☆Liers in Wait / Spiritually Uncontrolled
Art (Dolores Records DOL 007) '92 Ex.GrotesqueのKristian Wahlinが中心になり結成したLiers in Waitのデヴュー・ミニ・アルバム。プロデュースは数々の北欧Deathを手がけていくことになるTomas Skogsbergで、レコーディング場所はこれまた数々の北欧Death Metal Bandが名作を排出していったSunlight Studioである。ゲスト・ヴォーカルとしてTherionのChristofer Johnssonが参加。トリオ編成ながら当時の北欧Brutal Technical Death Metalの最先端を行っていたサウンドとしてマニアの心を捉えた逸品。なお、Kristian WahlinはCeremonial OathのTomas JohanssonとともにDecollationにも参加している。DecollationについてはOsmoseレーベル特集の項を参照。 →Therion, Crystal Ageへ |
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Therion |
☆Beyond Sanctorum (Active Records CDATV23) '92
2nd。音質は若干(ほんと若干)向上してステップ・アップ。実質この作品から本格的なChristore Johnssonの北欧Symphonic
Death Metalが始まった。"Symphony of The Dead"におけるKey.と女性Vo.の使用とブラスト・ビートの交錯、オペラティックな女性Vo.を効果的に挿入した"Paths"が以後北欧Symphonic
Deathシーンの基礎となり計り知れない影響力を与えた。
なお、CDでは"Tyrants of The Damned"のBonus Trackあり。その他Cover
IllustrationはEx.GrotesqueのKristian
Wahlinであった。
☆Symphony Masses Ho Drakon Ho Megas (Megarock
Records MRR 002) '93 変な世界を確立した3rd。初期の傑作と言って良いだろう。べたっとした軽い音質がいかにもといった感じであるが、この作品は是非とも変態癖マニアは抑えておくべきアルバムだ。個人的にはTherionといえばこれが一押しである。この作品もCover IllustrationはEx.GrotesqueのKristian Wahlin。 |
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☆The Beauty in Black (Nuclear Blast NB 125-2) '94
4thに先駆けてリリースされたミニアルバム。Berlinで録音された。いきなりのオペラ的なシンフォニック曲"Arrival
of The Darkest Queen"の幕開けはショッキングであった。タイトル曲はBURRN!誌'95/10のChristofer
JohnssonのInterviewによると前作「Symphony Masses Ho Drakon Ho Megas」のために書かれたものであったがコマーシャル的すぎるのとオペラ・シンガーを雇うだけの予算がなかったため今回に持ち越した形になったと語っている。今作では予算がとれたため実現した模様だ。(^^;
音質も以前に比べると格段と向上したため最大限の効果を上げていると思う。メジャーへの第一歩として評価は高い。一方Death MetalマニアはTherionに見切り始めていたことも事実である。"The
Beauty in Black", "Evocation of Vovin"のソプラノVo.を担当しているのがClaudia
Maria Mokri。あのCeltic Frostの名作「Into The Pandemonium」のゲストVo.で参加していた人物である。なお、TherionはCeltic
Frostの「To Mega Therion」から拝借したとChristofer Johnssonが語っている。
→Celtic Frostへ
☆ Lepaca Klifoth (Nuclear Blast NB 127-2) '95
4th。「Lepaca Klifoth」はヘブライ語で「闇の意識、自然、宇宙への扉を開く」という意味だそうだ。Claudia
Maria Mokriはミニアルバムに収録されていた曲と"Black"に参加している。なお、この作品にはChristofer
Johnssonが敬愛するCeltic Frostのカヴァー"Sorrows
of The Moon"が収録されている。
☆Carbonized / Disharmonization (Foundation
2000 FDN 2006) '93 2nd。TherionのChristofer Johnsson、Ex.Entombed、Therionにも参加したLars Rosenberg、後にTherionに参加したPiotr Waerzeniukと今から思えば結果的にTherionの別プロジェクトと言って良いだろう。但し音楽性はTherionのようなシンフォニック性は薄く、ポジパン&New WaveにDeath的アプローチを取り入れていた妙なサウンドである。プロデュースはTomas Skogsberg、レコーディングはSunlight Studioにて行われ、クレジットによると3日で録音されている。 |
