BOOKS 02

☆AERA '04.2.2(No.5)、AERA in ROCK(アエラ臨時増刊No.10 2/25号)
 まずは「AERA '04.2.2(No.5)」。約1年寝かし、皆が忘れかけたときに思い起こさせるために紹介。決して見せしめではないと前もって断りをしておく。(笑) 題して「日本で蘇るプログレ」。編集部の大鹿氏がかなりのプログレ病のためか、一般紙の中にあって的確な文章であるのが興味深い。私は90125 Yes世代のため、プログレは70年代末に絶滅、いま日本で息を吹き返しつつある、と書かれてあっても自分では最初から現在まで勝手に盛り上がっているのでピンと来ないのであるが。(^^;
 記事は銀座のプログバーの紹介から始まる。ちょっと私は怖くて行けない場所であるが(笑)、写真に写っている人達、Live会場でよく見る顔だったりする。t氏の幸せそうに手を挙げている姿が眩しい。(^^; (^^;その他鬼怒氏の憩いの場所、江古田の「フライング・ティーポット」は私も1年に数回は足を運ぶ機会がある。Liveや個展なども開かれるつくろげるお店である。ここは近所にあったら暇があれば通いたいと思わせる空間だ。高円寺の喫茶「プログレ」は一度は行ってみようと思っているがまだ行けていない。
 大鹿氏はこの記事中、家族が増えて高額廃盤を手放したことを後悔し、プログレ精進への決意を固めているのが他人事ながら心配だ。G.S.MやM田氏が登場して締めくくっているところが我が家の永久保存版の決定打となった。(^^;
 次。Jimmy Pageの半開き社会の窓(死語?)が印象的な表紙の(^^; AERA in ROCK(アエラ臨時増刊No.10 2/25号)。これはもっと一般大衆へ向けての増刊号であるが、30代以上のロック患者向けにとっては読み応えのある記事が満載だ。
 エピソードが興味深いPennie Smith写真館、Joe Strummerのフォトがとても良いね。
 伝説の初来日徹底再現Led Zeppelin。牛乳瓶を持っているPlantの写真も凄いが、演奏以外のエピソード、G'n'Rも太刀打ちできませんな。
 奥田秀朗氏の終わったなーPage & Plant 1996記事。'96に'70sロックおやじが大勢引退したが、そこで引退しなかった人達は死ななきゃ治らないのでしょうか。(笑)
 ロック女子覆面座談会。私も同世代なので'80s Rockは良かったと思います、ハイ。(^^;
 ミュージシャン血風名珍語録。マイケル・シェンカー「アル中だと思って入院していたが、思い込みだった。...もう、言う事ありません。(^^;
 Kensoの清水氏の熱血記事「名盤と名ギター」読みながらアルバムききましょう。新たな世界が見えてくる!?
 メロトロンで人生が変わってしまった人々。プログレのために会社を辞めてイタリアへ移住し20年。奥様もイタリア人という鋼の筋が入っちゃっている人。全てPFMが悪いのです。(^^;
 来日ロッカーの心強き”タニマチ”。梅干しから納豆まで平らげるリチャード・(ぷー)・シンクレアさん。やっぱり声と性格が良い人なんですね。今後も少々の事には大目に見て温かく見守ってあげましょう。(^^;
 ...という訳で、どれだけCD集めれば、満足できるの?いつまで音楽雑誌読めば、ロック魂が分かるの?....って痛いところつかれたと思っているアナタにお薦め。
どっかで観た人達↑
AERA '04.2.2(No.5)


