2020 My Best 20


Album部門:


しぶ
1 矢吹卓 / Modern World Symphony No.3 (Japan)
2 John McLaughlin, Shankar Mahadevan, Zakir Hussain / Is That So? (United Kingdom / India)
3 Dizzy Mizz Lizzy / Alter Echo (Denmark)
4 氷川きよし / パピヨン -ボヘミアン・ラプソディ- (Japan)
5 Fates Warning / Long Day Good Night (United States)
6 John Petrucci / Terminal Velocity (United States)
7 Sepultura / Quadra (Brazil)
8 Pain Of Salvation / Panther (Sweden)
9 Ceylan Ertem / Cohille Sohbeti Kestim (Turkey)
10 Aronious / Perspicacity (United States)

11
Aghora / Entheogenic Frequencies (United States)

12
Cryptic Shift / Visitations From Enceladus (United Kigdom)

13
Derek Sherinian / The Phoenix (United States)

14
Xazraug / Unsympathetic Empyrean (United States)

15
Rovo / same (Japan)

16
The Flower Kings / Islands (Sweden)

17
Oranssi Pazuzu / Mestarin Kynsi (Finland)

18
Ihsahn / Telemark / Pharos (Norway)

19
サイバー民族団 / Cyber Dawn (Japan)

20
横田ユウ / チェロ小曲集 (Japan)

寸評
(矢吹卓)
 2020年のNo.1は矢吹卓。高円寺百景でのプレイでしか知らなかったが、5月3日の壷井彰久+矢吹卓+岡田治郎の配信Liveを見て才能の豊かさを再認識、アルバムを入手したら度肝を抜かれたという感じ。天才的プレイと作品の幅広さ、豪華ゲストと文句なしの大傑作、愛聴盤となった。
(John McLaughlin, Shankar Mahadevan, Zakir Hussain)
 COVID-19拡大が懸念される中、全世界へ期間限定で無料ダウンロードで提供された。いつかは平穏な世の中になる事を祈願するような素晴らしい音源。沢山の人が救われたと思う。
(Dizzy Mizz Lizzy)
 彼らの作品中、最もHeavyな内容だと思うのだが、組曲Ameliaなどエンドレスで聴いてしまうような仕掛けもあって、見事な構成で感銘を受けた。深い。現時点でのDMLの最高傑作。
(氷川きよし)
 QueenのCoverを始め、Virtual系やらRock/Popsに絞った作品。中途半端な出来ではなく、氷川きよしの実力が遺憾なく発揮されている。Videoも必見だね。潤沢な資金があるのは重要って事も知った。(^^;
(Fates Warning)
 トータル・バランスがとれた充実の内容で、個人的にFWの現時点での最高傑作。OSIの「Fire Make Thunder」制作時に、Gavin Harrisonが送ってきたds.テイク部のマテリアルを使った曲など興味深い。"The Longest Shadows Of The Day"は新機軸で作品の深みが増している。いつか彼らのLiveを見られる日がくるのであろうか。
(John Petrucci)
 「Suspended Animation」以来15年ぶりにリリース。Mike Portnoyが「久々に一緒にやれて嬉しい!」っていうのがビシビシ伝わってくる。Twitterでリリースに合わせてリスニング・パーティも行われとても興味深かった。前作を遙かに超えたPositive Power炸裂の傑作。
(Sepultura)
 幾多の作品をリリースしてメンバーチェンジしていくと、「あんなに尖っていたのにすっかり丸くなってなぁ」ってBandが普通なんだけど、Sepulturaに至ってはそれが当てはまらない。むしろ強度が増し進化している。2018年の来日を見逃したのが痛恨の極みだったが、日本盤はその模様を完全収録したCD付。見事な内容だった。
(Pain Of Salvation)
 孤高というか、孤独な感じがするDaniel Gildenlow率いるPoS。今回も苦痛の中から生まれてくるようなヒリヒリ感に溢れるが、お先真っ暗というよりは、暗黒時代にしっかり生き抜く決意と力強さをなんとなく感じる。国内盤リリース無いのは問題。
(Ceylan Ertem)
 モスクワ生まれのトルコのSSW。トルコ民謡に変拍子満載Rockを融合させたモダンでエキゾチックなアレンジ、圧倒的歌唱力に平伏す。
(Aronious)
 Bandcampアーティスト還元祭りでたまたま入手した1st。Vo.は基本デスコアなんだが、一筋縄ではいかない複雑怪奇な展開をするProgressive / Technical Death Metalの傑作。凄いわ。
(Aghora)
 Cynicフォロワーの最右翼Santiago Dobles率いるAghora突如の復活作。インストに舵を切って成功、ボトムが太くなった音質に強化され、アレンジも練り上げられた傑作となった。Santiago Doblesと直接コンタクト取ってTシャツ付を入手したが、送料含み激安価格だったので彼、全く利益出ていないと思う...。
(Cryptic Shift)
 ジャケは酷いけどSF Technical Death Metalの大傑作。冒頭から25分超えの曲からして異常である。根っこはVoivod、次世代Vektor、但し単なるフォロワーではない見事な内容だったため、Bandcampアーティスト還元祭りで全音源ダウンロードした。Live見たい。
(Derek Sherinian)
 9年ぶりのソロ。相変わらずハイテンション、プロフェッショナル集団達による傑作。圧巻の内容。
(Xazraug)
 Colin Marstonによるプロジェクト。行ったきり元へ戻れない壮大な音宇宙を形成。正直Kralliceの新作より聴いたなぁ。(^^;
(Rovo)
 COVID-19で閉塞感ある中、久々にRovo作品を手に取ったが見事な内容だった。勝井祐二のこれまでのRovo作品を振り返った一連Tweetも興味深かった。
(The Flower Kings)
 コロナ禍で世の中激変した中で、ハイレゾファイル介して制作された『孤立』をテーマにした作品。掴み所の無い作品という第一印象であったが、聴けば聴くほどスルメであった。きっとLiveで見たら更に印象が変わると思う。
(Oranssi Pazuzu)
 
