。超絶技巧インチキごった煮民俗音楽中心だった彼らが、とうとう真っ向勝負を挑んだのかと思い、新作は傑作になるだろうと確信した。まぁ、完璧プログレ作じゃないところが彼ららしくて良いけれど。歴史的アルバム、金字塔、文句なしのNo.1。
(Flying Colors)
 Mike Portnoy, Neal Morse, Steve Morse, Dave LaRue (Dixie Dregs, Steve Morse Band, Planet X, etc.), Casey McPherson (Alpha Rev)の所謂スーパープロジェクト。テクニックではなく曲の良さ、歌に比重をかけて見事に大成功。Jam Rockな部分を若干入れながら中心はあくまで爽やかなAmerican Rock。アメリカン・ロックの最良部分を見事に結実させた作品。ブリティッシュ・ロック/ユーロ派の私も完璧にノックアウトされた。中毒性高い。
(It Bites)
 John Mitchell、It Bites乗っ取り計画、見事に完結。It Bitesの良さを一番理解しているJohn Mitchellだからこそ許す。(笑) で、誰も信じないかも知れないけれど、今までの作品の中での彼らの最高傑作だよ。これ、ホント。
(Magma)
 来日公演で披露されたマテリアルを含む新たな局面に到達したMagmaの最新作には本当に感動した。とにかく美しい歌と音響が素晴らしい。私のイチオシは"Teha"。そして中盤から後半にかけての高揚感。
(Hasse Froberg & Musical Companion)
 1stが愛聴盤だったので、最初聴いたとき、急いで作ったなぁ、声粗いかなぁ?、オルガン・パート少ないなぁとか正直思ったんだが、日に日に声が気に入り、曲の良さに気付き始めた。正にPowerplayだ。で、結局今は1stより気に入ってしまった。不思議。TFKよりランク上でマニアの方すみません。
(Sigh)
 現代のPsychedelic Avant-garde Rock。特に、もうgigで再現できなくても構わない。願わくは次作はゲストvo.でこの路線を突き詰めたられたら物凄い作品になると思う。
(Motorpsycho & Staale Storloekken)
 Farmers MarketのJarle Vespestadも参加していた事でも知られるAvant-garde Jazz界の異端SupersilentのStale Storlokkenとのコラボ。名前のクレジットを見ただけで傑作と思ったが、音聴いて確信。上手く表現できないけれど凄い作品。現在の音楽シーンの最先端。今、一番熱いシーンはこの辺だと思う。
(Michael Riessler)
 私はMichael Riesslerの作品はこれで4枚目だが、初めてハマッた。過去の作品、もう一度おさらいしてみようっと。
(Ange)
 最近のAngeの音の若返り具合が凄い。昔のモヤァ〜としたシンフォとは一線を画する。昔の名作も好きだけど、私は今のAngeがもっと好き。来日がホント楽しみ。土曜日のイタロ祭り蹴って行くど〜。(;_;)
(Soulfly)
 なんかさぁ、作品をリリースする毎に注目されなくなっているんだけどさぁ、今のSoulflyの作品はホント素晴らしいよ。gig見たいよ。
(Marillion)
 久々の本格的作品という印象。実に良く練り上げられた円熟の極み。日本盤もリリースされたことだし来日希望。(Braveやらんでもイイよ。)
(Adrenaline Mob)
 Russell Allenの表現力の素晴らしさに感動。今回選出で一番ストレートなMetalかも?
(Diablo Swing Orchestra)
 "Exit Strategy Of A Wrecking Ball"がとにかく好き。これからも好き勝手に枠をはみ出した音をリリースして欲しい。そしてgig見たい。
(Meshuggah)
 過去最高の地味さ加減ながら流石の殺傷力に平伏す。アナログ的な音響もオジサンには嬉しい。もちろんマニア必聴だが、Meshuggah未体験者に最初に聴く作品とは思えなかったのも事実。で、この位置とする。
(The Flower Kings)
 いきなりというか、やっぱりと言うか、しょっぱなから長大な"Numbers"。いいけどさぁ〜。私は"For The Love of Gold"辺りで丁度良いのだが。またDeluxe Versionに収録されていた曲がなんと素晴らしい事よ。そんなワケでこの位置とした。コンサート見ると印象が変わるかも知れない。奇跡の再来日。期待大!
(Sebastian Hardie)
 時間感覚が我々と全く異なり、正に時空を越えてやって来たという感じの奇跡の新譜。来日公演からどれだけ待たされたことか。Mario Milloの情熱的なギターは健在。曲も素晴らしい。これに尽きる。
(Coheed and Cambria)
 聴き込み度が足りなかったのでこの位置で。Michael Jacksonのようなファンキーなナンバー、"Key Entity Extraction: IV: Evagria The Faithful"がイチオシだ。
(Jeff Loomis)
 さまざまなゲストを招いてゲスト参加者の持ち味を充分生かしながらJeff Loomisのテクニカルで流麗なギターを堪能できる実にHeavy Metalな力作。
(Godspeed You! Black Emperor)
 復活作。それぞれの曲の後半に行くにつれての高揚感が素晴らしい。一度はgig体験したいな。
(Dragged Into Sunlight)
 個人的には上位19枚は有名ドコロなので(爆)、最後は変なモノを。簡単に言えばDeath/Doom Metalなんだが、テクニックとは無縁な中での情景が浮かび上がってくるような殺伐とした異形な暗黒サウンドが何とも言えない不思議さを醸し出している。プリミティヴなジャケットも何とも言えないB〜C級臭さを出している。アンダーグラウンドMetalの決定盤。勿論、初心者厳禁。

