Flairck
オランダの大道芸人音楽隊。
(フレルックとフラレックの中間のような発音ですが一般的には「フレアーク」と呼ばれています。謎。)
民族音楽を駆使し、手作りの「音楽の手品」、「いたずら」な音楽等々・・・。Liveをご覧になった日にゃ「開いた口がふさがらない」「目ん玉が飛び出る」驚愕のステージを繰り広げられたFlairckの来日が遠い過去となってしまった。最後の来日は1993年。今まで呼んでいたスポンサーが倒産したらしく、その後の来日は無期延期状態に近い。どこでも良いからまた呼んで欲しい。
Flairckの存在を知ったのはMarquee 39号。1991年の事である。表紙を飾った奇妙な出で立ちでのLiveパフォーマンスが目を惹いた。カラーページのLiveフォトではKissをしながらのパフォーマンス!?全くもって舞台を見るような写真に釘付け。実際の記事ではまるでサーカスのようなLiveであったという。しかも恐るべきテクニックに裏打ちされた超絶アンサンブル。複雑になればなるほど演奏に「アソビ」が出てくる、という今まで聞いたこともないような記事が並べられている。しかも国内盤CDは1枚も出ていないときた...。
モウレツに興味が湧き、CDを探しに旅に出かけるがなかなかお目にかかれない。そんなこんなで1992年9月に再来日決定!結局アルバム1枚もきかないままTRCアールンホールへ出かけた次第である。
実際のLiveは今まで体験のしたことのないものであった。本当にあっけにとられた。こんなに楽しくて超絶なLiveを体験したことがない。会場で初めて発見したアルバム全部買ってしまった記憶がある。
やっぱり凄かったのは女体フルートである。Peter WeekersとAnnet Visserとの絶妙のタイミングでKissしながら!?の口笛フルートは生半可な口笛を軽く吹き飛ばす程の勢いと美しさが同居した前代未聞の音であった。そのほかPeterの酔拳ならぬ酔奏楽等々書いていたら切りがないくらいの見たことのないパフォーマンスが繰り広げられる中、踊りながらも一心乱れぬハイ・テンションな演奏で度肝を抜かれた。緊張感は見る側としてもあるのだが、ほんとサーカスを見るようなドキドキ感を味わったものである...。音楽はやっぱり楽しくなくっちゃ!という精神が出ていて清々しい限り。その後1993年にも再来日。新作を反映してシリアスな演奏が繰り広げられていたが、舞台設定なども懲りに凝っていて大変なものであった。
来日公演後、バンドは残念ながら分裂。しかし各々のバンドで見事な作品をリリース続けている。
沢山の作品がリリースしているがどれも素晴らしい。主にアコースティック楽器なので、部屋の中できいている分には落ち着いて聴いてしまうだろう。しかし本当の彼らの魅力は1/10も出ていないのが現状で非常に残念な次第である。彼らの魅力はLiveにつきる!そう、KensoもLiveが一番良いようにね。あ、KensoもFlairckのカヴァーやっていたな。
詳細は下記:(エスペラント語もあるぞ!)
http://www.flairck.nl参考文献:
Marquee #39, #45, #51
Liveチラシ等
☆Variations on a Lady (Polydor 825 071-2) '78
☆The Lady's Back '80
☆Live in Amsterdam (Polydor 2646 103) '80
☆Circus '81
☆Gevehet met de Engel/Circus (Polydor 831 638-2) '81
4thと2ndのカップリング
☆Flairck & Orchestra '82
☆Mustaki & Flairck '82
☆East-West Express '84
☆Bel Masque '85
☆Sleight of Hand '86
☆Ten '88
☆Ten (The Emigrant) (Masters Cloud 8012-040) '89
☆The Parade (De Optocht) (Cloud 3803202) '92 ☆The Very Best of Flairck (Masters Diamond 01 7780 61) '92 Bestアルバム ☆Kamers (Hooh D&K 86055-2) '95 ☆The Chilean Concerts (Dino Music 86059-2) '95 ☆De Gouden Eeuw (Bonnet Records BOR 96016711) '96 ☆Alive (Cloud CLCD 8042-040) ? '89〜'90の来日公演を含むLive盤2枚組。最初きくならこれ!でも生の方が断然良いよ。 |
Alive |
☆Symphony for The Old World (698) '00 Live 2CD。曲名は"The West"、"The East"、"The North"、"The South"、"Finale"、"Encore"と至ってシンプル。各地の公演でその土地のミュージシャンと共演する形で、欧州東西南北の伝統のテーマをベースに構成された新しいシンフォニー。"The West"ではRoelof Rosendalのケルト・パイプ、"The East"ではMarius Predaのチェンバロ、"The North"ではMirella Pirskanenのヴァイオリン、"The South"ではEric Vaarzon Morelのフラメンコ・ギターをフィーチャー。非常に興味深い試みである。どの曲もゲストとの息もピッタリでFlairckらしさが出ているところは流石である。 |
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Flairck Concert 1992演奏曲目 第1部 Adagio Hurdy-Gurdy Three Blind Dances The Art of Drinking Rain The Day You Left 第2部 Andante poco a poco Accelerando ma non Troppo Tango Wooden Wedding Circus アンコール Variations on a Lady |