若干インダストリアルで硬質な音に変化した気がするが、相変わらずの漆黒界ドップリな音。実際Liveを見られる日がくるのだろうか?「こんな音が持て囃される世の中イヤだなぁ」ってどこかで見たんだが、わかる。(^^;
(Ihsahn)
 EPなので2枚でエントリー。Iron MaidenのCoverを収録したMetalな「Telemark」、A-haのCoverなどを収録したオーガニックで裾野を広げた「Pharos」と陰陽を敢えて分けてリリース。個人的にはもっとアヴァンギャルドに振り切った音が好みであるが、安定のクオリティである。結局両EPは日本盤リリースがなかったのは残念。
(サイバー民族団)
 
壷井配信Liveを見て、卓越したミュージシャンによるユニットである事が判明。ファルコンの正確無比なギター、渡辺のジャンルレスなパーカッションのアコースティックな響きと壷井のエレクトリックヴァイオリンの絡みが見事。バンド名がインチキ臭いけど...オススメですよ。
(横田ユウ)
 オタクなPunkの極北で危険極まりない。いつかはLiveを見たい。



Live部門:

しぶ


1 壷井彰久 配信Live
2 The Flower Kings (1/25、26)
3 Rovo (10/25)
4 Uncle Acid And The Deadbeats (3/11)

5
カルメン・マキ & OZ (11/22)

寸評
(壷井彰久 配信Live)
 コロナ禍で殆どLive見られなかった。そんな中、誰もがそうしたように配信Liveを見る機会が増えた。特に、かつて年間通してこれだけ壷井さんを見た事があるだろうか?というくらい見たかも。それぐらい優れた演奏を生中継で見られる日が来るとは。実際、「壷井配信王」と言われても過言ではなく、日に日に機材も充実、演奏しながら自分でカメラ切り替え、しまいには演奏中に書き込みを行うなど、正にProgressiveなデキる男と君臨したので圧倒的1位だよ。
(The Flower Kings)
 TFKの来日タイミングは今から思うと奇跡、ミラクルだった。残念ながら客の入りは芳しくなかったが、フレッシュなメンバーと共に繰り広げられた「Waiting For Miracles」からの楽曲がLive映えして、特に"Miracles For America"に涙したよ。
(Rovo)
 来場者の連絡先事前記入、チケットもぎりは接触避け、客席の間隔を開けて、マスクは必須。トイレも一部のみ使用可、O-East会場は感染対策万全だった。誰だよLiveはダメって決めつけているの。ギグの内容も当然というか、セルフタイトル自信作リリース記念ということで、見事な内容。"Hinotori"を演奏など不屈の精神を感じた。
(Uncle Acid And The Deadbeats)
 COVID-19が世界中で蔓延する直前のギリギリのタイミングというか、他のアーティストが次々キャンセルの中でのUncle Acid And The Deadbeats奇跡の初来日。姿殆ど影絵状態の爆音Liveでインパクト充分だった。
(カルメン・マキ & OZ)
 正直拍手のみで声援が送れず何となく臨場感不足、客観的に見る状態になってしまったが、やはり彼らは現役ですよ。古希になったチャッピーがあんなにパワフルなドラム叩いているなんて信じられないよ。