今年のBest Tunesも観てみる>>>>





もも
1 Hasse Froberg & Musical Companion / Powerplay
2 The Flower Kings / Banks of Eden
3 Rush / Clockwork Angels
4 Farmers Market / Slav To The Rhythm
5 Unisonic / same



Von Hertzen Brothers / Stars Aligned (2011)
Echolyn / same
Mororpsycho & Staale Storloekken / The Death Defying Unicone
細野晴臣 / S.F.X. (1984)

寸評
次点: Lars Hollmer / With Floury Hans
 2012年は、今までの音楽体験をすごいスピードで復習してしまったような年でした。TFK復活はいいとして、John GreavesやCharles Haywardをまた日本で観られると思わなかったし、細野晴臣を今になって買い直すとは、まさか想像も出来なかったです。Japanの「Adolescent Sex」の面白さを再確認もできたなぁ。
 2007年に空振りだったバンド2つが、同時期に新譜をリリースして、どちらとも仲直りできたので良かった。本当に安心した…。とは言っても、Rushとは適度な距離を保って聴いてきたから、ライブDVDを観れば満足、と言う感じはありました。でもTFKは、あまりに心理的な距離があまりに近くなってしまっていたので、当時は半分ノイローゼ気味になっていたのを思い出します。HFMCの登場で救われましたけどね。そんな人達がTop3です。
(HFMC)
 初めはとても取っつきにくかったです。どうしようかと悩みましたが、曲の構成を掴むとスルスルとメロディが頭に入ってきました。歌メロ自体はとてもキャッチーで覚えやすく、"My River to Cross"に脳内を占拠される時間は長かったです(笑)。歌詞にも励まされることが多く、なんだかんだ言って良く聴いた1枚。
(TFK)
 貫禄の復活作。初めて「あぁ、原点に戻ったな」と思えました。みんな腕利きのミュージシャンだし、曲もかけるけど、やっぱりRoineのギターが中心にどっしりと居て欲しいのです。
(Rush)
 前のアルバムとプロデューサーが同じで、曲の傾向もたいして変わらないのに、このアルバムはハマりました。なんといってもパワフル!今までにない弦楽器アレンジとか、ピアノの使い方が面白かったです。まだまだこの人達にも伸びしろがあり、それに躊躇せず挑戦していく姿はまさに「至高」。
(Farmers Market)
 FMのアルバムをここに書くのは初めてだと思います。ジャズロック度高め、変態度が低めなので、FM初心者に安心してお勧めできます。実は凄いんだけれど、真剣に聞こえないないところが、なんともFMらしい。
(Unisonic)
 5位にちょっと異質な名前が挙がります。往年の伸びの声をいまだ保っているKiskeの歌が一番の魅力なんですが、なんといっても曲が良い。スピード一辺倒じゃない丁寧なアレンジが素晴らしかったです。プログレ・ハードファンが聴いてもいいかもしれない。

 「その他」というのは、聞き込んだとは言えないけど、聴いた時に「コレはなんかいいな」と思ったアルバムとか、2012年リリースじゃないけど、突如はまったアルバムを入れています。
(Echolyn)
 発売されてすぐに聴いた時は、さほどいいとは思わなかったのだけど、12月初旬に聞き直して、「あれ?こんなによかったっけ?」と印象が大きく変わったアルバム。自分は「The End is Beautiful」や「Cowboy Poems Free」のような、チャキチャキしたEcholynが好きなので、初めの反応は無理もない(笑)。ミニアルバム「...and every bloom」を思い出すところがあって、それに気づいたら、スッと作品に入っていけました。ちゃんと聴いてたら3位か4位かなぁ。
(Motorpsycho & SS)
 プログレとメタルとチェンバーの、正に狭間。微妙な立ち位置がいい。Motorpsycho単体だとあまり好きではないんですが、Storloekkenの曲が好きなんでしょうね、きっと。
(VHB)
 去年リリースされた作品でしたが、今年になって、YouTubeで"Always Been Right"のPVを観て気になり始め、"Miracle"の歌詞にがっしり心掴まれたという感じで、周回遅れでハマりました。ヴォーカルハーモニーの美しさと、モダンなロックを演奏していながら突然出てくるトラッドなフレーズや楽器がたまらないっす。
(細野晴臣)
このアルバムは、多分27か28年ぶりくらいに聴きました。グルーブ感とアレンジのキレが、今聴いてもカッコイイと思うし、これがポピュラー音楽界重鎮の底力なんだろうと、素直に感服します。

