Funeral Doom
Funeral Doomは簡単に言ってしまうとCathedralの1stに代表されるDoom Metalを発展させたサウンドと言って良いだろう。ひたすら重く、ズルズル引き摺る胃にもたれるようでもありながらも、一度嵌ったら中々抜けきれない麻薬的な音を追求している。今回はFuneral Doomから少し離れた作品もあるが、美しくも儚い瞑想的な音を追求している(いた)Bandを軽く紹介してみたい。
Mournful Congregation |
☆The Monad of Creation (Weird Truth Production WT017) '05
物哀しさに更に磨きがかかりこの手の音では演奏力&表現力も他の追随を許さないサウンドへ発展。まずはこれを聴いてOKならばFuneral/Mournful
Doom街道を邁進、NGならば退散せよというリトマス試験紙的作品。個人的には勿論大傑作。
詳細は下記:
http://www.mournfulcongregation.tk
☆Stargazer/Harbinger / Invocation/H.A.S.T.U.R (Dies Irae
Productions DAY004 CD) '99
同じオーストラリアのInvocationとのSplit MCD。「Occidentale Magick」にて4曲収録されているが、それには"Lust
in Pyramis"が外れている。
☆Stargazer / The Scream That Tore The Sky (Agonia Records
ARCD014) '05
11曲入りのフル・レングス1st。
詳細は下記:
http://www.stargazer.hm/
☆Cauldron Black Ram / Skulduggery (Weird Truth Production WT021)
'05
Mournful CongregationのDamon Goodが参加しているB級Black/Death Metal。Cauldron
Black RamではAlimと名乗っている。リズム・キープをワザと放棄した突進サウンド。完全マニア向け。
Mournful Congregation / The Monad of Creation |
Stargazer / Occidentale Magick |
Stargazer / The Scream That Tore The Sky |
☆Worship / Last CD Before Doomsday
(Weird Truth Production WT013) '99 French/German Doomの1st Demo CD化。Mournful Congregationと共に外せないのはWorshipだろう。このCDにはAgathoclesとのSplit EPスプリット7"に収録されていた"Keep on Selling Cocaine to Angels"を追加で収録されている。哀しさ極まりない超スローな音が延々続いた先にドラマティックに鳴り響く陰鬱なサウンドで正しくマスター・ピース。Fucked-up Mad Maxが自殺したが、Band自体はまだ続いている模様。 ☆Ataraxie / Slow Transcending Agony (Weird Truth Production WT019) '05 Franceの新鋭Ataraxieの1st。激重がベースであるが苦しみの感情の波が押し寄せてくる激しいサウンドを身の上とした期待のBandの登場と言っていいだろう。メロも良いね。 ☆Thergothon / Stream from The Heavens (Avantgarde Music AV001) '94 イタリアの名門レーベルAvantgarde Musicの記念すべき第1弾はこのFinlandのThergothonだった。現在ではFuneral Doomの元祖的Bandとして認知されているが、私の当時の印象としてはすげぇ遅い、眠くなる...ということで暫くラックの奥の肥やしになっていた。今聴いてみると印象が違う。ワインのように寝かせて良かった好例であろう。(爆) ☆Unholy / The Second Ring of Power (Avantgarde Music AV005) '94 思うに、当時のFinlandは今にも増して変だったなぁ。このUnholyというCult Doom Bandもその一つ。この2ndは壮大なスケールを持ったサウンドの傑作である。現在は惜しくも解散の道を辿ってしまった。この作品では参加していないが、元KorpiklaaniのVeera Muhliがいたことが注目であろうか。 ☆Reverend Bizarre / In The Rectory of The Bizarre Reverend (Season of Mist SOM 117) '02 FinlandのDoom Metalの1st。Black Sabbath〜初期Cathedralの流れを汲むサウンドで単なる亜流とは言わせないほどの説得力。このCDは'04に再発されたリマスターで'04のEP「Return to The Rectory」を追加した2CD仕様。ヨーロッパ方面では大絶賛だった。勿論必聴盤だ。 詳細は下記: http://reverend.shows.it/ ☆My Shameful / ...of Dust (Firedoom Music FDoom003) '04 FinlandのDoom/Death Metal 2nd。Gothic的な要素も高いサウンド。 ☆My Shameful / The Return to Nothing (Firebox fdoom012) '06 3rd。モノトーンなジャケット通りの音。スローにそして鉈で叩きのめされるような凶悪な音。傑作だろう。 詳細は下記: http://www.myshameful.com/ |