<実際見たLive>
01/25 The Flower Kings @ Club Citta’
01/26 The Flower Kings @ Club Citta’
03/11 Uncle Acid And The Deadbeats @ 渋谷Club Quattro
09/20 Era @ 柏Studio WUU
10/25 Rovo @ Tsutaya O-East
11/22 カルメン・マキ & OZ @ Club Citta’
11/29 空に油 @ 柏Studio WUU

<予約・購入しながら中止・延期になったLive>
04/18 Nile @ 渋谷Garrett
04/22 氷川きよし @ ザ・ヒロサワ・シティ会館
05/16 Dream Theater @ 東京ガーデンシアター
06/06 浪漫座 @ 吉祥寺GB
06/07 Myrath @ 渋谷ストリーム ホール

<壷井彰久関連で見た配信Live>
03/13 Era
03/26 サイバー民族団
04/20 オオフジツボ
04/23 サイバー民族団
04/30 Era + ファルコン
05/03 壷井彰久+矢吹卓+岡田治郎
05/06 壷井彰久+吉見征樹
05/17 Era
06/07 オオフジツボ
06/12 壷井彰久+矢吹卓+岡田治郎
06/14 オオフジツボ
06/21 Era
07/04 KBB
08/13 Era
08/14 Era
09/18 Era

<新しいバンドを発掘させてくれた優れもの配信もの>
05/30 うしろ前逆さ族「ニュー・スポーツ・オンラインセミナー Day1」
05/31 うしろ前逆さ族「ニュー・スポーツ・オンラインセミナー Day2」
08/01 うしろ前さかさ族「ニュースポオンラインSUMMER」
10/03 うしろ前さかさ族「ニュー・スポーツ・オンラインセミナー 秋の大運動会」
11/28 うしろ前さかさ族 「ニュースポーツオンラインセミナー 年末調整」
 知らないアングラなアーティストが次々紹介されてとても興味深かった。個人的には曇ヶ原、つしまみれを知った事が大きな収穫。関口マーフィーの語りも見事だった。

<Goodman配信Liveで見たもの>
04/15 是巨人 @ 秋葉原Club Goodman
06/23 是巨人 / 烏頭 @ 秋葉原Club Goodman
08/05 高円寺百景 @ 秋葉原Club Goodman
08/06 Acid Mothers Temple & The Melting Paraiso UFO @ 秋葉原Club Goodman
08/07 Bondage Fruit @ 秋葉原Club Goodman
 Goodman閉鎖〜クラウドファンディングで復活の流れに感動。愛されるハコは生き残る!そして配信Liveも強烈なメンツ目白押し。8/5からの3日間は配信史上に残る圧巻のLive連発、特にAcid Mothers Temple & The Melting Paraiso UFOは危険極まりなかった。

<その他印象に残っている配信>
05/07 Oranssi Pazuzu
 新譜の再現Live。芸術的漆黒界が繰り広げられた圧巻の内容だった。
09/22 Trooper Entertainment 10th Anniversary Festival
 日比谷野外大音楽堂で行われるはずだった10周年記念祭りがコロナで断念、開演時間に合わせて出演バンド順に紹介している形式。当日は晴天だった...。Emperor呼ぶ際の裏話など興味深い話が盛り沢山だった。シークレットだったBandはCarcassだったね、きっと。



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