Kirkelig Kulturverksted
シルケリグ・クルチュールヴェルクスタ
なんなんだ、このカタカナは!?と言わないでくださいね。Kirkelig Kulturverkstedと書いてシルケリグ・クルチュールヴェルクスタ。「教会の文化工房」という意味を持つ最もノルウェー的なレーベルの事を指します。ノルウェー語を主体としたクラシカルなTradを現代的で時にはアヴァンギャルドなアレンジできせてくれる新鋭レーベルです。宗教には興味はないのですが、ここのレーベルからリリースされる作品はクオリティーが高いのでTradファンは注目しています。国内発売元はオーマガトキが行っていますので、比較的入手は簡単だと思います。リリース数も200枚を超えており、かなりあるのですが、私が入手した中でこれは!というものを紹介してみたいと思います。
詳細は下記。でもNorway語ですぜ。(^_^;
http://www.kkv.no参考文献:
Garden Shed Vol.8,9,18,34
オーマガトキ広告
(レーベル番号順に並べています)
☆Agnus Buen Garnas / Draumkvedet (Kirkelig Kulturverksted FXCD
50) '92
孤高の1枚。40分以上の1曲のみ収録。全く展開しない山なし谷なしの音楽。根つめてきくと大変です。寝る前にきくとよろしいかも?
☆Skruk & The New Orleans Gospel Choir / Living Gospel
(Kirkelig Kulturverksted FXCD 90) '89
Trad&合唱グループ。Live盤。すんばらしい出来ですね。温かなオルガンが鳴り響く古風な音といい、人の声といい文句のつけようがないですわ。
☆Kari Bremnes / Losrivelse (Kirkelig Kulturverksted FXCD 123)
'93
曲ごとにノルウェーの画家Munchの挿絵があって楽しみながらきくことができます。タイトで都会派Pops。Ketil
Bjornstadのクレジットあり。来日もしました。
☆Ketil Bjornstad ・ Erik Hillestad / Messe for en Saret Jord (Kirkelig Kulturverksted FXCD 112) '92 私はこの作品でKirkelig Kulturverkstedレーベルにハマった。現代音楽とTradが互いに融合し、見事に昇華した大傑作アルバム。混声合唱と美しい女性Vo.がこの世の喧騒さを忘れさせてくれる。シリアスでクラシカル・シンフォとしても一級品。このレーベルを代表する音。一度は触れていただきたい音である。この機会に久々にきいてみたが、やっぱり凄く良いね。 ☆Karoline Kruger / Fuglehjerte (Kirkelig Kulturverksted FXCD 130) '93 アダルトなPopsですが、バックの演奏が心地よいです。気品が高い作品 ☆Silje Vige / Alle Mine Tankar (Kirkelig Kulturverksted FXCD 137) '94 少女の揺れ動く心を描いたデビュー作。Pops。幼いVoiceが好きな方はおすすめ。 ☆Lynni Treekrem / Haugtussa (Kirkelig Kulturverksted FXCD 159) '95 Ketil BjornstadとErik Hillestadとくりゃデフォルト。女性Vo.がとても心地好い。傑作。 ☆Iver Kleive og Knut Reiersrud / Himmelskip (Kirkelig Kulturverksted FXCD 163) '96 このレーベルではお馴染みのIver KleiveのオルガンとKnut Reiersrudによる厳かな音楽。Gary Mooreのような泣きのギターと落ち着いた深遠なオルガンと相まって私はとても感動したのですが、いきなりカントリー・ブルース・ギターが入ってきたりもするので評価が分かれる作品かもしれません。Hard Rockの泣きの部分に惹かれてプログレに入門した?人がきくと確実に心をヒットすること間違いなし! |
Messe for en Saret Jord Silje Vige / Alle Mine Tankar |
☆Fredlos/Dylan pa Norsk ☆Carola / Blott en Dag (Kirkelig Kulturverksted FXCD 204)
'98 |
Carola / Blott en Dag |
Farmers Market |
☆Stian Carstensen Farmers Market / same (Bomba Records BOM
22119) '00
Kirkelig Kulturverkstedからではないが、ついでに載せる(笑)。