Worship / Last CD Before Doomsday Thergothon / Stream from The Heavens Unholy / The Second Ring of Power |
Cathedral |
☆The Ethereal Mirror (Toy's Factory TFCK-88620) '93
待望の2nd。代表曲"Ride", "Midnight Mountain"で見られるように1stとある意味正反対なサウンドの分かりやすい楽曲で、日本ではこのアルバムでブレーク。この作品を引っ提げて'93/8に初来日公演を行った。来日公演後のLee
Dorrianの妖しげなパフォーマンスに話題沸騰。日本盤は"Sky Lifter", "A Funeral
Request 1993"をボーナス・トラックを収録。初回特典でステッカーが封入されていた。代表作にして名盤。
☆Twylight Songs (Ultimatum BRILL 01) '93 ☆Cathedral / Statik Majik (Toy's Factory TFCK-88682) '94 <参考:Cathedral初来日公演のチケット>(画像下) ☆The Carnival Bizarre (Toy's Factory TFCK-88758) '95 ☆Cathedral / Supernatural Birth Machine (Earache MOSH 156CDL)
'96 <参考:Cathedral再来日公演のチケット>(画像下) |
Twylight Songs Gargoylian |
1993年のチケットとちらし→ |
1996年のチケットとちらし→ |
Cathedralはその後も活動を地道に、そして着実に重ねて現在に至る。続きは後日の予定(は未定)。
☆V.A. / Grind Crusher (Earache Mosh 12 : LP) '89
☆V.A. / Grind Crusher (Earache Mosh 12CD : CD) '89
当時のEaracheオールスター達を収録、Morbid Angel, Repulsion, Carcass, Godflesh,
Terrorizer, Bolt Thrower等々錚々たる顔ぶれ。LPとCDはジャケットの色が異なり、CDはUnseen
Terror, Heresy, Sore Throatなど5曲ボーナス・トラックが追加されている。Napalm Deathは"The
Missing Link"を収録。
☆Napalm Death / Harmony Corruption (Toy's Factory TFCK-88515)
'90
来日公演後、Lee Dorrianは既にNapalm Deathを脱退したため本編には参加していないが、John Zornの傑作解説の内容が凄すぎるため、特別に掲載。翻訳付の日本盤を薦める。冒頭の解説からMick
HarrisとShane Emburyが当時西新宿にあったKinnie(懐かしい!)でCD万引きしていたところから始まる。(^^;
危なすぎて既に文章だけで体に毒だ。
このアルバムはScott BurnsプロデュースのMorrisound
Recordingだった。Scott Burnsコーナーに入れるのを忘れていた。(^^; この事からも分かる様に本作品から急速にDeath
Metalに接近して行った事が分かる名作(迷作)。このCDは日本盤のみ2曲ボーナス・トラック追加されているらしいが、クレジット上はボーナス扱いは9曲。よく分かりません。(^^;
☆V.A. / Dark Passages (Rise Above Records Rise 5CD) '91
Lee Dorrian主宰Rise Above RecordsからDoom Metal Compilationとしてリリースされマニアの間で密かに話題になった。St.Vitus,
Count Raven, Solitude Aeturnusなど注目のアーティストで占められており、Cathedralは"Mourning
of a New Day"と"Ebony Tears"を提供している。
☆V.A. / Gods of Grind (Toy's Factory TFCK-88595) '92
'92春に行われたGods of Grind TourのためにCathedralはたった4日間で新たに4曲レコーディングしたマテリアル。収録曲はミニ・アルバム「Soul
Sacrifice」と同じ。他参加アーティストはEntombed, Carcass, Confessor。マニア垂涎のTourだった。
☆V.A. / Masters of Misery : Black Sabbath : An Earache Tribute
(Toy's Factory TFCK-88607) '92
Toy's Factoryから話を持ちかけられて意気投合したLee Dorrianら当時のEarache先鋭達がBlack
Sabbathのカヴァー集をリリース。現在巷にあふれかえっているBlack Sabbathのトリビュート作の第一歩。しかも後にリリースされた他のトリビュート作はこれを超えていない。これによりBlack
Sabbathへリスペクトするアーティストが増大し、死にかけていた本家も生き返ってしまう程大きなムーヴメントとなった。Cathedralは"Shock
Wave", "Solitude"を提供。他アーティストはSleep, Godflesh, Confessor,
Fudge Tunnel, Old, Brutal Truth, Pitch Shifter, Scorn, Cadaver。凄まじい内容だ。