素敵なおじさま・1
ある夏の出来事。 あの日は電車に乗り、私は吊革につかまって立っていた。 「****」 一瞬聞き取れなかった。聴き間違えだろうか。 私の前には悠々自適の生活を営んでいると思われるしゃれたおじさまが座っていた。 「恐怖工房」 間違いない。私に向かっておじさまは優しくそう言い放った。 何が起こったか判らなかった。 そうか。 私はその時たまたまFear Factoryの黒Tシャツを着ていたのだ。 非常に的確な日本語訳に感心した。「工場」ではなく「工房」という所に彼の素敵なセンスを感じてしまった。 今度Morbid AngelのTシャツを着てまたあのおじさまに会いたいと思った。 |
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(続く)