Sebastian Hardie Live report
(2003/07/13,14 at Akasaka Blitz

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夢にも思わなかったSebastian Hardieの来日公演!
再来日の確率が高いNileを蹴って行ったのは言うまでもない。(^^;

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 初日は開場後30分位して入ったのであるが、会場内の雰囲気が異様に静か。通常のLiveの開演前の盛り上がりが全く無し。(^^; 年齢層も異様に高いと言うこともあるが、ソールド・アウトとはほど遠い入りであったのが一番大きいかもしれない。実際2F椅子席は5〜6人の入りだったように思う。1Fも6〜7割といった印象。平日月曜の2日目に至っては500人いなかったように思う。会場はOn Air East / Club Citta'クラスでも充分余裕があったかも...。
 
 取りあえずマーチャンを覗いてみたところ、メンバー自身が持ち込んだSebastian HardieとMario MilloのワンポイントTシャツとMario Milloのソロ/サントラの「GP」、「Brides of Christ」と国内盤「哀愁の南十字星」「風の唄」「夢幻神殿」「Live in L.A.」が売られていたが、何故か「Epic III」は無かったような気がする。Sebastian HardieのTシャツを買ったのであるが、これサイズがLとXLとアメリカ規格ゆえ、買いたいけれど買えない人続出。(^^; でも結局初日終演時にはMario MilloのXLサイズTシャツを除いて売り切れていた。Mario Milloのソロ/サントラも持って来た数が少なかったせいか既に売り切れ。客が少ないけれど年齢が高く懐はMetal Kidsより豊かだと思うので、もう少し準備した方が良かったかも...。
 初日はTシャツ&Mario MilloソロCDを買ってMario Millo直筆サイン、2日目はSebastian HardieのCDを買ってメンバー全員の直筆サイン入りをゲット。

ここでいつも思う来日アーティストへの提案:
 国内未発盤は多めに持ってくる&TシャツはMサイズを準備する
 ちなみにSebanstian HardieのLサイズTシャツはRushのXLサイズTシャツと同じサイズであった...。

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☆第1部:Mario Millo Band
1.Faith in Art (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
 ステージは客席から見て左よりJess Millo, Dave Wilkins, Mario Millo, Rod James, Jeff Camilleri, Gary Daley。初日はWelcome to Blitz!のMCから来日出来たことに感謝したことを告げて、Gary Daleyの幻想的でたおやかなキーボードとMario Milloのむせび泣くギターで導かれる"Faith in Art"でLiveが始まった。出だしのダブルVo.のボリューム加減が変であったが、ベースのJeff Camilleriのプレイも安定しているし、某掲示板で酷評されているような印象は持っていない。何しろBack Vo.、Dave Wilkinsの歌のうまさに惹かれた。このDave Wilkins、意外性を持った逸材で第一部ではグラサンでヤンキーぶりを発揮しながら楽しく盛り上げる役を買って出ていて、「Oceans of The Mind」の内ジャケでは10年くらい前のKansasのSteve Walshをちょっとふくよかにしたような顔立ちと思っていたのであるが、実際見た印象はThe Flower KingsのHasse Frobergと何故かMarillionのSteve Hogarthを思い出してしまった。(^^; 初日はコンディションが完全ではないためかMario Milloは時より喉を押さえていたのであるが、Dave WilkinsはMario Milloをよくサポートしていたと思う。なお、2日目はMario MilloのVo.も調子が良くなっていたのが嬉しい。

2.Satellite (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
 "Satellite"ではMario Miilloの愛娘Jess Milloが緊張な面持ちで登場。目のあたりがお父さん似の可愛らしく、大人になりかけた美しい少女といった感じ。私は初日左側だったので彼女の表情がよく見えたのであるが、かなり緊張な面持ちだった。そこで隣にいるDave Wilkinsが大丈夫だよとリラックスさせていたのが印象に残っている。これでJess Milloが安心したのか、アルバム同様真っ直ぐに通るVo.が会場内に響き渡って夢心地であった。

3.Sportscar (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
 続いてSantanaのようなギターが印象的な"Sportscar"。Gary Daleyのバッキングも冴える。そう言えばステージ上はオーディエンス側と異なった時間の流れのようなゆったりした印象である。オーストラリアらしいおおらかさがあるように感じた。

4.(New Song) She Looks Like Him (MCからの聞き取り故曲名自信無し)
 続いてbのJeff CamilleriのVo.をフィーチャーした新曲。アップテンポでリズミカルでドライヴし、途中Mario Milloのアラビックなフレーズと渋いKey.が交錯する興味深い曲。

5.Soulful Experience (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
 Keyとgの掛け合いが美しい"Soulful Experience"。エンディングにかけての美しさは特筆ものである。

6.Survive (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
 メンバー紹介をなされた後、ゆったり平和的に流れていくDave Wilkins & Mario Millo & Jess Millo & Jeff CamilleriのVo.ハーモニーが美しい"Survive"。時間を忘れさせてくれる。Liveで良さを再発見した気がした。

7.Oceans of The Mind (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
 続いてDave Wilkinsがメガホンを持ち出してスタジオ盤よりアップテンポな印象であった"Oceans of The Mind"へ。途中メガホンをJeff Camilleriへ差し出して歌わせたりしてユーモアあふれる楽しいパフォーマンスであった。

8.Horsemen to Symphinity (from The Album "Windchase / Symphinity")
 やはり第1部で一番盛り上がったのは、鋭く切り込むギターと哀愁のギターが感動的な名曲"Horsemen to Symphinity"であろうか。この曲は「Windchase / Symphinity」のCD再発に伴い"Mario Millo & Men from Mars"名義で'98/7のHarbourside BrasserieでのLiveボーナス・トラックで収録されていることからして演奏がかなりこなれており、途中Rod Jamesのdsソロを挟みながらの素晴らしい演奏であった。

