10月19日
渋谷 7th Floor

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Lars
Lars Hollmer
(acc.key.voice)
Yuriko
Yuriko Mukoujima
(vln.per.voice)
Hiromichi
Hiromichi Sakamoto
(cello.effects)


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「Hello again×4」という挨拶で舞台に上がったHollmer氏。向島さんが「Larsはスウェーデン人で、スウェーデン語を喋っていると思ってMCを聞かない人がいるみたいなんですけど、ちゃんと英語もしゃべります!」って紹介してるのに「Jag kan prata svenska också....」とスウェーデン語をしゃべり出す。お客さんの中にスウェーデン語を解する人(本物のスウェーデン人だったかも)がいて、スウェーデン語の会話が始まってしまいました。戸惑う向島さんはHollmer氏に一言。You have to speak English!!

 
英語モードに戻り、「ゆり子と演奏できて嬉しい。北海道の札幌と小樽でも演奏して、とても良かったよ。」とLars。
(追記:聞いた話では、男性はノルウェー人で、会話はスウェーデン語とノルウェー語(とっても似ている)で取り交わされたそうです。)

 1曲目"Simfågeldans"(向島さんは"水鳥ソング"と紹介してました)は3月のライブでもオープニングを飾った曲。思わず口ずさんでしまう単純明朗なメロディに二つの楽器が色々なダイナミズムをつけていく。興に乗ってきた向島さん、最後の方でキックで譜面をまき散らしてしまいました。鼻歌交じりの"Portaletyde"は、アコーディオンのアルペジオと美しいヴァイオリンのロングトーンの調和が素敵。じっと目を閉じて聴きいっていたい曲です。

 「メッチャ難しいの弾くぜ!2曲!」とのMC。「1曲目は、曲自体は難しくないんだけど、パフォーマンス的に難しい。」ときたらあれですね。前回";Doina"でやった楽器持ち替え(^_^)。(Hollmer氏は「一瞬のうちに地球の外に移動するぜ!」と言っていた気と思うが、私の耳はあてにならない。)ヴァイオリン一発目のパンチの効いた音がかっこいい!場所を入れ替わったり、ちょっかい出し合ったり、叫びあったり、観てる方も楽しかったけど、演奏してる人達が一番楽しんでいたことでしょう。



舞台袖でわちゃわちゃ
 「本当は次の曲が究極的に難しいんだ」と"Sväng Bättre"。スタジオ収録のアレンジは、むしろ呑気な曲ですが、メッチャ速いトラッド風のアレンジに変わっています。さすがの向島さんもこの曲には難儀しており、演奏中の冗談は無しでした。 

 Hollmer氏は座ってた椅子のきしむ音をキューキュー鳴らして、(その後もたまにキューキュー鳴らして遊んでいた)アコーディオンの排気音とまぜて変なインプロ(この部分、後でテープを聞いたら風にきしむ扉の音のように聞こえてビックリした)。そのまま"Höstvisa"の演奏を続け・・・マイクの高さが合わなかったようです(笑)。マイクの位置を固定し、気を取り直して演奏を続行。素朴なHollmerの歌声と、秋の青空のように澄んだ美しいヴァイオリンの音が曲を盛り上げます。"Boeves Psalm"は曲を大きく崩すことなく演奏。

 「ちょっと歩かないか?」と向島さん。"Franska"で前回同様に客席に進行しました、が、ところどころでヴァイオリンのシールドが引っ掛かってしまっていたようです。寂れたサーカスのBGMのような曲ですが、Hollmer氏は始終茶々を入れるし、途中で別の曲を弾き出すわ、舞台袖に引っ込んで積んであったドラムをたたき出すわで タダでは終わらない人達でした。何やってるんですか?

 ここでゲストのS氏こと坂本さんが登場しました。挨拶もそこそこに、スペーシーなインプロを始め、そのまま"Plinga"へ。Hollmer氏と向島さんは比較的原曲に近い演奏をし、坂本さんがギミック担当。チェロを弾いたり叩いたりした音にエフェクトをかけて、不思議な音を作り出し、とても効果的に曲を盛り上げていました。今まで聴いた"Plinga"では一番好きなアレンジかも。前回のSOLAでは低音が不気味な響きであまり楽しめませんでしたが、今日の演奏は音のバランスが良く、聴きやすかったです。

 次へのつなぎの曲は、弦楽器2人のエフェクターを通した不思議な音のなかに、Hollmer氏のメロディオンの旋律かぽつんと浮かび上がります。その余韻を残したまま"Quickstep"。この曲もHollmer氏と向島さんはバックを支える役に廻り、ここでついに坂本さんが大暴れ!シンバルで弦を擦っていたら、さっそく弦を切ってしまいました(^_^;)。他にも、あらぬところを弓で弾いたり、ギターのように手でかき鳴らしたり。グラインダーで火花を飛ばしていた時には、向島さんはステージの反対側へ避難して、踊りながら弾いてました(笑)。最後には坂本さんはチェロを逆さに持ってシンバルを石突きに刺し、楽器を上下させてガシャンガシャンと音を出してました。一体これは何の楽器?

 ここで10分休憩。坂本さんを初めて見た友人は「チェロの意味ないじゃん!」とウケてました。いやまったく。

問題のブツ

その使い道


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