私が前回のQueensrycheのLiveに行ったのは名作「Promised Land」リリース時の'95/3/20の中野サンプラザ、そう、あの忌まわしい地下鉄サリン事件が起こった日だった。実に12年ぶりの来日。本来'01/10にも来日する予定だったが、連続テロの影響などから結局公演が中止になった経緯もあり、バンドの性格／来日／社会情勢との関連が微妙にリンクしているのが怖いというか。今回は「Operation: Mindcrime II」リリースに伴っての良いタイミングの待望の来日と言っていいだろう。前日は寂しい入りだったとの情報で心配していたが、金曜日で会社帰りの人が多かったせいか、東京最終公演はほぼ満員の入りだったように思う。（２階の入り具合は不明）
ステージにはソファーが置いてあるもののその他は至ってシンプルなステージ。"I Remember Now"のSEが流れ「Operation: Mindcrime」が幕開け。Mike Stoneは目出し帽をかぶり、Geoff Tateはイラク反戦を掲げた殴り書きプラカードを持って登場。Geoff TateがDr.X役で革ロングコートを着て演技する様はMr.マリック状態。Mike Stoneは顔を露わにしたら今のCeltic FrostのTom G. Warriorを若くした感じ。(^^; Nicki役だったゲストの人は緊迫感のない体型で華がなかった(爆)。素人エキストラにも泣けたね。(^^;
Liveでは「Operation: Mindcrime」の楽曲が所々新しいアレンジになっていた。"Revolution Calling"のギター・イントロなどは最近のLiveのアレンジと同様であったが、"Electric Requiem"や"My Empty Room"が随分と変わっていて非常に興味深かった。"My Empty Room"でのツインリードが美しかった。これはLiveで証されたSister Maryの死因（洗脳による自殺だったことがちょっと衝撃）を挟んだ展開との関連性があるもしれないと思った。そのSister Mary役のPamela MooreはQueensrycheとの共演来日は初だったが、終始大活躍でこんなに出演するとは思わなかった。時々大人のメロドラマ一歩手前状態に陥るものの(^^; 両人とも歌が上手いので許す。演技面では"Eyes of A Stranger"でGeoff Tate自ら手を縛られたり縛られた事により高音Voiceが出にくかったりで突っ込みどころがあるものの(^^; よく転げ回りながらも歌う姿を見て、こういう事をやっているBandは他にいないよなぁ、とふと思ったり。Scott Rockenfieldをはじめ各人の演奏も安定しているし、これは良い意味でドラマ＆ミュージカル・メタルという新しいMetalのジャンルを確立したね。
久々の来日と言うこともあり、「Operation: Mindcrime」〜「Operation: Mindcrime II」完全版＋Best Hitsの３部構成のLiveを期待していたが、年齢的なところもあるのかダイジェスト版だった。ライティングは綺麗だったが、演技を注視して欲しいと思ったのか、予算の関係なのかバックドロップもVideo映像も無かった。アンコールでソファーが無くなると随分寂しくなる。(^^; もう少しなんとかなったような気がする。アンコールは他のアルバムの曲もききたかったな。とは言っても"The Needle Lies"はLiveで物凄く映える曲であり、"I'm American"、"The Hands"、"Murdere?"はゾクゾクしたね。
「Operation: Mindcrime II」の後半は時々声が埋もれてしまう状態になったが、ヘッドマイクであれだけの表現力のある歌声を聴かせる所は流石だね。
Pamela MooreとGeoff Tate、巨大化したとか言われているけれど私にとっては許容範囲内。みんな、あの傑作DVD「Live Evolution」見ていないのじゃないの？(^^;