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☆第2部:Sebastian Hardie
1.Hello Phimistar 〜 At The End (from The Album "Windchase")
 ステージは客席から見て左よりMario Millo, Alex Plavsic, Peter Plavsic, Toivo Piltとオリジナル・メンバーが揃ってのSebastian Hardie夢のLiveが幕を切って落とされた。メンバーは流石に年をとっているといった印象で、特にPeter Plavsicは季節が逆の日本にやって来たせいか途中ジャケットを脱いだら下が白下着?状態で完全Adrian Belew状態(意味不明)。2日目は青Tシャツ+ジーンズに変更して若干気を配ったようだ。(^^; しかしパワフルな"Hello Phimistar"からたおやかな"At The End"へ流れていく曲は見事としか言いようがない。今の世の中Mellotronは残念ながら持ってこれないためNovatronで代用していたが、Toivo Piltのプレイは美しい響きを奏でていて我々を'70sの空気に誘ってくれた。

2.Intruduction 〜 Glories Shall be Released 〜 Dawn of Our Sun 〜 Journey Through Our Dreams 〜 Everythings is Real (from The Album "Four Moments")
 "Glories Shall be Released"のイントロが流れた瞬間、オーディエンスの歓声が沸き上がる。天空まで駆けめぐるようなサウンドに思わずLiveなのに瞼を閉じてしまう自分がいた。実にイマジネーション豊かなこの曲をきけているのが今持って信じられない。初日は確かに演奏に荒さは見られていたものの、それを超えた何かがここにあった。老いても力強いAlex Plavsicのdsに勇気づけられたオールド・ファンは多いだろう。コロコロなるToivo PiltのKey.、泣きまくるMario Milloのギター。"Glories Shall be Released"では最初こそVo.のバランスが良くなかったものの再び登場したDave Wilkinsが的確にサポート。感動に拍車をかける。"Dawn of Our Sun"の「Chiaro Sore〜Caldo Sore」から個人的に涙腺が一番開いてしまう瞬間の"Journey Through Our Dreams"〜"Everythings is Real"にもう我を忘れてしまう。

3.Rosanna (from The Album "Four Moments")
 大歓声が沸き起こる中、Mario MilloのMCが。約30年前「Four Moments」レコーディング後、オーストラリアのProg. Rockシーンは小さく演奏し続ける事が出来なかったが、現在に至りゆっくり広まって特に日本でここまでサポートしてもらい感謝している云々...希望を持ち続けていた甲斐があったと思った。続いて、Mario Milloの妹の名前から取った"Rosanna"へ。哀愁の泣きのギターが優しく奏でる。

4.Openings 〜 Millo's Bizarre Bizet 〜 Openings (from The Album "Four Moments")
 Toivo Piltの幻想的なオルガン・プレイと途中オリエンタル・ムードを醸し出す"Millo's Bizarre Bizet"を挟み情景豊かなギターが美しい"Openings"へ。なんと結局「哀愁の南十字星」から全曲演奏されたのである。Mario Milloの効果的なマンドリン演奏にも息をのんだ。

- Encore -
5.Windchase (from The Album "Windchase")
 過去に2回しか演奏していないというMCでアンコールの"Windchase"がスタート。まさかきけると思っていなかったので嬉しい誤算であった。2ndの名曲を完全演奏してくれた彼らに感謝したい。

6.Tubular Bells (from The Album "Mike Oldfield / Tubular Bells")
 最後はMario Millo BandとSebastian Hardieメンバー揃っての"Tubular Bells"。Sebastian Hardie結成当初の重要なレパートリーであった思い出深い曲"Tubular Bells"で幕を閉じた。この曲は'95のMarquee誌Vol.058のMario MilloのInterviewによって詳細に述べられている。

 なお、東京公演は2日とも同じ構成だった。まぁ当然か。全体的なプレイは客が異様に寂しかった2日の方が安定していたようにと思う。Liveの盛り上がり方は平日月曜日ということもあり客数が異様に少なく(^^;、初日程ではなかったが...。
 初日は左端、2日は最前右側で見たのであるが、巷で言われるような音質の問題は感じなかった。左端にいてもキーボードとベースの音は良くきこえていたし、場所によって音質が違っていたと予想される。第1部のMario Millo Bandははっきりいって「Oceans of The Mind」の聴き込み度でオーディエンスの明暗を分けたような印象がある。このようなゆったりした空気の雰囲気を持ったLiveは貴重だったような気がする。やっぱりオーストラリアは時の流れ方が日本と違うと実感した。

 夢をありがとう!Sebastian Hardie。またいつか出会えることを願って。


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Mario Millo Band (第1部)
1.Faith in Art (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
2.Satellite (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
3.Sportscar (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
4.(New Song) She Looks Like Him (?)
5.Soulful Experience (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
6.Survive (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
7.Oceans of The Mind (from The Album "Mario Millo / Oceans of The Mind")
8.Horsemen to Symphinity (from The Album "Windchase / Symphinity")

Sebastian Hardie (第2部)
1.Hello Phimistar 〜 At The End (from The Album "Windchase")
2.Intruduction 〜 Glories Shall be Released 〜 Dawn of Our Sun 〜 Journey Through Our Dreams 〜 Everythings is Real (from The Album "Four Moments")
3.Rosanna (from The Album "Four Moments")
4.Openings 〜 Millo's Bizarre Bizet 〜 Openings (from The Album "Four Moments")

- Encore -
5.Windchase (from The Album "Windchase")
6.Tubular Bells (from The Album "Mike Oldfield / Tubular Bells")



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何故か種類が違うチケット



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