9月24日
続きです。

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荻野和夫(key)上野朋洋(key)立岩潤三(dr)桑原重和(b) 不明瞭で申し訳ない。
3.Pochakaite Malko
 順調に事が進んでいればレコ発ライブになった今日、ジャケットが間に合わず、プロモーション色が強いライブになった。普段Pochakite Malko(以下ポチャ)に接する機会がない観客にも強烈にアピールして欲しい。

 ポチャが始まる前に、私はベースやドラムの音を警戒して右耳にティッシュを詰めて観ていた。ベースやドラムばかりきこえ、ピアノの旋律が聞こえてこないので、ちょっとティッシュをズラしてみたりした。それとも場所のせいかな?1曲目が終わった後、ステージ上のメンバー達から「モニターにキーボードの音ください」とのリクエスト続出。いやそれは、もしかして単にベースが大きいだけだと思うんですが(^_^;)。しかもドラムのモニターが死んでいたらしい。今までなら「そんなもんなくても続けろよー」と思っただろう。今日は「やっぱり聞こえないと訳わからなくなってしまうのだろうな」と思いながら観ていた。いくらサウンドチェックをしても本番でどう働くかわからないのだろう

 3.のホラー的な重さとピアノの美しい旋律の対比も綺麗だった。4.のあたりで音のバランスが良くなってきた。いつもながらKey2台の絡み合いは壮絶だ。どうやって息を合わせるんだろう。華麗なソロプレイよりもアンサンブルで押してくる曲の良さ。Univers Zeroでは「Ceux Du Dehors」が好きで、Happy Familyの1stにもうひと味欲しくて、Magmaのベースがたまらなく好みの人はチェックして吉。

09/24
Pochakaite Malko

1. Lanka
2. G -13
3. Funeral
4. 5th Element
5. 不整脈 (Fuseimyaku)


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4.Pochakaite Malko + Lars Hollmer
 メンバーに呼ばれてHollmer氏と、前回の公演に引き続きゲスト参加の伏見が登場。「去年一緒に演奏して楽しかった。今回のリハーサルで歌いすぎて喉を痛めた。」など言った後、即席講座を受けたポチャのメンバーにスウェーデン語の挨拶。

 "Spanska Trappan"とはマニアックな。この曲を演奏するのは私も当日まで知らなかった。アルバムで聞くと打ち込みリズムやKeyの音色が、今となっては古くさく感じてしまうが、今日の演奏はパワフルで完璧だ。ポチャとHollmer氏とのコミュニケーションが以前に比べて取れているようで、ステージ上のメンバー達には笑顔が見られる。Hollmer氏も楽しそうだ。

 "Satori"は「Kaka」だけでなく、1stにも収録されている結構古い小曲。Hollmer氏は「時の経つのが早いね」というMC。ここで荻野はピアニカに楽器を持ち替えた。アルバム以上の迫力で、もー演奏には文句ナシ。押しと引きの対比が絶妙。練習していたアクセントもばっちりだ。Hollmer氏は途中歌っていたがかなり辛そうだった。
 息と喉を整えたら"Ikarien"。前回同様ラジオヴァージョンだ。20分以上の展開だらけの曲だが、さすがに2回目の共演だけに安定感がある。分厚いキーボード群に隠れがちな伏見のギターもソロではじける。最後の方は崩れかかったがご愛敬だ。曲を殺すほどの問題ではない。今の高校生風(こう言った時点でもう歳だな)で言えば「ヤベーよこいつら!

 まったく私事だが、写真を撮るのに気を取られてしまい、演奏を集中して聴けたかと問われるならば、うん、と言えない。こんなに素晴らしい演奏だったのに(T_T)。


伏見蛍(g)
いつも扱いが小さいのでクローズアップ。
今回女性ファンが増えたようです。


Hollmerさんがこだわる「アイコンタクト」も
ちゃんと通じていたようです


Lars Hollmer熱演中



選手入場
Muratori & Daisuke Hanji


判治さん(vo)とHollmerさん。
新人プロレスラーと悪徳セコンド(笑)
 当然のアンコール。

 前回の来日ではJonという飛び道具?が用意されていたが、今回の飛び道具は重量級だ。メルコア(メルヘンチック・ハート・コア)バンド、ハンサム兄弟の判治大介(vo.)と、Primusをサクッとカヴァーしてしまう実力派、ジャックバドラのむらとり(Vo.G.)が短パン一枚で入場してきた。気合い十分。判治は柄の悪い内山君(タレントね)に似ているが本人の前では言えない。そんな彼らを招いて演奏するのは"Pappa"だった。硬派な「家庭のひび割れ」で唯一変態ヴォーカルが堪能できる迷曲。Hollmer氏の解説によると「パパァ〜アレ欲しいの〜これも欲しいの〜」と娘?がおねだりしている様子を書いたものだそうで、もしかして実話か(笑)。

 歌はゲスト二人とHollmer氏の掛け合いだ。喉を痛めているHollmer氏をかばってゲストのパートが少し増えていた気がする。でもスウェーデン語を短時間で覚えるのは無理だよね。ゲスト2人はもっと飛んだり跳ねたりダイブしたりかと構えていたが、客層に配慮したのか抑えめのアクション。しかし判治は首から下げていたでっかい数珠輪をHollmer氏のキーボードに飛ばしてしまう。これにはHollmer氏も少し困った様子(笑ってたけど)。演奏の方は速いユニゾンを決めまくったり、ギターがすごくいいトーンを出しているのに、フロントを見るとどうしても笑いの方が(^_^;)。

 リハーサルで判治は「曲が終わったら、キーボードを全部蹴り倒しますのでよろしく」と言っていたが、蹴り倒さずに無事終了。最後にむらとりが空中バック転をして舞台を締めた。どうせならこの二人にはHollmer氏にメンタンきって欲しかった。
 アヴァンギャルドとハ−ドコアのクロスオーヴァーはJohn Zorn周辺ですでに起こっていることだが、このクロスオーヴァーはどうだろうか。賛否両論だろうが、個人的にはかなり(笑いの)ツボに入った。しかしJonやハンサム兄弟を動員してもまだまだSamlaのおかしさは語りきられていない。あらためてSamlaの奥深さとアホさに感心する。


 再度のアンコールがかかる。出てきて挨拶しただけだったが、「また会いましょう」と言っていた。それはきっとSOLA The Global Homeの事に違いない。


無駄にやかましい歌と無駄に上手い演奏がおりなす
ハードでかつおまぬけな世界

09/24
Pochakaite Malko with Lars Hollmer:

1. Spanska Trappan
2. Satori
3. Ikarien
--アンコール−−
4. Pappa


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 ライブが終わった後Hollmer氏に喉の調子を尋ねると、やはりかなり調子が悪そうだった。が、すでに手にはビールとパイプが。煙草を止めれば軽減するんじゃなかろうか?(爆)

 その後スタパ内で打ち上げが行われた。前回の公演でオパビニア(トリオ・ロス・オパビノス)に参加していた鬼怒を見て、彼を大変気に入っていたHollmer氏、二人して結構マニアックなバンドの話で盛り上がっていた。ろじぇばんど?




みんなで唄おう!


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