2006年3月31日の日記(最近の収穫)


 
いろんなWeb徘徊しているけれど、なんか最近は自力で驚愕の音源を発掘している人が少なくなって寂しいね。どっかからの情報を元にして購入している人が多すぎてワクワクしないよ。で、そう言うお前の方はどうなんだって?はい、私は某店のワールド系コーナーに時折訳の分からないものが入荷しているのでコソコソ入手しているのだが、誰も話題にしてくれないので私が感想書くしかないか、と重い腰を上げることにする。


☆Personlighetsklyvning / same (Death Omen Rec. DOR004-2 3) '00
私はTechnical Thrash/Progressive Metal系や所謂白塗りパンダBlack Metal系が大好きなのだが、それの全てを満足した驚愕のアルバムが発掘されたので紹介しておく。レコーディング時期は'99秋頃のようなので'00年初頭にリリースされた物だと思われるが、これが凄いのなんの!メンバーの風貌は完全にブラック・メタラーなのであるが、音楽的教育を確実に受けたような超絶テク、Watchtower/Electrocution 250/Spiral Architect級。そんな壮絶な演奏の隙間からNorwegian Black Metal風絶叫&呻きVo.。特に3曲目"Rotvalska"の4:20過ぎ、7弦ギターと6弦ベースのユニゾン7連リフがブレイクした瞬間の「ぎゅわぁぁ...。イーヒィッ!!」の声に私はぞっこんだ。何が彼らをそうさせてしまったのか?首を傾げたくなるのも束の間、この絶妙な対比による音の前にどうでも良い気持ちになってしまう。私から出る答えは、良いものは良い。これだけだ。モンスター的な作品の完全KO。ジャイアント・エラーなのか、世紀の大傑作か判断は他の人に任せたい。


左はリーダー(らしい)Mo:rker


☆Wakha / Makein Mushkil(Legend East Productions LEP 0022110-2 3) '02
これは某通販で適当に買った飛んでもない物。モロッコのバンドらしいが詳しいクレジットがないためよく知らない。Web検索かけてみても全くひっかからないし。どっちがバンド名でアルバムタイトルかもわかんない。(笑)ライナーによるとアマチュア時代からヨーロッパ地中海方面のミュージシャンとの共演で腕を磨いていたらしいが、そこに強烈な個性を持ったVo.が加入することによりPorg.リスナー向けへ思いっきり接近。アラビア音階を駆使したエンドレスでハイパーなリズム感覚から突如オペラティックに歌い上げる、アジデバフのVo.が素晴らしい。まるでBancoのジャコモおじさんがアラビア海峡を越えてアフリカへ旅立ったような聖なる声とKingston Wall級の落ちるようで落ちない上昇気流のような鬼気迫るプレイの連発に息が止まる思いだ。残念ながら組曲形式になっており、CDのカウンターが1でiTunesにぶち込んで聴くには大変だが、一度再生ボタンを押して聴き出したら止まらない、まるでMagmaの燃えたぎるような演奏だ。必聴!

(up.20060401)





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