超人伝説〜20KHzを越えて〜


A: なんかさぁ、最近超絶アルバムが無くてつまらないだよなぁ...。

B: 何で?Mats & MorganのLiveとかMeshuggahとかあるじゃないか。

A: いやいや、それは20KHz未満の話でしょ。私が言いたいのは20KHzを超えた音域でのことだよ。

B: おおっ、お前さんは20KHz以上の音をきける耳を持っているのか?...実は変人扱いされるのは嫌だったので黙っていたが実はオレもそうなんだ。

A: なんだ、お前もそうなのか。じゃ、遠慮無く話することが出来るな、よしよし。

B: 何がよしよしだ。オレもよう、20KHz未満超絶アルバムばっかりでよう、寂しかったんだ。

A: かつてはAllan Holdsworthが20KHzを超えたところで超絶プレイをしていたんだけど、CD Playerにリミッターがかかってきた時からかな?つまらなくなったよね。まぁ、彼の場合、自分で作る曲はあんまりいいものが無いというものあるけど。

B: Allanおじさんも毎年GWの度に来日しているけども、ビールを飲むためって居直っているしな。今回の来日では心地よくて寝た観客が続出したらしいぞ。

A: 最新再発された彼の最高傑作「Road Games」のCDは買った?

B: いや、買っていない。LPの針の摩擦と共に聞こえてくる20KHzサウンドの心地良さにはかなわないだろうからなぁ。

A: オレのLPはききすぎて、とうとう20KHz以上の音がきこえなくなってきたのだよ。あぁ、懐かしい20KHz超絶プレイ!

B: あれは凄かったよな。他の追随を許さなかったよね。あのアルバムの凄さは20KHzを超えたところにあるんだよ。オレなんか20KHz聞こえなくなる度にLP買っていたもん。ここ数年は入手難しくて苦労していたけどな。

A: CD、あれ、20KHz以上の処理はどうなっているんだろうね。そういやあんまりCD見かけ無いなぁ。一般の人に20KHzの事きいても分からないし...。この辺が高域マニアにとって厳しい所なんだよね。

B: 何が厳しい所だよ。高域マニアってそんなにいるのかよ。

A: いるだろ、俺とお前みたいなやつだよ。24bit + HDCDでの再発を望むよ。AllanのCDの場合には。それはそうと、Yngwieのチェコ・フィル共演盤「新世紀」はきいた?

B: まだ。

A: 彼も内緒にしているだろうが20KHz高域開拓者なんだ。例のCanyon 24bitレコーディングシステム + HDCD盤きいたんだけど仙人の域にはまだまだだったな。20KHz未満ならかなりのものだけどね。

B: 流石20KHzマニアは厳しいね。彼まだ若いからこれからでしょ、彼自身分かっていると思うし。彼にはこれから20KHzの更なる挑戦が待っているから。

A: そうそう最近の話題ではUri Jon Rothの23年ぶり!の来日には行った?

B: 行った行った!あれは凄かったね。あれこそ仙人だ。スカイ・ギター!20KHzも高尚な響きを奏でていて鳥肌モノだったね。

A: スモークがたかれた瞬間、天空に舞い上がった感じだった。中音域は皆の評価が高いのは確かだけれど、彼の本領は高域なんだよな。

B: やっぱあれが究極だよな。Vo.は厳しいけども、実はあのヘナヘナ声って20KHzとの波長がぴったしなんだよね。オレ、正座して背筋のばしてきかなきゃと思ったもん。

A: あの来日は高域マニアにとっては最高のプレゼントだったね。新世代の高域超絶プレイヤー登場を願って25KHzまで聞こえるように訓練しようかな。

た、たたたたたたまんねぇっす!

B: お前は何か普段心がけていることがある?

A: やっはり地味な音聴いて耳鍛える必要があるね。21世紀は超人の時代だから、リスナーもそれ相当の能力を持つ必要がある。

B: お、オレも頑張るよ...。

こうして高域マニアは日夜努力しているのであった。あなたの周りにもこんなマニアはいませんか?


(多分フィクションです)





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