Grecian Rock

 神々の国ギリシャ
 Ex.PFMのMauro Paganiのソロ「地中海の伝説」に収録されている"Argiento"。ここできかれる変わった音色のブズーキという弦楽器、それはギリシャの民族楽器だと知ったのは、KensoのLiveで披露されてプログレ隔離室で話題になったときでした。
 ギリシャと言えばVangelisしか思い浮かばなかったのは数年前まで。今では「まだ見ぬ宝物」が沢山あるような気がしています。まさに神々の国と言われるだけあって女性Vo.物に関しては孤高の位置にあることが判明しました。お薦めレーベルはギリシャのメジャー・レーベルLyraやMinosといったところでしょうか?但し、全てプログレ系リスナーにうったえるかと言えばそうでもなく、ギリシャの普通の歌物といったものがありますので、辺境ユーロ・マニアとの密な情報交換は必要です。
 また、Death Metalシーンでも独自の世界が形成されているように思います。わずかですが、Death Metal系も紹介してみたいと思います。

 さて、ギリシャ文字はなかなか馴染めない物がありますので、おさらいしておくこととしましょう。これを元に英語読みすればアーティスト名を覚えていくと思います。(^^;


ギリシャ文字 Α Β Γ Δ Ε Ζ Η Θ Ι Κ Λ Μ Ν Ξ Ο Π Ρ Σ Τ Υ Φ Χ Ψ Ω
英語表記 TH KS CH PS

参考文献:
Marquee #53
Garden Shed Lists Vol.17,18,19,21,22,23,29,34,39,41,45,51,52,55,65


☆Anemos / Isos i Agapi (Warner Music Greece wea 8573 85499-2) '00
 Katerina Nitsopoulouをフィーチャーした女性Vo. Groupの3rd。ジャケが秀逸。現代的なPopsをギリシャ然としたアレンジが絡む。ただ、個人的にはもっとギリシャどっぷりな音楽の方が好きであるため、ちょっと物足りなさもあった。

詳細は下記:
http://www.anemosmusic.gr

ΛΕΝΑ ΠΛΑΤΩΝΟΣ /ΣΑΒΙΝΑ ΓΙΑΝΝΑΤΟΥ
(Lena Platonos/Savina Yannatou)
☆ΛΕΝΑ ΠΛΑΤΩΝΟΣ with ΣΑΒΙΝΑ ΓΙΑΝΝΑΤΟΥ
      / ΚΑΡΥΩΤΑΚΗΣ
     / ΤΟ ’62 ΤΟΥ ΜΑΝΟΥ ΧΑΤΖΙΔΑΚΙ (Lyra CD 0124) '82/'83

 英語表記ではLena Platonos/Savina Yannatou。サビナ・ヤナトゥーと女性現代音楽家レナ・プラトノスの強力タッグ。ギリシャの大物女性2人が共演している孤高のアルバム。まさに国宝級。(^^;これは2LP2の1CD化されたものです。'94に再発。'94はギリシャのLyraレーベルの30周年記念だったようです。私はこの作品でギリシャにのめり込みました。音数は少ないため、無駄の音がなく至ってシンプルなのですが、深遠な世界です。静寂な中での美しさには舌を巻きます。圧倒されます。透明で物悲しく美しい声、そしてとてもProgressive。これきいて泣きました。ギリシャの最高峰。

☆ΛΕΝΑ ΠΛΑΤΩΝΟΣwith ΣΑΒΙΝΑ ΓΙΑΝΝΑΤΟΥ/ ΑΝΑΠΝΕΣ(Lyra CD 4887) '97
 これも究極の美学を堪能できる。クリスタル・ヴォイスにうっとり。大傑作。凄すぎ!!!

☆ΛΕΝΑ ΠΛΑΤΩΝΟΣ / Breaking The Ice (Music Box International SMH 89002) '89
 '98再発。ヴァイオリンやピアノの奏でる悲しげな調べにのってレナの哀愁漂うVo.が見事にはまっている儚い作品。

☆ΛΕΝΑ ΠΛΑΤΩΝΟΣ / Το μιξερ τηζ Λεναζ Πλατωνοζ (FM 892)
 ジャケにどっきり。それ以上に出てきたサウンドにびっくり。なんとギリシャ版テクノを披露。左右に音が浮遊していてグルグルします。凄い凄い。

☆Nikos Kypourgos with Savina Yannatou / Lullabies (Lyra ML 3396) '85
 デジパック、異ジャケット、英語タイトルで'98に再発。Nikos Kypourgosアレンジの元でSavina Yannatouが「子守歌」を歌った作品。サビナの美声に安らぎます。

