12月4日
日本初公演


●●●


今頃時差ボケが出て、お疲れ気味のHollmerさん。ユンケル飲んでました。
 自分は別に居なくてもよかったのだが、一応時間を指定されたので3時前に吉祥寺へ。少々早く到着してしまったので、商店街で「ユカタ」を探索。Hollmer氏はホテルで着て気に入ったらしい。

 3時にMandala-2の店舗がようやく開く。重いキーボードなどの運び込みが始まった。そしてセッティング。昨日決定できなかった楽器の配置が難航し、案の定時間が掛かってしまった。馴れない機材で思った通りの音を出すのも難しい。よってサウンドチェックが始まった時間が遅くなった。そうこうしているうちに対バンとなるオパビニアのメンバーやCleee(気のいいお兄ちゃん、って感じ)、北村氏(幽霊みたいだった)が次々と会場に入ってきた。Hollmer氏とポチャカイテ・マルコ(以下ポチャに省略)が一緒にやる曲は半分ぐらいしか音あわせが出来なかった。スコアものは大丈夫だと思われるが、一抹の不安が残る。

 他のバンドもサウンドチェックを始めだした。私はチラシのコピーや買い物などパシリを少しした後は暇になってしまう。こんな仕事したこと無いからなぁ(汗)。

●●●

 夕方6時過ぎ。おにぎりで軽く腹を満たし、一度表に出て観客として並ぶ。スタッフなのでタダでも観られるのだが、やっぱりHollmer氏に還元しないとね。整理番号の若い方には知り合いが固まっていたので(^_^;)撮影のために席を融通して貰うようにお願いした。あぁ、素晴らしいぞ。というかずるいぞ。

 この日は、私からチケットを買ってくれた友人や兄など6人が見に来てくれていた。殆どはHollmer氏の音楽も、他の人達も知らない。リハの様子を見た感じではHollmer&ポチャは自信を持ってお奨めできたが、他が何とも分から説明できない。この人達でも楽しめるもの、お願いします〜。(-人-)


難航するセッティング。キーボードが4台+ピアノ+
アコーディオン+メロディオン。大層ややこしい。
●●●


l to r 芳垣安弘(ds)、鬼怒無月(G)、清水一登(Key)
1.オパビニア

 オパビニアとはカンブリア紀に生きていた、5つ目で掃除機の様な口が付いた生き物らしい。当日はトリオ・ロス・オパビノスと名前を変えていた。

 さすがの百戦錬磨のメンバーを揃えたバンドでも、初めてのライブのせいか初っぱなをとちってた(^_^;)。しかしキレの良いドラムとギターのカッティングワーク、不思議なキーボードのフレーズは聴くモノを圧倒する。緩やかに、しかしねじれるようなリズムチェンジを擁する1曲目は白眉だった。

休憩に入り、トイレに並んでいたらあっという間に次が始まってしまった。おおおおお。



l to r 北村昌士(G)、Cleee(B,Effect)
2.Cleee

 フライヤーの表記とは違い、いつの間に北村昌士氏が参加していた。リハの時ヴォーカルマイクに「サイケ風に」とリクエストしていて「何だかなぁ」と思っていたのが的中。北村氏の弾き語り大会になってしまった。Cleeeはエフェクターや小物で応戦するが、北村氏が自分の世界に入ってしまい、かみ合っていたとは言い難い。ラストでは北村氏の子供?がリコーダーで参加。妙に場慣れしてる(^_^;)。正直Cleeeのソロが聴きたかったです。後ろを振り向くと、友人達のげんなりした顔が(汗)。

 
あ、CleeeはBlastで来年来日予定です。応援しましょう。(2001年秋に来日しました)



