EXIT...STAGE LEFT

Live : RUSH / PRIMUS
Market square arena (Indianapolis)
Sat. Mar. 26. 1994

これは1994年、同人誌「JACOB'S LADDER」の増刊
として発行されたRUSHのライブレポート改訂版です。
ネタとしては少々古いのですが、どうしても訂正して
おかなければならない1点が気になってしまい、改めて
      ホームページに載せることにしました。


ま・え・が・き

 実は今年(1994年)の3月25〜29日の3泊5日でRUSHを観て参りました。混乱と恍惚の中"Cut To The Chase"を聴いているとき突然、「今観なきゃ絶対見れない!」と半ば強迫観念的な思いに駆られました。しかも前座がまたもやPRIMUSというではありませんか!?仕事を辞め、次の仕事に就く間に休養していたのですが、この時間を利用しない手はナイ!と親の反対も押し切り、旅行会社に無理を言って1人で観て参りました。(本当に旅行会社の方には無理をさせてしまいました。感謝してます。)この本はそのレポートでございます。ライブというと「同じアホなら踊らにゃ損」タイプなのでいつも誰がこの曲で何をしてた、など記憶に殆ど留めていない状態ですが、かすかに残る記憶をたどってお送りしようと思います。

文責 Randy"もも”Bach
H6.12.19


 Market Square Arenaはインディアナポリスの古顔だ。地元のバスケットチームの事務所やマーチャンダイズの販売所が入っていて、地元の人々にはおなじみの場所だ。このような大会場が地元の人間に無駄なく利用され、愛されるケースは日本ではまだ定着していない。Jリーグがそのはしりとなるはずだが・・・。
 車社会の国だけあって駐車場もパーキングビルもデカい!きっと東京都庁舎1棟分が立つくらいの面積があるのではないだろうか?とにかく広い。
 1階にあたるレベルは、実は道路。道路に会場がまたがって建っているのだ。上へと伸びるエスカレーターに乗り、会場入口へ。
 私の座席はBOX-Wとあるので、看板通りの方向へ進む。カメラ/録音は勿論禁止なのだが、チケットもぎりのところではノーチェック。おいおい、大丈夫か?武道館の通路にも似た殺風景な廊下を通って、まず気持ちを落ち着かせるためにコーヒーを飲む。いよいよRUSHが観られる期待と、周りが外人だらけ(といっても、周りからすれば私が外人だが)の不安でドキドキしてた。落ち着いたところでマーチャン売場へ。
 T-シャツが4〜5種類、その他帽子、バッチ、ワッペン、日本じゃまず売られないだろーなーと思われる商品が、壁に所狭しと飾られている。本当なら全部欲しいところだったが、貧乏だったのと、言葉のギャップが怖いのとでプログラム1冊買うに留まる。(「パンフレット」ではなく「プログラム」です。私、コレで恥をかきました。^_^;)
 丁寧な案内のおねーさんに連れられて、自分の座席へ。なんとBOXというのはアリーナ座席ではないか!?道理で人が少なかったはずだ。多分、会場の規模としては武道館をひとまわり大きくした程度、アリーナといっても少し大きめの体育館ぐらいの広さだった。その代わりスタンド席が遙か上の方まで続いており、武道館の2階以上の怖さなのではないだろうかと思われる急傾斜(^_^;)。よく人が転がりそうだ。
 海外のコンサートを観るのは初めてなので、どんな変な奴が来るか、背の高い兄ちゃんに囲まれてステージが見えないのではないか、など懸念は多くあった。しかしアリーナの後ろの方は工事現場の足場のようなもので少し高くなっていて多少見やすくなっていた。いきなり「Primus Sucks!」と叫ぶ元気な人は居たが、クスリでラリった危なそうな人は居なかったようだ。他の観客は客入れの音楽ですでにノリノリ状態。ALICE IN CHAINSの"Them Bone"でバンギングやエアギターキめながら歩いてる楽しい人もいた。


PRIMUS〜僧侶漁船、再び出港〜

 客の入りは7〜8分目。ほぼ定刻通りスタート。インダストリアルなノイズで始まる"Blue-Collar Tweeker"がオープニングだった。日本でのオープニングアクトに対しての観客の視線は(私が観たことがあるライブに関しては)、醒めていることが多いけど、ここのお客はそうではなかった。前回のRUSHのツアーにも一緒に回っていたから、彼らにとってもうお馴染みのバンドなのかもしれない。アリーナにいた人はみんな立っていたし。
 やはりLesの人気は凄かった。彼独特のステップ(空気自転車?)やバカテク・ベースソロを決めると歓声が大きく上がっていた。
 PRIMUSの来日公演にも行ったが、あのノりやすいとは言い難いリズムに、なぜこうも体が動いてしまうのか不思議。マジックグルーヴ。グイグイ引っ張られてしまう。こういうリズム隊、大好きだ。
 その中でLerの情けなさそーなギターが笑いを誘っていた。本人にはきっとそのつもりはないのだろうが。
 Herbの抜群のリズムセンスがうかがえる短めのドラムソロを挟み、日本でも演奏されたK.CRIMSONの"Thela Hun Ginjeet"。Lesはここでアップライトベースに楽器を交換した。このオーディエンスの中でどれほどの人がこの曲を知っているのだろうか?CRIMSONってアメリカではそれほど有名ではないらしいから。ヘヴィでハマった演奏。続く"Sea Of Cheese"でもLesはアップライトを弾く。学生の頃はジャズバンドやスクールバンドでコントラバスをやっていたそうで、それなりにレッスンは受けたと思うが、なぜかインチキ臭く見えてしまうのはなぜだろう?あの不適な微笑みとステップのせいかもしれない。「緊張」という言葉を知らず。
 エンディングではこれまたやってるMETALLICAの"Master Of Puppets"のサワリ。大いに受ける。そこでほぼ30分のセットが終わった。足りんぞオラ!"Tommy The Cat"はどうした!?

PRIMUS SET LIST

Blue-Collar Tweekers

My Name Is Mud

Bob

Drum solo〜Thela Hun Ginjeet

Sea Of Cheese

American Life