ドイツのWinter & Winterからのリリース。豪華特殊パッケージの3rd。2ndに比べると随分と大人しい印象であるが、テクノ・リズムとブルガリア、ジプシー、バルカン音楽等異種混合が実は激化。もはやジャンル不能のレベルに言っている作品と思われる。"Les
Paul, More John"なんかZep/Kingston Wallファンも必聴。"Some fag
Rag"の楽しさは随一。"Ornamental Boogie", "Trifonov's
5th"の恐ろしいまでのオリンピック並みのリズム感覚は兄貴系の皆さんにもお勧め。Liveの前半は3rdを中心に行われたような気がする。
なお、来日公演の際、Farmers MarketのCDを買うとWinter & Winterのカタログが貰えたのであるが、これが凄くレアな上に丁寧な大型カタログで知らないまま過ごしていた方が良かった(T_T)と思えるような充実した内容であった。いやぁ、しかし実に来日公演は凄まじかった。特にギターのおっさんの声の良さ(笑)、Stian
Carstensenの神業的な指捌き、1人ダブルサックスおじさん、Ds./Per.の驚異的なリズム感覚、風貌はMetalながらも一番まとも?なベースの兄ちゃん、空前絶後の反射神経、しかも余裕でメンバー全員笑いながらの演奏...。私は音楽の本質をここに見た。しかも彼らLive終わったら客が退く前に会場で打ち上げ始めていたぞ。(^^;
CDも元々入手できなかった人が多数の状況下(苦笑)、飛ぶように売れまくっていたのは当然と言えば当然だ。
☆Stian Carstensen / Backwards into The
Backwoods (Winter & Winter 910 087-2) '04
GW中の神戸出張の際、入荷したてのホヤホヤ状態で中華街にあるリズムキングスでゲットしたFarmers Marketの中心人物Stian
Carstensenのソロ作品。前作も名義は彼のクレジットの他にFarmers Marketの記述があったため、これは初ソロと思われる。但し、Farmars
MarketのメンバーのDs.、Jarle Vespestadが参加している。この作品はOsloで毎年秋に行われるUltima
Fes.ために書かれたものらしい。
オープニングの"Dimitri's Polynesian Vacation"から面白いリズムの組み合わせで引き込まれる。"Death
of a Neutered Choir Boy"は何故かBondage Fruitの1stを思い出してしまうような曲であった。タイトル曲の小曲"Backwards
into The Backwoods"はBanjoと軽快なDs.が小気味良い。"Solo Improvisation
No. II〜III"のアコーディオンはLars Hollmerのソロを思い起こさせるような美しい曲。"Vlad
Tape's Two-Step"は後半の高速フレーズがLiveで盛り上がりそう。
Farmers Marketと異なり、力業的に押しまくる展開は少なく、きついギャグも無しといった点でソロ作品と言って良いのかも。(^^;
なお、Farmers Marketは'04/6に奇跡の再来日公演を行う。昼公演を含む3公演はプログラムが全く異なるらしく、今から期待が大きく膨らむ。私は勿論全公演参戦予定。
詳細は下記:
http://www.winterandwinter.com/
その他の重要参考サイト。ここは日本語の北欧アヴァンギャルド/現代音楽の最高峰のサイトと思われる。Farmars MarketからSupersilent(下記参照)など人脈、音楽的背景など深く追求した究極サイトである。
http://www.grinningtroll.com/
Speed/Balkan/Boogie |
Musikk fra Hybridene |
SCFM/same |
Backwards into The Backwoods |
☆Supersilent
/ 6 (Rune Grammofon RCD 2029) '03
Kirkelig Kulturverkstedではないが参考としてここに掲載。
Farmers MarketのDs.のJarle Vespestadが参加しているSupersilentの6th。なかなか店頭で発見するすべを知らなかったため半年ぐらい前にネットで入手した。
内ジャケは真っ白でミュージシャンのクレジットも無く、曲名は今まで一貫しているように"6.1", "6.2"
..., "6.6"となっていて無愛想(^^;。Norwayの暗部を覗いてしまったような音。"6.3"、ノイズの壮大なスケールで迫る"6.5"は怖いなぁ。(^^;
心を無にしてきくと面白いのであろうが、今の私にとっては難解なサウンドというイメージで体を通り過ぎてしまった。但し"6.6"は澄み切った美しさを感じた。数年後またチャレンジしてみようと思う。
詳細は下記:
http://www.runegrammofon.com