AERA in ROCK

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☆LONDON 1975(堀家美沙子・著 Happy Company・製作)
 堀家美沙子さんのプライヴェイト本「LONDON 1975」。1975年の1年間、Camelを追っかける目的で渡英し、その傍らLondonで行われたロック・コンサート(主にプログレ)へ片っ端から通い詰めた結果による克明に綴った究極/驚愕のプログレ日記である。当時の状況から、日本人でしかもロックにスポットを当ててコンサートを沢山見ることができた人はほんの一握りだったと思う。この貴重な記録の数々の前に読み始めたら止まらない内容の濃さであった。ライヴの臨場感、会場周辺や当時のイギリスの雰囲気、Camelが人気の頂点に上り詰めていくその瞬間に立ち会っているところがとても良く書かれていて非常に興味深い。'75と言えばプログレッシヴ・ロックが出揃い、最も活発を極めていた時期であり、また、それでいて最後の栄華を誇っていた時期でもある。正直で素朴な感想、愛情が込められたLive Reportが自然なスタンスで書かれていて雰囲気良し。カタカナ表記にこだわりがあるところも良し。掲載されているReportはRenaissance, Caravan, Argent, Genesis, Hatfield and The North, Camel, John Cale, Fripp & Eno, Henry Cow & Robert Wyatt, Rick Wakeman, Greenslade, Reading Festival, Van der Graaf Generator, Gong, Gentle Giant, Roxy Music, Curved Air, Jean-Luc Ponty, Banco, Brand X...もう大変な内容だ!これを読みながら当時のブリティッシュ・シーンや当時のLive音源をききながら思いを巡らすファンがいるであろう。後世まで語り継がれるべき非常に貴重な記録である。一言、羨ましい!


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☆VOIVON (magie noire 別冊 1990年刊多分もう入手不可能だと思われ
 もも、思い出の一冊シリーズ(つ、続くんですか?)
 もう10年以上前の本なんですね(汗)。同人サークルmagie noireが発行した渾身のVoiVodオンリー本。コレがなければ、私はVoi Vodページを書くことは出来なかったでしょう。ぼいたにか笑事典付き。
 日本の少年少女がヘヴィーメタルという音楽に触れる際、避けて通ることが出来ないのがBurrn!誌です。しかしこのサークルに出会って「B!誌の情報に頼ってばかりでは、面白い音楽に会えるとは限らない」と知りました。B!誌が悪い訳じゃないですが、B!誌編集部の趣味と情報が私の嗜好とズレ始めていたので、同人誌やファンジンに流れていったのは当然だったのかもしれません。
 当時としてはまだメジャーではなかったバンド(Sepultura, Pantera, Soundgarden , Candlemass , Sacred Riech etc...)を漫画で取り上げていたサークルで、なんといってもVoi Vodをメインに持ってきていたのが特徴的。私は、MetallicaやMegadethをちゃんと聴く前の段階でMagie noire #1にてカナダの奇天烈バンドVoi Vodを知り、スラッシュメタルにハマりました。その後遺症を今でも引きずっている気がします(^_^;)。音楽のみならず、私の絵はぼいびーさんの影響が強いです。
 個人的にもお世話になったことがあるJR智子さんとぼいびー瞳さんのO姉妹、今何してるんだろうとGoogleで検索をしたら、発見してしまいました。相変わらずナイスな文章を書かれております。
Fake Purple(ビスクドールとか、とにかく人形のHPです)

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☆The Encyclopedia of Swedish Hard Rock and Heavy Metal Volume II
(Premium Publishing : ISBN 91-89136-13-6)