 次点のLars Hollmer、まさかの未発表曲CD発売。もう本当に、天からの贈り物だと思いました。原題「Med Mjo:lad Hand」というタイトルをLarsからメールで教えていただいたとき、「どういう意味だと思う?」と聞かれました。直訳すると「粉だらけの手」で、私は熟練のパン職人を連想しました。それで、「彼の手はきれいじゃないかもしれないけど、彼が焼くパンは美味しいと思う。」と答えたら、喜んでいました。それから5年近く過ぎました…。とても楽しげな音が詰まっていたのは嬉しかったです。



Live部門:

しぶ

もも

Dream Theater (4/24, 28, 30) 1 The Flower Kings (6/8)
Beneath The Massacre (6/12) 2 Dream Theater (4/30)
Sunn O))) (11/3) 3 Hasse Froberg & Musical Companion (6/1)
Italian Progressive Rock Festival Vol.2
"春の陣2012 : ロマンの誕生" (4/27, 29)
4 Leaf Hound (7/28)
Animals As Leaders (11/10) 5 Farmers Market (11/15)
次点:Farmers Market 11/15
(Dream Theater)

 Mike Portonoy脱退の逆境を乗り越え、見事なパフォーマンスを見せてくれた彼らに拍手だ。ハイテンションで特別なセットリストにしてくれた渋谷AX公演、素晴らしい会場のロケーションとライティングが美しかった名古屋公演、Rudessとペトの会心の握手が印象的だった横浜アリーナ公演。どれもが感動した。
あと、LaBrieさんのMCが増えた。(笑)
(Beneath The Massacre)
 人造人間化したハイパーテクニカルで殺人的な轟音にノックアウト。究極のBrutal Deathでしょう。
(Sunn O))) )
 彼らの来日史上最凶の激震で身の危険を感じた。まるでカルト宗教の集会のようだった。あと、一番彼らの来日の中では最も明るいステージ照明だった。(笑)
(Italian Progressive Rock Festival Vol.2)
(I Pooh / New Trolls-UT / Locanda Delle Fate)

 伊太利亜人のここぞというときにキメる姿と輝きにはとうてい日本人は叶わないと思った。オーケストラを率いてのI Pooh再来日を切に望む。
(Animals As Leaders)
 Djent系変態系の最右翼。まさかの来日公演に立ち会えたことが奇跡に近い。
また来るよ〜っと言っていたのを信じたい。

(Farmers Market)
 相変わらずの素晴らしいパフォーマンス。Taraf de Haidouksに参加していた、ビール腹Filip Simeonovの名手ぶりにも圧倒された。ホンモノのミュージシャンを目の当たりにしたときの感動は、何物にも代えがたい。Farmers Marketは過去に何度もBest Live選出されているのでこの位置にしたが、別にBest 1でも構わないよ。(^^;

今年行ったライブ一覧も観てみる>>>>

寸評
(TFK)
 活動再開第一弾ライブ。Sweden Rock Festivalで観てきました。久しぶりに、演奏する彼らを生で観て、心の底から「やっぱり私、このバンドが好きなんだなぁ」と思えたことが、とにかく嬉しかったのでした。贅沢を言えば、「BoE」からの曲も聴きたかったのですが、それは日本で…!
(Dream Theater)
 これも久しぶりに、素直に楽しめたDTのライブでした。LaBrieにはガナリ声とかラップとかじゃなくて、やはり朗々と歌って欲しい。そして正直、ポー番長が脱退して安心したワタクシです。
(HFMC)
 これはUppsala公演。いろいろステージに集中できない要素があって、ライブを観た直後は「うーん」って感じだったのですが、「Powerplay」からの曲は、ライブの方がしっくり来ました。あとでナニした音源を聴いて、パフォーマンス自体はそう悪くなかったので、ちょっと印象が良くなりました。本当は、その時に「よし!」って言いたいものですね(^_^;)。
(Leaf Hound)
 何も知らずに観に行ったんですが、すっかり感激して帰ってきたライブです。Peter Frenchって何歳よ?!あの現役っぷりは、John Lawtonを初めて見た時を思い出しました。若者たちのつぼを押さえた演奏も良かったです。
(Farmers Market)
 ネタなんて大して変わりないのに、どうしていつも「すげぇ」って言っちゃうんだろう。それにしても、見る度に、Stianがギターを弾く時間が長くなっている気がする。

 あ、あとよくわかんないまま連れて行かれたAlcestで、前座として出てきたSighは楽しかったなぁ。Dr. MIKANNIBALの躊躇なきパフォーマンスに惚れ惚れ。久しぶりに首痛いライブでした(笑)。本編の方の感想は聞かないでください。



music | kew.rhone. | link | travel | profile


BACK