No Return

もう後には戻れない．．．。

　'89にフランスで結成。オリジナル・メンバーはLaurent Jnaut(b), Phil Ordon (Vo.), Didier le Baron(ds.), Eric le Baron(g), Alain Clement(g)。'90に1st「Psychological Torment」をリリース。一部に熱狂的なマニアがいるスイスのTechnical Thrashの雄、Ex.CoronerのDs.、Marquis Markyがプロデューサーだったため、コアなファンに知れ渡ることになった。'91にフロリダのTampaにてかの有名なMorrisoundにて2nd「Contaminations Rises」をリリース。CoronerもエンジニアとしてTom Morrisを起用したことがあるため、そう言った繋がりがあったと推測される。シーンもその間に大分変わり多くのマニアがNo Returnの存在を忘れかけた頃、ひっそりと'95に3rdをリリース。彼らの最高傑作となるものの入荷数が限られていたためか、一握りのマニアの耳にしか届かないと言う悲劇的な状況になった。よってこれ以後闇に葬られてしまったかに思われた。'00に何の前触れもなく突然作品を発見。狂喜乱舞したのは言うまでもない。早速彼らのwebへアクセスしたところ、いつの間にやら'97にMini CDをリリースしていたことが判明。日本に入荷していたの？何はともあれ相も変わらず元気な姿を見せてくれたことは大変嬉しい。

(2002,02,18：追記)　謎のメールが来ました。
>>NEW SIGNINGS:
>>NO RETURN, french Thrash Metallers, were just signed to Nuclear Blast!
よかったですね。

詳細は下記：
http://www.noreturn-web.com

☆Psychological Torment (Wotre Music Distribution WMD 772089) '90
　1st。プロデュースがあのEx.CoronerのMarquis Markyだったので当時飛びついて入手。当時の時流からDeath化一歩手前のThrash Metalである。Slayer〜Sodom〜Coroner系のダークな部分がDeathスレスレの所で良い作用をしており、力作といえる。

☆Contamination Rises (Fnac Music 592043) '91
　2nd。Thrashマニアの心配をよそにジャケットからも分かるように見事にDeath化。(笑) しかも、森サウンドなので例のDeath特有の音質となった。(^^;

☆Seasons of Soul (Wotre Music 122 131 WM 330) '95
　3rd。Baron兄弟？のEric le Baron(g)とPhil Ordon (Vo.)が脱退。代わりにTanguy(Vo.)が加入。起死回生のモダンなアプローチで他とは違うと見せつけたThrash。血管が切れるほど狂おしい作品。名作。

☆Self Mutilation (Kodiak Records K.O.D. 002) '00
　長い間沈黙していたため、てっきり消滅していたと思っていたが（実際'97にもMini CDだしていたらしいが、見たこと無い．．．。(;_;)）見事に復活！Osmose社のメンバーが在籍するCarnival in Coalに続いてNo ReturnがKodiakのCD No.２番であった。フランスだし納得。詳しいメンバークレジットがないため不明な部分が多いが、Steeve(Vo.)とMalko(Key.)が現在のメンバーのようである。コンパクトにまとめながらも怒濤に過ぎ去っていくスラッシーな展開はOld ThrasherからFear Factoryをきく若造まで納得できる内容。彼らは筋金入りである。

☆Machinery (Nuclear Blast NB 452-2) '02
　待望のNew。以前突然舞い込んできた謎のメールの通りNuclear Blastからのリリースとなった。おめでとう。
　今作も気持ちよいぐらいに突っ走るモダン激烈Thrashの力作である。演奏も安定しているので安心してきける。この作品には正規メンバーとしてベース・プレイヤーが不在であったが、Webの最新Newsによれば後任が見つかった模様だ。なお、Deatnの「Human」に収録されている"Secret Face"のカヴァーを収録している。大胆にサンプリング・シンセサイザーを導入しながらもThrashの本質を見失っていないなかなかの曲に仕上がっている。デス声嫌いのももが気持ちよく聞けてしまいました。