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☆At The Gates / Terminal Spirit Disease (Peaceville VILE
47 CD) '94
GrotesqueのTomas LindbergとAlf
Svenssonらによって結成された北欧メロディック・デスの先駆け的存在。この3rdではAlfはLetteringで協力しているが既に脱退している。安定した演奏が繰り広げられており、当時は随分と話題になった名作。時折入ってくる哀しげなアコースティック・ギターとYlva
WahlstedtのViolinの侘び寂びの世界は見事である。ラスト3曲は何故か客入りが寂しい(^^; Liveを収録している。なお、At
The Gatesは4thをリリースし喧嘩別れにて解散。
→The Crown, In
Flamesへ
Dark Tranquillity |
☆Trail of Life Dacayed (Guttural Records
番号無し) '92 彼らのデヴュー作でメキシコのGuttural Recordsからの1,000枚限定7inch EP。メロディック・デス・メタル黎明期にリアルタイムでたまたま入手できたが今となっては入手は残念ながらかなり困難であろう。Dark TranquillityはIn Flamesと関係が深く、Michael StanneがギターとBacking Vo.で、一時的にIn Flamesに在籍していたAnders Jivarp(Ds.)がいる。収録曲はSide A : Midwinter (Intro) 〜 Beyond Enlightenment、Side B : Void of Tranquillity。音質は言うまでもないが劣悪。勢い一発的なサウンドであるため、Dark Tranquillityのカルト・マニアだけにしかお薦めできない資料的作品。 |
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☆Of Chaos and Eternal Night (Spinefarm Records SPI 23CD)
'95
日本盤1stにボーナスとして収録されたミニ・アルバム。大分リズム隊が安定してきて成長していることが分かる作品だ。"Away,
Delight, Away"のギター・メロディーはまるでIron Maidenである。
☆The Gallery (Osmose Productions OPCDL 033) '96
Osmoseへ移籍しての2nd。10inch大きさの特殊パッケージでもリリースされ、それには"Sacred Reich"と"Bringer
of Torture"のBonus Tracksが入っている。この作品からMichael StanneがVo.になった。タイトル曲"The
Gallery", "...Of Melancholy Burning"がききどころか。Cover
IllustrationはKristian Wahlin。
☆Projector (Toy's Factory TFCK-87186) '99
Osmose ProductionsからCentury Mediaへ移籍後第1弾の4th。日本盤は初回限定スペシャル・パッケージとステッカーが封入されていた。Mikael
Stanneがスクリーム決別宣言したことでマニアの間では論議を醸し出したことでも有名。結局次作で優柔不断だったことが判明したが。(^^;
北欧独特の哀愁を醸し出している"There in"、女性Vo.を効果的に演出している"Undo
Control"は雰囲気抜群。また、作品全体がクリーンなイメージに覆われた大人の味わいが感じられるものであり、新たなファンへの開拓として成功していると思う。私は'99の来日公演を見に行ったが、残念ながら同じような曲調が並んでいたため中だるみが感じられLive慣れしていないことが印象に残っている。作品自体のクオリティにLiveが追いついていないのは事実であり、この辺がこれから大きく飛躍するかどうかがの鍵を握っているような気がする。
なお、この作品から参加しているKey.のMartin BrandstormはTiamatの'02/3の欧州Tourに参加した模様。Dark
Tranquillityよりも合っているかも?(^^;
☆Diabolique / Butterflies (Necropolis Records
NR044) '00 PercussionにてJaime Salazarが参加しているのでTFK絡みのコーナーに入れるべきであるが、ももが拒否したのでこちらに特別に追加掲載とする。(笑) Kristian Wahlinがg.&Vo.&Key.&ジャケットと大活躍しているDiabolicのミニ・アルバム。Gothic / New Waveよりのサウンド。"Losing You"なんかきいているとRideを思い出してしまったりして。ジャケット同様美しい音であるが、淡々としてBGMに流れてしまうような音なので、もう少し緩急が欲しい気がする。その点を除けばクオリティは高いよ。 |
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