☆ΣΑΒΙΝΑ ΓΙΑΝΝΑΤΟΥ / Dreams of The Mermaid (Lyra CD 3444) '86
 '98再発。幻想的な美しさを伴ったとてつもないポテンシャルを持っている。オリジナリティ溢れるギリシャ孤高のアルバムとも言える。Savina Yannatouは参加した作品として50枚以上存在するらしい。ギリシャ最重要人物。


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ΚΑΡΥΩΤΑΚΗΣ
ΚΑΡΥΩΤΑΚΗΣ

ΤΟ ’62
ΤΟ ’62 ΤΟΥ ΜΑΝΟΥ ΧΑΤΖΙΔΑΚΙ

Το μιξερ τηζ
Το μιξερ τηζ Λεναζ Πλατωνοζ

Dreams
Dreams of The Mermaid


(基本的にアルファベット順に並べています)

☆Aphrodite's Child / 666 (Nippon Phonogram SFX-10014〜5) '72
 2枚組の大作。そして、ギリシャの不朽の名作でもあります。Vangelis Papathanassiouが在籍した事でも有名で、特に「エーゲ海」の美しさには息をのみます。あと、世界一怖い曲「∞(無限大)」を一緒に聴ける彼女(または彼氏)と結婚すれば幸せになれるいわれています。(ほんとか?)

☆Asia Minor / Between Flesh and Divine (Musea FGBG 2024) '80
最近知ったのですが、Asia Minorはトルコ人の集まりだったことです。で、良いチャンスなので、ここのコーナーに密かに入れてみたりして。
 Asia Minorの2ndの紹介してみたいと思います。一般的にはFrench Symphonic Rockの名作として知れ渡っているものです。まぁ、プログレ/ユーロ・ファンにとってはマスト・アイテムで、マニアの間では'80sの名作選には度々話題に上がるほどの傑作です。無理のない自然な変拍子が心地よく、曲調も適度に叙情的でいつきいても良いです。どのバンドに近いというと、なかなか見あたらず、オリジナリティが高いです。Marquee #039のシンフォニック特集のレヴューがとても私の感じと合致していたので流用させていただきます。「古いスタイルを基盤にしていながらも、どこかスカッとした爽快感があって、ニクめない。そのクセ、全体を支配しているイメージは「夜」。ヒンヤリとした空気が何とも言えずイイ。」

☆ΑΚΡΙΤΑΣ / 太古の記憶 (Marquee MAR 9596) '73

 前身はPollと言うBand。シンプルで'70sドグサレていますが(^^;、エキゾチック&ダイナミック&Heavyな作品。とにかくギリシャを感じます。また、ギターやVo.のドタバタにYesのSound Chaserを感じるというのは大げさか?でもYesのRelayerは'74発表なんですよ。(^^;
'94にCDで再発。本当は13曲の構成なのですが、CDでは1曲しかカウントされていません。(^^;

☆ΑΡΒΑΝΙΤΑΚΗ / ΜΕΝΩΕΚΤΟΣ (Polydor 849 303-2) '91

 アルバニターキという女性Vo.物。Ex.SocratesのΝΙΚΟΣ ΑΝΤΥΠΑΣのクレジットを見ることが出来ます。そのせいか、現代に蘇る完成度の高いギリシャ音楽という感じがします。モダンな地中海サウンド。Vo.の表現力もピカイチ。最初の印象はPopsだったのですが、今きき直したらとても良かったです。(^^)

☆Ε.ΠΑΠΑ/Β.ΠΑΠΑΘΑΝΑΣΙΟΥ / ΩΔΕΣ
 押しと引きという表現で言えば完全に引きの音楽。ふかぁ〜い、深い。ゆったりとして壮大だ。

☆ΧΑΡΙΣ ΑΛΕΞΙΟΨ / ΕΙ...! (Philips 522 515-2) '94

 英語読みだとHaris Alexiouとなるそうです。彼女の圧倒的で自信に満ちた歌唱力が素晴らしい。現代的なアレンジで迫るエキゾチックな世界。孤高の存在かもしれません。各方面で大絶賛されたアルバム。作曲とアレンジはEx.SocratesのΝΙΚΟΣ ΑΝΤΥΠΑΣ。英語表記ではNikos Antypas。ユーロ・ファンは必聴と思います。