●●●


こういうときに、アコーディオンの左手のボタンって便利なんだな。
3.Lars Hollmerソロ
 アコーディオンを左手で操りつつ、メロディオン(ピアニカはヤマハ製・メロディオンはスズキ製)を操るという荒技を披露。メロディオン一つにしてもこんなに表情が出せるものかと感心。はっきり言って顔は怖いが(^_^;) メロディーの美しさが染みます。近くで写真を撮っていたERP誌の人も「Hollmerの顔が面白すぎる」と言っていた。分かる、分かるぞ。演奏中は靴を脱いでいたが裸足ではなかった。

Lars Hollmer:
12/04

1. Nydoina
2. Simfågeldans
3. Dron
4. Boeves Psalm



「渋くてカッコイイおじさん」という評価も頂きました。個人的には渋いおじさんミュージシャン代表エリック・クラプトンなんかよりよっぽどイカスと思うんですけど。

4.Samla Manneslu Malko
 Hollmer氏に促されポチャのメンバーが登場。
インプロ風の掛け合いから1曲目"3:e Rumanen"に突入。途中マレットのヘッドが飛ぶアクシデントが。可愛い曲だが演ってる方はねじれるらしい。

 ここのMCで「リハーサルルームに入ったとき、変な感じだった。自分の曲を他のバンドが演奏し、そのバンドにゲストとして入る。とても不思議な感じだ」と言っていた。そりゃそーだな。

 2曲目は「家庭のひび割れ」のトップを飾る"Five Single Combats"だ!うおおおおぉぉぉぉコレを生で聴けるなんてぇぇぇ。生きてて良かった(T_T)。忍耐のリズム隊も、ねじれるキーボード群も「良くこんな曲覚えてきたなぁ」というか「良く作ったなぁ」って感じ。途中崩壊し掛かっていたが何とか持ち直す。これは昨日のリハの方が良かった。後で聞くとモニターがうまく聞こえなかったらしい。

 3曲目はHollmer氏が「Univers Zeroみたいだ」と感想を述べたポチャのオリジナル曲。これもかなり複雑怪奇な曲。パワフルなピアノの刻みがなんとな〜くサムラとか思ったりして。

 Hollmer氏のMCを挟んで"Ikarien"。しかし「Kaka」に収録されたような3部ではなく、70年代のラジオ番組で流された別ヴァージョンだ。イントロも構成もかなり違う。本物のSamlaより低音が大きいのでより迫力が増している。これはもう2000年版Ikarien。しかもHollmer氏は20分近くもメロディオン一本でこの曲をこなす。変態である。吹いてる途中で酸欠で気持ちよくなりそうである。しかし凄い。凄すぎる。

 呆気にとられている間に終わってしまった。


譜面台の頭を倒して即席メロディオン台。かなり激しくノリまくるので最後の方はガタガタになっていました。


l to r 桑原和重(b), 荻野和夫(key,fl.), Lars


l to r 伏見蛍(g), 上野朋洋(key), 立岩潤三(ds)

 アンコールはZamla時代の名曲"The Fate"だ。細かいズレなどはあったが、それが何であろう。私はこの音楽を愛せる人生を生きてて本当に良かったと思った。Hollmer氏も乗ってくると立ち上がり、かなりオーバーアクションで弾きまくる。かっこいい!この曲ではゲストで参加しているギタリスト、伏見君のギターの音色が素晴らしかった。若干18才にしてタダモノではない色気のある音を出す。ポチャカイテ・マルコも大健闘!

 ライブが終わった後、久々にあった友人としばしの会話。Samla Manneslu Malkoは「面白かった(^_^)。でも音デカかった。」という感想を頂く。音楽の仕事をしている兄からも「面白いものを観させてもらったよ!」という言葉を頂戴した。よかった・・・。マニアの秘かな楽しみにしておくにはもったいないもの。もっと一般にもLars Hollmerの名前が広がると良いな。今度Hollmer氏が来日したら、ぜひニュースステーションに出演交渉だな(笑)。


Samla Manneslu Malko:
12/04
1. 3:e Rumanen
2. Five Single Combats
3. (Pochakaite Malko's song)
4. Ikarien

(encore)The Fate



[previous] [next]