Flairck Concert 1993演奏曲目 第1部 Entry & Misssa Batava Blind Dances No.1,2,3 The Art of Drinking Carnival in Hell Rain Gardens of Delight 第2部 The Spirit of Time Peanuts The Day You Left March of The Ravens The Retreat |
コンサートに関するブツはこちら。
Flairck経歴年表 |
1977 | Erik Visser, Peter Weekers, Hans Visser, Judy Schomperの4人でFlairckを結成。 |
1978 | Arp.30th:ファースト・コンサートをアピール劇場(Schveningen)にて開催 Nov.1st:レコード会社ポリドールと契約 ファースト・アルバム☆Variations on a Lady (Polydor 825 071-2)をリリース。 Dec.:Sylvia HoutzagerがJudy Schomperと交代 |
1979 | Oct.1st:Variations on a Ladyエジソン賞を受賞。全世界に向けてリリース |
1980 | Feb.29th:セカンドアルバム☆The Lady's Back(未入手)をリリース。 Aug.25th:サード・アルバム☆Live in Amsterdam (Polydor 2646 103)をリリース。 Oct.29th:The Lady's Backエジソン賞を受賞。 |
1981 | Sep.13th:4枚目のアルバム☆Circus(未入手)をリリース。但し、後に ☆Gevehet met de Engel/Circus (Polydor 831 638-2)として4thと2ndのカップリングで再リリース。 Sep.25th:1981年オランダ・レコード大賞を受賞 |
1982 | Sep.3rd:5枚目のアルバム☆Flairck &
Orkest (Polydor 2925 135)をリリース。 Nov.29th:6枚目のアルバム☆Mustaki & Flairck(未入手)をリリース。 |
1984 | Feb.:FlairckのBestアルバムとして☆East-West
Express(未入手)をリリース Sep.:PolydorからEMIへ移籍 |
1985 | Jan.:7枚目のアルバム☆Bel Masque(未入手)をリリース。 Sep.:Stan Stolk、メンバーとなる |
1986 | Feb.24th:8枚目のレコード☆Sleight of Hand(未入手)をリリース。 |
1987 | Apr.:アメリカ(L.A.)にてファーストコンサート |
1988 | Sep.2nd:10枚目のレコード☆Ten(未入手)をリリース |
1989 | May:マスターズ、レコード会社Cloudに移籍 ☆Ten (The Emigrant) (Masters Cloud 8012-040)の再リリース。この際ボーナス・トラックとして2曲追加された。 |
1990 | Apr.:初来日し、オランダ経済省主催のパーティーにゲスト出演 |
1991 | Sep.:Sylvia Houtzagerに代わり、Annet Visser, Lorre Lynn Tryttenが加わり、TRCアールンホールに於いて初の来日一般公演(但し後のインタビューにてオランダ経済省主催のパーティーの後大阪で一般公演を行ったとメンバーが語っている) |
1992 | Sep.TRCアールンホールに於いて2度目の来日公演(正確に言うと3度目)韓国に於いてオランダ経済省主催のパーティーにゲスト参加 Nov.:☆The Parade (De Optocht) (Cloud 3803202)をリリース。 Bestアルバム☆The Very Best of Flairck (Masters Diamond 01 7780 61)をリリース。 |
1995 | ☆Kamers (Hooh D&K 86055-2)をリリース。ここでなんとErik
Visserと妹Annet Visserを除きメンバー総入れ替え!女体フルートのパフォーマンスはもう伝説となってしまうのか!?でも、相変わらずのクオリティの高さ。 Liveアルバム☆The Chilean Concerts (Dino Music 86059-2)をリリース。 |
1996 | ☆De Gouden Eeuw (Bonnet Records BOR 96016711)をリリース。 |
☆Dimitri van Toren / Alsof de maan de aarde
Kust (Masters 9509272) '89 Flairckがバックを固めている。ジャケットに似合わずGoodな?作品。(^_^; ☆Kayak / Close to The Fire (Avalon MICP-10190) '00 Kayakが本当に復活した。このアルバムにZengaのAnnet Visser, Ex.FlairckのLorre Tryttenが参加。"When Hearts Grow Cold", "Anybody's Child", "Here Today"の叙情性はKayakならでは。「Phantom of The Night」に収録されていた名曲"Ruthless Queen"も2000 Ver.として再演。ファンには応えられない選曲であろう。大傑作。 なお、日本盤は"Cried for Love", "Love Lies"の2曲のボーナス・トラック入り。これもなかなかGoodである。 Kayakのお薦め参考資料:Marquee Vol.55, 62 |
Dimitri van Toren / Alsof de maan de aarde Kust |
Zenga |
De Sfinx |
Atlantis |