 とうとう出たSwedish HR/HM集成第2弾!'96からSwedish HR/HMはますます人脈が混沌化する中、Vol.2は永久にリリースできないのではないかと一部のマニアが心配する中?よくぞここまで!といった内容で本当に出てしまった。はっきりいって快挙。Janne Starkのライフ・ワークの血と汗と涙の結晶である。彼の出版に寄せての解説が涙を誘うので一部紹介する。
 『もうこの辺でやめよう!』と言わなければならないポイントは必ず来る。私の場合も、フラストレーションが爆発し、半分絶望的に『やめよう』と泣きがはいることとなった。私と出版社は、まず発売日を設定し、そこから逆算して最終の締め切り日を設けた。私は、前作が印刷されると同時に、次の本の出版に向けて資料の収集を始めた。(中略)ファンが貪欲で『全て』を望むことは判っていても、いつかは作業をストップさせなければならない。」
 ・・・・まさに名言の数々。こういう人がいる限りHR/HMシーンは安泰である。
 今回Janneはレイアウトも手がけたらしく、Black Metalの紹介の項のバックは真っ黒というのが笑えた。(^^; あと、この本のポイントは前作でもそうであったが、わざとショボイジャケット&しょぼいフォト&レア度の高い作品を写真で厳選しているところであろうか。(^^; しかし何と言っても特筆するべきところは人脈である。本当にこの本がなければ判らないことが多い。Black Metalの連中は他のBandでは別名だったりするのがザラなので。本を見ながら自分のライブラリを見て狂喜乱舞するマニアの姿が目に浮かぶ。私だってそうだ。Black Metalのメンバーの他のバンドの素顔写真のフォトを確認し、髪&骨格が似ているから間違いないだろう!....と秋の夜長を楽しく過ごせること請け合いだ。正にSwedish HR/HMの聖書である。
 きっとOverdriveやLocomotive Breathのバンドのメンバーの方が相当楽だったのに違いないが、何故に彼はこの棘の道を歩んでいったのか....単に好きなんだろうね。(^^;
 なお、Vol.1で紹介されていたBandで特に変更のないものは今回掲載されていないので、必然的にVol.1も手放せない。個人的にはこれで良いと思う。また、この本にはまたもやBonus CDが付いており、Swedish HR/HMマニアが卒倒するマテリアルが収録。借金してでも入手せよ。

 詳細は下記:
http://www.algonet.se/~stark

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☆「自殺志願」岸田恋 (講談社コミックスP420)
 もも、思い出の一冊。
 高校生か専門に通っていた頃「ホラーハウス」(ちょっとうろ覚え)というホラー漫画雑誌に、「ハートビートシリーズ」という名で描かれた4作の読み切りを集めたもの。モデルになっているロックバンドに非常に忠実なキャラ作りは、一種の同人誌ノリ感じます。しかしこの人、絵も話もしっかりしているので特にロックを聴かない人でも楽しめたんじゃないかなぁ。タイトルの作品は勿論Ozzyがモデルです。主人公のWizはOzzyとは似ても似つかない美形さんでしたけど(笑)。
 同じ頃、私はコミケってところに通ってました。たまたま買った同人誌に岸田さんが参加してまして、Joe Satorianiについてペンをふるっていました。同人誌には、正直言って絵がうまくない人でも「愛さえあれば!」と勢いで作ってる本があります。(愛があるのは結構なんだけど、文章だけではいけないのかな?と思ったり<--って人のこと言えない。)件の同人誌は正にそんな感じの人もいましたから、すでにプロで活躍していた岸田さんの絵は際だっていました。いい意味で描きこまない髪の毛の描き方など、今でも憧れです(^_^)。

彼女のHP:A NOUS LA LIBERTE

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☆Heavy Metal Guide Book Vol.1
 1985年にドレミ楽譜出版社より出ていたB級、C級(極一部A級)Metalを輸入盤中心にまとめた画期的な企画。私はこの本で随分と勉強させてもらった。今見ても新鮮である。今となっては信じる人はいないが有島博志氏が異様な熱意を持って取り組んでいた。'80s初期〜中期のインディーズMetalシーンを当時の視点で捉えている本としては私はイチ押ししたい。実際たいした事書いていないし、サウンドの内容をまったく書いていないのもあるが、そんな些細な事もはね除けるぐらいの情熱がヒシヒシと感じられる。また、酷いジャケットをオールカラーで掲載した勇気さを買いたい。そんなC級Z級ジャケット群を整理し、なんとなく統一性がとれているような掲載の仕方もGreat。Metal魂を充分に知り尽くした人達の情熱がこの本には注がれている。最後に、この企画をプロデュースした牧野氏の言葉がマニアの共感を得るものと思われるので掲載しておく。その後Vol.2はまだ出版されていないらしい。
 イラストレーション・デザイン共に恐ろしく完成度が低く、思わず絶句してしまうのも決して少なくありませんが、それ故の凄みというか、なりふり構わない姿勢から迸る計算外のパワーには、唯々圧倒されるばかりでした。これらのオドロオドロしい《海外版魑魅魍魎百鬼夜行図》とも言うべきジャケット群は、音の過激さを視覚化することにおいても競いあっているかの様でした。・・・中略・・・辛辣な表現ですが、本書に掲載したアルバムの大部分は時代と共に語り継がれることなく消え去る運命にあります。それでもこのアルバム群から今現在も放射され続けるエナジーを何とか形に残したい。全アルバムに関しての音の保存は不可能でもこの熱気を多くの人に感じてもらいたい。そんな単純な衝動が発端となってこの本を制作するに至りました。