☆ΦΡΑΝΚΑ ΡΑΙΤ / ΕΝΣΤΙΚΤΟ (RCA 74321 - 363942) '96
 フランカ・ライという女性Vo.物。この人はPink FloydのRichard Wrightの奥さんです。エキゾチックで洗練された地中海サウンド。ジャケット通りの音です。(^^)

ΕΝΣΤΙΚΤΟ
ΦΡΑΝΚΑ ΡΑΙΤ

☆KPIΣTH ΣTAΣINOΠOΥΛΟΥ
       / ΣTH ΛIMNH ME TIΣ ΠAΠAPOYNEΣ (Lyra CD 4649) '92

 クリスティー・スタシノポリューという女性Vo.を有するバンド。ギリシャのトラッドであることは確かなのですが、同時に現代的な音でリズムがはっきりしているので初めきくのはこれが良いかもしれません。中近東のメロディーも心地よい。音がとても綺麗です。勿論、声もGoodですよん。(^^)

☆ΚΡΙΣΤΗ  ΣΤΑΣΙΝΟΠΟΥΛΟΥ / ΥΦΑΝΤΟΣΜΟΣ (ΘCD 0008) '97
 ますますインド〜中近東〜地中海サウンドと、エキゾチックさが増したVo.でぶっ飛びモノであります。吹っ切れた印象がある怪作。

☆ΛΟΥΔΟΒΙΚΟΣ ΤΩΝ ΑΝΩΓΕΙΩΝ / ΧΑΡΜΑΤΟΥΣΑ (ΜΥΛΟΣ ΜΥΛΟΣ 007) '95
 ギリシャの男性フォーク歌手ルドヴィコス・トン・アノギオン。叙情的なジプシー・トラッド音楽?とてもシリアス。囁くような男性Vo.と女性Vo.と弦楽器の響きが素晴らしい!

☆ΜΑΡΙΑ ΘΩΙΔΟΥ / THΣ AΓAΠHΣ TΟ METAΞI (ΜΥΛΟΣ 005) '94
 マリア・ソイードゥという女性Vo.物。アコースティックで哀愁に満ちたギリシャならではの音楽。素晴らしいです。

☆ΜΙΧΑΛΗ ΓΡΗΓΟΡΙΟΥ with ΑΦΡΟΔΙΤΗ ΜΑΝΟΥ
       / ΑΝΕΠΙΔΟΤΑ ΓΡΑΜΜΑΤΑ (Lyra CD 3725) '77

 現代音楽家ミハリス・グレゴリューが女性Vo.アフロディーティ・マーヌを起用した作品。オパス・オヴァントラ風の音ながら、ギリシャ!を感じる。素晴らしかった。

☆P.L.J Band / Armageddon
 これは古き良き音です。気だるい。

☆ΣΤΑΜΑΤΗ ΣΠΑΝΟΥΔΑΚΗ with ΕΛΕΝΤΗ ΒΙΤΑΛΗ
          / 7 ΠΑΡΑΚΛΗΣΕΙΣ (Minos MCD 564) '85

 作曲家&キーボーディストのスタマティノス・スパノギタスが女性Vo.のエレーニ・ビタリと組んだ作品。子供の合唱もあり、ギリシャ独特の伝統を感じるシリアスな作品。しかし、暗いですわ。(^^; シンフォニックですが、プログレ・ファンが思うシンフォニックとはかなり趣が異なります。ギリシャのクラシック音楽と言った方が的確かも。

☆ΣΤΑΜΑΤΗ ΣΠΑΝΟΥΔΑΚΗ/ΜΑΝΩΛΗΣ ΜΗΤΣΙΑΣ / ΗΜΕΡΑ ΤΡΙΤΗ (CBS 467865-2) '90 (右のジャケット)
 幻想的でシリアスなギリシャ音楽。まるで映画を見ているような広大で神秘的&深遠な作品。傑作。

☆ΘΑΝΟΣ ΜΙΚΡΟΥΣΙΚΟΣ / ΕΥΡΙΔΗΣ IV
       / ΚΑΝΤΑ ΓΙΑ ΤΗ ΜΑΚΡΟΝΗΣΟ (Lyra CD 0147)

 作曲家ツァノス・ミクルツィコスの作品の2CD化したもの。但し、残念ながら「ΚΑΝΤΑ〜」は完全版ではないそうです。「ΕΥΡΙΔΗΣ IV」は特に圧巻。異色のクラシカル&アヴァンギャルド・アレンジで迫る暗黒の金字塔と思います。ある意味でMagma的でもあります。



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