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☆FM fan 1984 No.10・11
 この表紙見て涙する人、永久保存版にしている人いたら、多分私と同じ音楽人生を歩んでいるに違いない。それ程このNo.10,11には人生を大きく左右した特集が組まれていた。No.10のFootlooseジャケット表紙号は「イギリス・プログレッシブ・ロックの系譜」特集。No.11のChicagoジャケット表紙号は「ヘビー・メタル&ハード・ロック」特集。特にNo.10の衝撃度は当時東北の片田舎に住んでいた私には大きかった。だいたいのプログレは網羅していたと思っていた矢先の当時の商業誌としては異例のカンタベリーまで深く掘り下げた特集であった。プログレは深くて広かった。しかも田舎では入手困難な輸入盤やらこの世界では避けて通れない「廃盤」の文字が踊っていた。コレが今もトラウマになっているのか、「見たときに買え!」「無理なまでの過剰購入」に至っており、現在まで貧乏街道まっしぐら。私と同じ境遇の人いるよね?ね?


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☆Si-Wan Catalog 1989〜1999
 韓国のプログレ再発レーベルSi-Wanのカタログです。イタリアの作品を中心に日本で言えばKingのユーロ・コレクションのような品揃えです。既に廃盤の物もあるようですが、ユーロ基本アイテム(約300枚)が揃っているのでハングルと相俟って(^^;見応え有ります。
 ちなみにこのカタログで掲載されている作品のうち私は133枚持っていましたが、これってユーロ・ファンとして普通レベルと捉えてよろしいでしょうか?(Thanx! Mr.Chul)

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☆NWOBHM - by disk union
 これ、多分'93頃のものです。手作りのチラシに毛が生えたような感じで、unionでMetal CD買ったついでにもらった記憶があります。
 で、久々に見てみたら、涙ぐましい努力で一生懸命ワープロ+手書き追加の苦労が読みとれる内容で、失笑一歩手前の何とも言えない良さが滲み出ていて、頑張って欲しいなぁ、今何やっているのだろうなぁNAGAHAMAさん?と思いました。
 普通NWOBHMについて語るのに'55の黒人によるR&Bから書き始めるかぁ?なんか凄いです。(^^;
当時まで語られてきたHMの歴史を雑誌の記事を参考にして作ったという感じで、あの記事から持ってきているなーとか思うのが多々あるのは事実なのですが、純粋さを買いたいです。今、この手の記事読む事無くなりましたね。って今こういう記事書いても笑われるだけかな?オレ好きなんだけどもね。
 あと個人的に面白かったのは「NWOBHM期のレコード会社」のロードランナー、モーソレイムの「3日でレコーディングさせ、一週間後には完成させる」という爆笑物の紹介。それと「バンド名の意味」。これ、本当に直訳なんだもん。安っぽくて良いね。正にNWOBHM的だね。

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☆Dawn Breaker issue 5
 00/4/21のGod DethronedのLiveの時に買いました。この辺のシーンで売られるファンジンはゴア、グラインド、ハード・コア等々ぐしゃぐしゃで知らないバンドが殆ど占めているかと期待していた事もありますが(笑)、意外にまとも?な構成で初めは拍子抜けしました。しかし、よくよく読んでみると丁寧なレビューやインタビューなど至れり尽くせりの内容であることが分かりました。特にファンジンならではのインタビュー記事は楽しませていただきました。「1999 Best Extreme Metal Album Selection」はエクストリームというよりも、まっとうなアルバムが多くランクインしているように思いました。
 ちなみに「ブラック・メタル基本中の基本25枚」のうち、私はその中で現在19枚しか所有していませんでした。2〜3枚は人にあげちゃったり売っちゃったりした記憶があります。ブラック・メタラー失格です。(^^;;;



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